はじめに
素人電子工作
先日LED PANELとPANELドライバ(ESP32系)のボードを買いました。
ボードは良く出来ていて、素人の私でも不自由なく使えました。
表示もセンサー類も不足ないです。
ただ一点、サウンダ(圧電素子)があるのですが、3.3VでGPIOからダイレクト…
流石に蚊の鳴くような音しかしません。
これは少し困ったな~と思って…
思いついたこと
折角なので、電子回路を付加する事で改善出来ないか?
と、思い、回路図を見るとサウンダに抵抗が平行に繋がるだけ。
以前どこぞで「サウンダの音を大きくする」的記事を思い出し、検索。
EDNのページを見つけて早速実験をしてみました。
シンプルな回路で圧電トランスデューサーの音響出力を向上 - EDN
https://www.edn.com/increase-piezoelectric-transducer-acoustic-output-with-a-simple-circuit/
実験
実験に際し、いくつかパーツを買いに近所のサトー電気へ。
トランジスタよりMOSFETをチョイス。
FETに2N7000が安かったです。
ダイオードも1N4148が中国製の安いやつがありました。
気になったのはインダクタのリアクタンスは音の大きさに影響するのか?なので、
500μH・1mH・10mHのアキシャルリードタイプの物を買ってみました。
こちらも中国製でお安く。
サウンダ入れても千円でお釣りが来ます。
一応FETのダンピング抵抗用やらその他細々した物も一緒に…。
まずブレッドボードで実験。
インダクタを変えつつ、オシレーターは手近にあったXR2206で1KHz前後が出る様に設定。
周波数をテスターで測ってから実験!すると…うわ、でけー。www
実際軽く驚く程度には大きいです。電源電圧は3.3Vなのに、先程までの蚊の鳴くような音とは違い、
明らかに明確に音が聞こえます。
当方片耳の鼓膜が無いので、聴力はかなり問題があるのですが、それでも聞き取れる位には大きくなりました。
これをdBで表現できればよいのですが…そしてオシロの画像を取っていないという。。。
結果
凄いアバウトな結果ですが、兎にも角にも大きくはなります。
また、インダクタの値が大きい方が大きくなりました。
ただし、500μHのインダクタは連続20秒も慣らすと、インダクタの加熱が半端ないです。
これは回路図を見れば分かる通り、FETのRDon抵抗以外電源からほぼ無抵抗な為です。
実際には10mHは数分鳴らしっぱなしでも問題なかったです。
この差はインダクタの「等価直列抵抗(ESR)」が影響したようです。
そのの為か?インダクタを大きくしても直線的に音が大きくはなりませんでした。
聞いた感じ10mHが一番良く聞こえ、しかも連続使用でも加熱問題がないので採用。
実際にはESRが各々12/21/68Ωと結構な差がありました。
3.3Vとは言え、12Ωでは300mA近く流れるのでIIRで1W近く?!加熱する訳です。
10秒足らずの鳴動でも人差し指温度計では熱すぎて触れない程でした。
1mHでも1分は持ちません。やはり加熱が問題です。(計算では0.5W…流石にインダクタが焼き切れます)
10mHは幸か不幸か、ESRが幸いして0.17W程度。もう少し抑えたくば直列に50Ω位の抵抗を挟むと良いかも。
実際には2N7000のRDon抵抗、1N4148にも微量ながら抵抗分はあります。
直値で図れませんでしたが、電流値を見るに50mAもあれば良い様です。
音を慣らすのですからある程度の電力は許容と思いましたが、この程度で済むなら幸いです。
今回の実験は「アバウト」を生かした結果になりました。
回路図もEDNのままよりも、少し抵抗を入れた方が良いかも知れません。
また、違うインダクタを使うと、ESRが低くリアクタンスが大きいと音が大きくなると思います。
ですが、発熱には注意です。
そんな実験でした。