RSGT(https://2021.scrumgatheringtokyo.org)
で自身が参加したセッションのメモ&ふりかえりです。
ふりかえりの手法は、びばさんが配信しているPodcastである、ふりかえりAM ep.4(カンファレンス用のふりかえりをする例)で紹介されていたFun Done Learnを参考にしています。
概要
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Zuziさん
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Day1(2021/1/6) 15:30~17:00
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優れたチームは会社の成功に大きな違いをもたらします。 偉大なスクラムマスターは会社の成功をもたらす高性能のチームを作成します。
偉大なスクラムマスターが知っておく必要のある秘密のを幾つかをお話します。 組織に高性能のコラボレーション環境を作成します。これにより、現在の複雑なグローバル化された世界で組織の競争力が高まります。
このセッションは、アジャイルの基本を理解しているが、アジャイル/スクラムで大幅に優れた結果を達成することを夢見ているアジャイル変革のすべてのリーダー、アジャイルコーチ、およびスクラムマスターを対象としています。
このセッションは、2017年1月にAddison-Wesleyが発行したSignature Series(Cohn)の私の著書The GreatScrumMasterに基づいています。TheGreatScrumMaster-#ScrumMasterWay。
気になったことメモ
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「個人主義は文化の自殺である」by マーガレット・ミード(パプアニューギニアの部族の研究をした)
- 個人主義は没個性を招く
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スクラムマスターは、好奇心と遊び心、相手を理解しようとする姿勢が大切。
- でもあなたはスクラムだからXXXしろと言いませんか?(デイリースクラムは15分以内にしようとか)
- 文化人類学者になる必要がある。相手の価値観を理解する必要がある。
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Zuziのスクラムヒストリー
- 正直やりたくなかったので、やったふりをし始めた。やりたくないMTG(スクラムイベント)をやった
- 改善すべき所は何もないと思った。
- しかし、そんな状態でも僅かながら効果が見られた
- スクラムには何か秘密があるのでは?と思った。その後、スクラムやアジャイル開発にのめりこみ、終わりのないスクラムの旅が始まった。
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スクラムマスターの最終目標は?(ワーク)
- Zuziは、スクラムマスターが何もしなくて良くなることが最終目標だと思う
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スクラムマスターの辿る道
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体験を共有する。ティーチングする。スクラムで生き生きとした話を伝える
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チームの障害を除去する。サーバントリーダーシップを発揮する
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チームのファシリテーションをする。
- 外部研修を受けに行って学んだり実践経験を通して学んだり...
- コンサルティングのスキルが必要になるかも
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コーチングする
- 何も知らなくてもいいけど難しい(1のティーチングは知識がないとできない)
- Zuziはドイツ語を知らないが、ドイツ語のコーチングはできる。(ただしドイツ語を教えることはできない)
- コーチングは予測できないのが難しい。「XXXしなさい。とは言わずにチームを導く必要がある」
- Zuziはスノーボードでコーチングを体験した。「どういう風にスノーボードに力をかけていた?」「足はどういう状態になった?」と聞いてみた。
- スノーボードでコーチングに興味を持ち、コーチングしてもいい?とチームに許可を取ってコーチングを始めた。チームはコーチングの効果を実感するようになった。
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観察
- 観察には時間がかかる。2時間チームを見たときは完璧なチームに見えたのに、もう2時間位見ると改善が見つかる
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スクラムマスターが持つべきメタスキル
- 好奇心
- レトロスペクティブ, スプリントレビューで好奇心を持つ。どうしてこんなふりかえりをしているんだろう?どうしてこのチームはこういうプロダクトを作っているのだろう?
