はじめに
プログラミングをやっていて、ハッカソンやコンテストで賞を取りたい! と思うことは本当に多いです。
特に中高生や大学生だと、それが入試や就活に影響を与えることも多く、賞という実績があることはとても大事です。
しかしながら、学業やサークル、本業など、大会に割ける時間が少なく、大会に出られない、出ても実績が残せない という経験をした人は多いのではないでしょうか。
この記事では、大会はかけた時間ではないこと、そして いかにして大会とそれ以外を両立するか をまとめていきます。
私の入賞歴
アプリ甲子園2021 準優勝
Life is Tech!ハッカソン 優勝
都市大ハッカソン 最優秀賞
Open Hack U 2024 優秀賞
と、これまでかなり大会だらけの人生を歩んできました。
もちろん高校・大学とも授業は多いため、その両立に大変苦労し、その中で自分なりの「勝ち方」を見出してきました。
1.企画が最重要〜Twitterは入賞しない〜
まず1番大事なのが 企画力 です。企画が良ければ賞が取れます。
では、良い企画とは何でしょうか。
Twitterは入賞しない
まずは大会に出る上で悪い企画を考えましょう。例としてTwitterが挙げられます。
(これは現在めまぐるしく進化しているXではなく、多くが慣れ親しんだTwitterの方、という意味です)
何が弱いかというと
- 目新しさが無い
- ユーザーが多くないと良さを発揮しない
- 課題を解決していない
の3点です。
逆に言えば、これらの逆が良い企画の条件 となります。
良い企画とは
まとめると、
- 目新しい
- ユーザーが少なくても体験が良い
- 課題を解決する
、つまり
- 新規性がある
- サービスのコンテンツ自体が価値を持つ
- ユーザーのストーリーが思い浮かぶ
ような企画が良いものということになります。
ユーザーがユーザーに価値を与えるのではなく、あくまで サービスを使うだけで簡単に良さが伝わってくる ものが、大会にとっては優れているということです。ゲームでソロプレイとマルチプレイをイメージしてもらえるといいかと。
もっと良い企画とは
以下は思いつけばより良いものですが、
- 発展性がある
- 事業化できる
といった観点も非常に大事です。今後売り出せるような作品はもちろんより強い印象を与えられます。
良い企画をどのように作るか
忙しくても考えることはできます。
移動中にもアイデアを考えられたらかなり時間を捻出できるので、アイデアを出し慣れておく ことに意識を向けましょう。例えば、
- 毎日1つは頑張ってアイデアを出す
- ブレインストーミングを周期的にやる
などをやって練習することがとても大事です。
他にも便利なツールを使うととても捗ります。
また、過去入賞者のアイデアをたくさん見ることも大事です。
2.発表の構造
大会の最後には必ず 審査員に対しての発表 があります。ここでアピールできなければどんな良い作品を作っても入賞できません。
なので発表は一定以上の水準のものを作りましょう!
刺さる発表の構成〜サービス系〜
サービス(アプリやWebサービスなど)だと、以下のようなものが良いです。
- 問題提起
- このサービスが解決している課題
- 作品概要、解決している課題
- 具体的な新機能、新規性のアピール
- 今後の展望
最初に問題提起をすることで、審査員にサービスを利用している疑似体験 を与えることができます。また、その後の機能紹介もより効果的にすることができます。
とにかく、審査員に共感を与えることに意識を向けましょう。
例:アプリ甲子園2024
刺さる発表の構成〜ゲーム系〜
ゲームだったり、エンタメに寄せた作品の場合、以下のようなものが良いです。
- 作品概要
- 作品の実際の動作風景
- 具体的な新機能、新規性のアピール
- 今後の展望
ゲーム系は とにかくビジュアルが強い です。ぱっと見の印象が何より強いので、グラフィックの強さを強調 していきましょう。
例:アプリ甲子園2024
過去作品のリサーチ
必ず過去受賞作品は確認しましょう。 どのような雰囲気の発表が上位か、どのような点を集中的に発表しているか、などは確認しておくべきです。
大会ごとに特色は異なるので、それをある程度は把握しておきましょう。
3.何を実装するべきか
ハッカソンなどでは開発期間が短く、全ての機能を実装することはできない ことが多いです。
そんな時は、楽に開発できて評価が上がるもの を積極的に選んでいきましょう。
コアとなる機能が開発されているならば、
- チュートリアルをつくる
- グラフィックを強化する
- 振動など触覚フィードバックを追加する
など、フロントエンドで完結するようなものが好ましいです。
ぱっと見のクオリティが上がりやすいものに着目して作品を作っていきましょう。
絶対に 完璧を目指しすぎない ことです。
まとめ
このアドカレの提出先「Life is Tech!」でも多くの中高生が大会に挑戦していますが、多くが勉強との両立を苦に思ったような結果を出せていない現状があり、この記事を書きました。
あくまで勉強を優先するべきで、大会はその次です。 その上で実績を残すには、ある程度効果的な構造化が必要となります。この記事がその一助になれば幸いです。