ITIL3からITIL4への変更点
最新バージョンのITIL4への変更点としては、- 「プロセスと機能」が「プラクティス」に変更
- 「4つのP」が「4つの側面」に変更
- 「ライフサイクル」から「サービスバリューチェーン」に変更
なかでも「サービスバリューチェーン」という概念の導入が最大の特徴となります。
- ITIL3の考え方:利用者にITサービスを提供する
- ITIL4の考え方:ITサービスの提供者と利用者がITサービスを共に創っていく
ITIL3で「プロセス(インシデント管理・問題管理・ナレッジ管理等)」と「機能(サービスデスク等)」と表現されていたものがITIL4では新たに「プラクティス」と表現されるようになりました。
ITIL4の4つの側面
ITIL4は、ユーザーのために価値を共創するプロセスに不可欠な「4つの側面」を定義しています。- 組織と人
- 情報とテクノロジー
- パートナーとサプライヤ
- バリューストリームとプロセス
バリューストリームとは
「バリューストリーム」とは、ユーザーの要望を探し出し、ユーザーに価値を届けるまでに、誰がどのようなプラクティスにおいて何をするか、という一連の流れを指すものです。プロセス単位での効率化だけでなく、全体を最適化するという視点でITIL4を考えるうえで非常に重要な要素です。
ITIL4では、前述の「ITILの4つの側面」に影響を与える以下6つの外的要因を考慮して、4つの側面に関する意思決定を行う必要があるとされています。
- 政治的要因
- 経済的要因
- 社会的要因
- 技術的要因
- 法的要因
- 環境的要因