はじめに
「AWSで学ぶAIの第一歩シリーズ」 として、AIF/MLA/MLSの紹介記事を作成してきました。
このシリーズではAWSでのAI活用を意識し、 基礎 → 運用 → 高度な深層学習 へと段階的に学ぶルートを体験して頂き、「AIエンジニアの第一歩として踏み出して欲しい」 という思いがあります。
しかし、最近の生成AIブーム を背景に、モデルの使い方やユースケースをキャッチアップするには、資格学習だけでなく 現場寄りの書籍 にも目を通しておくことが大事だと思います。
そこで本記事では、
- AIF/MLA/MLSの3資格をどう組み合わせれば効率よく学べるのか
- 話題のAWS AI本2冊 「AWSからはじめる生成AI」(オライリー本) と 「Amazon Bedrock生成AIアプリ開発入門」 で何が得られるのか
をまとめてご紹介します。
資格と書籍を組み合わせることで、AWSにおけるAI活用の最前線 を総ざらいできるはずです。
ぜひ最後まで読んで、AWSを活用したAIエンジニアとしてのスキルを磨き上げて欲しいです!
AIF/MLA/MLS、それぞれの役割をおさらい
まずは軽く復習として、AIF/MLA/MLSの特徴を整理します。
資格 | 位置付け | 学べること |
---|---|---|
AIF | AIの入門・入り口 | - AI/ML/LLMの広範な基礎知識 - AI/MLをAWSでどう活用するかの総合像 - 生成AIの入り口 (Bedrock, SageMakerに軽く触れる) |
MLA | AI/ML/LLM 運用・実装 | - SageMaker/Bedrockの本格的なMLOps - デプロイやモニタリング、CI/CDなどの運用フェーズ - LLM運用を含むモデルライフサイクル全体の設計 |
MLS | 高度なML専門知識 | - 深層学習をはじめとした高精度モデルの作り込み - 大規模データ処理やハイパーパラメータ最適化 - 統計的アプローチやアルゴリズムチューニングによる高精度化、最適化 |
こうしてみると、学習の対象が「AI概要」→「AI運用」→「AI高度化」 と深まっていく構造がわかります。
2冊の生成AI本を組み合わせるメリット
1. オライリー本「AWSからはじめる生成AI」で最新のクラウドAIトレンドを把握
オライリーから出版された 「AWSからはじめる生成AI」 は、Generative AIに関するAWSサービスの概要や理論解説、具体的なサンプルコードが充実しています。特に Amazon Bedrock や SageMaker JumpStart の仕組み、APIの呼び出し方などがまとまっているため、AIFやMLAの試験勉強で学んだ内容を結びつける大きなヒントになるでしょう。
2. 「Amazon Bedrock生成AIアプリ開発入門」で実践的なハンズオンを体験
もう1冊注目なのが 「Amazon Bedrock生成AIアプリ開発入門」。こちらでは、Bedrockを使ったアプリケーション例や実際のハンズオンが充実しており、試験勉強では得られない“手を動かす”経験 を積めます。AIF/MLA/MLSで学んだクラウドの基礎~深い理論を、すぐに実践に落とし込むうえで非常に役立つでしょう。
3. 資格+書籍で“理論と実践”のバランスをとれる
AWS資格は非常に有益な学習ガイドですが、資格学習=試験問題を中心 に構成されているため、実際のハンズオン事例や具体的なコードにはあまり触れません。そこで、2冊の書籍 を通じて手を動かし、リアルなプロジェクトに近い体験をすることで、より確かなスキルが身につきます。
AIF+MLA+MLSと書籍の組み合わせ方
パターン①: AIF後すぐに「AWSからはじめる生成AI」を読んで感覚を掴む
- AIF で AI全体像やLLMの基礎に触れつつ、「AWSからはじめる生成AI」を読んで Bedrockや生成AIの最新事例 をかいつまむ
- AI初心者でも、クラウドでGenerative AIをどう使うかのアイデアが広がりやすい
パターン②: MLA取得後に「Amazon Bedrock生成AIアプリ開発入門」でハンズオン
- MLA でデプロイやモニタリング、SageMaker/Bedrock運用の知識をつけた上で、実際のハンズオンに取り組む
- 具体的なプロンプトチェイニングやエージェント実装などを経験し、運用レベルの実感 を得やすい
パターン③: MLS取得後に両書を活用し、最新事例やLLMの学習に応用
- MLS まで到達したら、深層学習や大規模データの処理に強みを持っているはず
- 2冊の書籍で紹介される Bedrockアプリや拡張ハンズオン をさらに高度なモデルやデータサイズで試せば、産業レベルのAIプロジェクトに近い実験ができる
試験勉強だけじゃもったいない! 書籍を読むメリット
1. 実際のコード例や画面キャプチャが豊富
資格勉強では、「どんなCLIコマンドを打てばいいか?」「コンソール画面はどうなっているか?」などの具体例が掴みづらいことがあります。書籍には コード例や画面キャプチャ が豊富なので、詰まったときにすぐ確認 できる利点があります。
2. 最新のサービス更新やTipsを入手しやすい
AWS資格の試験ガイドは比較的ゆったり更新されますが、書籍は執筆時点での最新情報が載っている場合が多いです。Bedrockの新機能 や SageMakerのアップデート などが追記されている本なら、試験知識を超えた最新トレンドも自然にキャッチアップできます。
ちなみにその後のアップデートもBedrock開発入門本を機に著者のSpeaker Deckを追えばバッチリです。
3. 小規模~中規模のプロジェクトを擬似体験できる
書籍で提供されるハンズオンやチュートリアルを一通り試すと、「PoCでこれをやったらどうだろう?」 という発想が湧きやすくなります。これにより、資格取得後に即戦力としてプロジェクトを動かしやすくなるでしょう。
まとめ
AWS認定資格のAIF・MLA・MLS は、AIを学ぶうえでの “基礎 → 運用 → 専門特化” の3ステップを提供してくれます。しかし、それだけでは実際のコードやUIを詳細に扱う機会が少ないのも事実。
そこで、
- 「AWSからはじめる生成AI」(オライリー)
- 「Amazon Bedrock生成AIアプリ開発入門」
といった書籍を組み合わせることで、資格+ハンズオン書籍 の最強タッグが完成します。
- AIFでAI/ML/LLMの入り口を掴む
- MLAで運用面(MLOps・Bedrock活用)を強化
- MLSでさらに深いデータエンジニアリング&深層学習
- 2冊の生成AI本で実用的なコードや事例を吸収
こうした学習パターンを取れば、AWSにおけるAI活用の最新事例とベストプラクティス を網羅的にカバーできるでしょう。資格の知識がしっかり定着し、さらに書籍でリアルな実装経験を積むことで、AIエンジニアとしての実務適応力 が飛躍的に高まります。
AWSで学ぶのって楽しいですよね。
このAWS公式のLLMOps記事もとても面白いですよ!
ぜひ4つ目の学習ステップとして、資格と書籍を組み合わせて総合力を高め、AWSでの生成AI・機械学習をリードする存在を目指してみてください!
ちなみにこの様なAWS活用 AI/ML/LLMイベントも定期的に開催していますので開催していれば是非、ご参加ください!