- 尊重
- どんな視点も正しい、誤っているはない。
- 複雑な状況だからこそ、相手の判断を尊重し続ける
- 忍耐
- 聞き続ける、ということは本当に難しい。
- Zuziは忍耐のシールを貼って、時間をかけながらも焦らず、忍耐し続けた結果に目に見える効果がある。
- 遊び心
- プロダクト開発を、戦略的なゲームと捉える
- 遊び心を持つためにインスピレーションが必要。理論的な話だけじゃうまくいかない。カンファレンスに参加するとこのインスピレーションが磨かれる
- 好奇心
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スクラムマスターが学ぶべきこと
- 学ぶべきことは無限
- 今回紹介するのは、コーチング、ティーチング、ファシリテーション、ストーリーテリング、チェンジマネジメント(変更管理)、ビジネススキル、テクニカルスキル...(+文化人類学)
- 学びには質とシンプルさが大事
- しっかりと体系だった勉強する必要がある
- ファシリテーション、コーチングの講座を受けたことありますか?と聞くと、残念ながら10%程度のスクラムマスターしか受けたことがないと言う。
- チームが必要なことは、最低限「知っている」必要がある。
- スクラムマスターはソフトウェア開発に精通している必要はないが、CI/CDやテスト、プログラミングの知識は最低限必要
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スクラムマスター道
- 自分たちのチーム
- チームの関係性
- システム(組織)全体
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衝突は悪くない。でも、個人同士の衝突はあまりいい影響をチームに及ぼさない
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スクラムマスターはリーダーである。リーダーとは考え方である。
- 窶・リーダーらしい振舞
- これやってみたいと思うんだけどやってみない?
- 凄くいいアイデアだけど今は時間がないから、XXXまでにやろうよ!
- サーバントリーダーであるべき
- ソフトウェアの専門知識ではなく、チームに対して奉仕する意欲が大切
- 選定する時は、チームとその人の関係性や知的好奇心、スクラムマスターへの興味が必要
- スクラムマスターの役割を考えると、開発者とスクラムマスターは両立できない
- 窶・リーダーらしい振舞
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システム全体を観察する。文化人類学的観点を持つ
- 正しいことは存在する。でもそれはあくまでも「部分的に」である。
- 全ての人が、その人の視点では正しいことを言っている
- 自分たちのチームというレベルでは正しいけど、システム全体で見たときに本当に正しいと言えるのだろうか?
- スクラムマスターはチームに対して深い共感を示すことが大切
- 期待はすべきだが期待を押し付けてはいけない
- 人は変わりたくない(文化人類学的観点を持つ)
- 起こそうとしている変化は重要なの?と問いかけする必要がある
- パプアニューギニアの人々は時計を持っていない。好きな時間に好きなことをしている。この人たちに時計は必要だろうか?
- 正しいことは存在する。でもそれはあくまでも「部分的に」である。
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スクラムマスターは押し付けてはいけない。一歩だけチームの前にいてチームを引き上げる
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プラクティスを試す時、自分に自信を持って伝えることでチームが試したいと思えるようにすると良い
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小さいステップでチームを導く。大きな変化は抵抗にあう。
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小さいステップであってもチームが変化したことを認めて称える。上手くいかなくても感謝と尊敬を示し、改善につなげる。
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エンパワーメントの重要性
- 怠け者はいない。怠けるように振舞う人はいない
- その人が怠けているように見えるなら、まずは環境を変えることが大事
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楽しかったこと
- 海外の著名な方の話が聴けて感動
- 文化人類学の話。文化人類学に限らないが、他分野の知見にソフトウェア開発を良くするヒントが隠れているの凄く面白い。
- プラクティスの話は殆どなく、持つべき価値観やスキルの話が聞けたこと
やったこと
- アウトプットを意識しながら話を聞いた
- 同時通訳セッションを初めて聞いた
- スクラムマスターの最終目標は?を考えた
- チーム全員が同じ方向に向かって、自律的に動ける状態にすること。
学び
- スクラムマスターが必要な価値観やスキルについて、なぜ必要なのか、どういう場面で必要なのか、が分かった。
- まずはチームを理解すること、チームメンバーに共感を示すことが大事であること
- 正しくない人なんていない、全員部分的に正しいという考え方
- 「一歩だけ」チームの前に立つ姿勢。焦らずにステップバイステップで変化していく重要性
- リーダーは考え方の一つだという新しい発想。役割を与えられなくても、誰しもがリーダーになれる。
- 90分のセッションは中々集中力を維持し続けるのが難しい。思い切って途中抜けしてもいいかも。
その他
- 英語勉強したい