はじめに
前回の記事でなんとなく基本的な機能を触ることができたので、次は自分が気になることややりたいことを少しずつ試してみたいと思います。
Plastic SCMはクラシックGUI以外にもGluonというアプリで操作ができるみたいなので、まずはそちらを試してみようと思います。
Gluonを試す
さっそくPlastic Gluonを起動します。前回の記事で作成したリポジトリはDistributed(分散型)なので、Gluonでは使えないのかなー?というのを確認するのが主な目的ではあります。
というわけで起動したら上のようなメッセージが表示されました。Gluonではすべての機能を使えないからワークスペースのモードを切り替えろ、って感じですね。
とはいえ、特に何もしなくてもクラシックGUIで操作していたワークスペースが自動で設定されて起動しているようなので、クラシックGUIとGluonを切り替えて使うのは簡単そうです。
Run an updateってなんじゃろ?
どうやらGluonでPlastic SCMを使うときにはワークスペースのモードをpartial modeという機能を制限したモードに切り替える必要があるようです。逆にクラシックGUIで使用するときにはfull modeという完全モードで操作しなければいけないようです。
ちなみに、この画面のRun an updateをクリックするとワークスペースのモードが切り替わってGluonで操作できるようになりました。
このモード切替を行ったあとにクラシックGUIを開くと、Gluonと逆の警告が表示されます。
とはいえこちらもRun an updateをクリックして切り替えるだけみたいなのでそこまで面倒はないです。なのでひとまずpartial modeにしておきましょう。
DistributedなリポジトリをGluonでさわってみる
Gluonはアーティスト向けのツールということなので、画像ファイルをリポジトリにチェックインしてみようと思います。
画像ファイルをワークスペースに追加
テキストファイルを追加したときのように、pngファイルをワークスペースに追加してみました。画像はいらすとやさんからお借りしたおせちの画像です。
どうでもいいですが、私が画像ビューアにIrfan Viewを使っているのがバレてしましました。
Gluonでチェックイン
GluonのExplore workspaceタブで確認すると、Private状態でファイルが表示されました。ローカルだけでコントロールされてないよってことですねたぶん。
次はチェックインするためにCheckin Changesのタブを開きます。こちらもクラシックGUIと同じように追加したいファイルにチェックを入れてCheckinボタンを押せばよいだけに違いない。
というわけで、画像ファイルにチェックを入れ、チェックインコメントを入力し、Checkinボタンを押すと即座にチェックインされました。ここも確認なしなのね。
どうやらあまり深く考えなくてもファイルの追加や更新ができるみたいですね。
ていうかDistributedなリポジトリでも関係なく操作できちゃいましたね。
個人的Gluonまとめ
画像ファイルの追加などを試したあと、Gluonを色々いじってみてわかったことをまとめてみます。(間違っているかもしれないので注意)
ブランチは切り替えられるが作れない
リポジトリ(ワークスペース)の切り替えや作成はSwitch workspace...のボタンから行えるようですが、ブランチについてはSwitch branch...で切り替えしかできないようです。このあたりがpartial modeってことなのかもしれません。
ブランチを作ったり実際にマージするのはアーティストにはさせる必要がないという判断でしょうか。でもまあ確かに運用上はそれでも問題ないような気はします。(最悪タスク用のブランチを誰かが作れば)
ローカルリポジトリとリモートリポジトリを意識させない作り
Distributedなリポジトリで作業をしていましたが、ローカルにコミット、リモートにプッシュというのを一切意識しなくて良いようになっていました。画像ファイルを足したときもCheckinしたら即リモートリポジトリに反映した、という感覚でした。ほぼSVNでファイルをコミットしたときと同じ感触ですよね。
内部的には一旦ローカルにコミットしてリモートにプッシュ的な手続きを踏んでいるかもしれませんが、ユーザーはそれを全く意識しない作りになっています。
もしかしたらこの特性を集中型と分散型が同居できると言っているのかな?と思いました。
総じて便利
全体的にワークスペースの内容やログなどが確認しやすいようになっていました。
画像ファイルをクリックするとサムネイル画像が表示されますし、ファイルの更新日やサイズなどの情報が表示されます。テキストファイルでも同様ですが、更新履歴やチェックインコメントなどもパッを確認できるようになっています。この閲覧性の高さはかなり便利だなあと思いました。
おわりに
Gluonいいね!というお話になってしまいました。
GitをSVN的にラップして使用するのにとても良くできたUIがひっついているというイメージでした。ログを見ながら必要なファイルの更新だけを行うならたしかにこれだけでいいなーという感じです。
Gitflow的にタスクごとにブランチを切って云々を運用するとしても、アーティストはどのブランチに何をチェックインしたらよいかがわかれば良いので、このツールで運用可能なのかな~と。
……クラシックGUIもちゃんと使い方を把握しないとなあ。