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FastAPIはなぜ人気なのか?Flask・Djangoと比較してみた

Last updated at Posted at 2025-04-13

はじめに

Pythonとは、シンプルで読みやすい文法と豊富なライブラリが特徴のプログラミング言語で、Web開発・データ分析・機械学習など幅広い分野で利用されています。FastAPIは、そのPythonを使ってWebアプリケーションやAPIを構築するための、モダンで高性能なWebフレームワークです。本記事では、ハッカソンにおいてFastAPIを選定した理由を中心に、FlaskやDjangoといった他の代表的なPythonフレームワークとの違いを比較しながら紹介します。

FastAPIの特徴

FastAPIの特徴は以下の通りです:

  • 非同期処理(async/await)に対応
    async def による非同期処理を標準でサポートしており、I/O待ちが発生する処理(例:DBアクセスや外部API連携)でも高いパフォーマンスを発揮します。複数リクエストの同時処理にも強く、リアルタイム性が求められるシステムに最適です。

  • Swagger UI(OpenAPI)による自動ドキュメント生成
    OpenAPI仕様に基づき、Swagger UIとReDocを自動生成します。APIの仕様確認やテストが容易になり、フロントエンドとの連携やチーム開発の効率が大幅に向上します。

  • 型ヒントとPydanticによるバリデーション自動化
    Pythonの型ヒントとPydanticを活用することで、入力データのバリデーションが自動化されます。ルーティングと同時にスキーマを定義できるため、冗長なコードが減り、可読性と堅牢性が向上します。

  • 非常に高速な処理性能(Starletteベース)
    FastAPIはASGIフレームワーク「Starlette」を基盤としており、レスポンス速度が非常に高速です。ベンチマークでは、Flaskの2〜3倍、Djangoの10倍以上の性能を示すこともあります。

  • セキュアなAPI設計に対応した認証・認可機能
    OAuth2やJWT(JSON Web Token)によるトークンベースの認証・認可が標準で組み込まれており、安全なアクセス制御を簡単に導入できます。

Python Webフレームワーク比較(Flask / Django / FastAPI)

特徴 Flask Django FastAPI
学習コスト
管理機能(管理画面) なし あり なし(自作可)
ORM 自由(例:SQLAlchemy) 内蔵(Django ORM) 自由(例:SQLAlchemy)
APIドキュメント生成 なし なし あり(自動)
非同期処理対応 限定的 非対応 完全対応
実行速度

なぜハッカソンでFastAPIを選んだか

  • コード量が少なく高速にAPI設計できる
    ルーティングやデータバリデーションの記述がシンプルで、最小限のコードでAPIを構築できます。短期間の開発に適しています。

  • OpenAPI仕様のドキュメントが自動生成されるため、フロントエンドとの連携が容易
    API設計に基づいてSwagger UIとReDocが自動で生成され、仕様の共有や動作確認がすぐに行えるため、チーム開発が効率化されます。

  • 型ヒントに基づくスキーマ定義とバリデーションにより、実装と同時にデータの整合性が保てる
    Pythonの型ヒントを活用して入力スキーマを定義でき、エラーの発見が早まり、堅牢なAPIが構築できます。

  • 非同期処理に対応しており、複数リクエストの同時処理やBotなどのリアルタイム系開発に強い
    async def による非同期処理でI/O待ちを最小限に抑えられ、外部APIやDBとの連携が多いアプリでも快適なレスポンスが得られます。

まとめ

FastAPIはモダンな開発体験を提供する、Python製の非常に強力なAPIフレームワークです。特に短期間でのプロジェクトや、非同期処理を活かしたシステムに向いています。FlaskやDjangoと用途によって使い分けることで、より効果的な開発が可能です。Djangoは管理画面を含む業務アプリに、Flaskはプロトタイプや学習用途に適しています。

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