ASRock DeskMini 110にmacOS Mojaveを入れました。一応正常に動作しているやり方を書いとくので参考にしてください。最後に解決出来なかった問題を書いておくので、解決出来た人はコメントでやり方を教えて下さい。
パーツ構成
- ASRock DeskMini 110/B/BB (BIOS 8.1.0)
- Intel Core i7 6700
- Crucial CT2K8G4SFD8213 (SO DDR4 PC4-17000 8GBx2)
あと、CrucialのSSD、NoctuaのPCファンなどを追加しました。
Hackintoshするためにはこれらのパーツの他に次のものが必要になります。
- Macが動いてるパソコン(今回はMacBookProとします。ほかのMacでも出来ます。)
- インストールに使うUSB(16GB以上)
インストール方法
Hackintoshのインストール方法で調べるとtonymacx86のツール(UniBeastやMultiBeast)を使った方法がよく出てきます。ただ、自分と同じ構成でhackintoshを成功させたやり方がある場合には、それをそのまま持ってくる方が楽だったりします。今回は、後者のやり方でやりました。
インストール手順の概要は次のようになります。
- MacOSのインストールUSBの作成
- インストールUSBにブートローダー(Clover)のインストールして設定
- インストールUSBをdeskminiに挿してMacOSのインストーラーを起動しSSDにMacOSをインストール。
- USBのブートローダーからSSDのMacOSを起動
- SSDにブートローダーをインストールして設定。
- USBを抜いて、SSDのブートローダーからMacOSが起動することを確認
手順1,2をやってくれるのがUniBeast。手順5をやってくれるのがMultiBeastになります。このようにtonymacx86のツールを使わずにインストールするのは、MacOSをバニラな状態でインストールするためです。バニラな状態とはEFI以外を弄ってない純粋なMacOSを保った状態のことです。バニラな状態でインストールすると、MacOSのセキュリティアップデート機能は使えるというメリットがあります。
インストールUSBの作成
手順1はMacBookProで行います。
インストールUSBの作成は、Apple公式の機能です。以下のサイトに詳しい説明があります。
https://support.apple.com/ja-jp/HT201372
インストールUSBにブートローダー(Clover)のインストールして設定
手順2もMacBookProで行います。
Hackintosh用のブートローダーで現在主に使われてるのはCloverとOpenCoreの2種類があります。今回はCloverを用いました。ブートローダーのインストール方法は以下が参考にして下さい。
ブートローダーをインストールしたあとは設定をしなくてはいけません。この設定の部分が難しいので下記のリポジトリを参考にします。
https://github.com/suxiaogang/asrock-deskmini-110-hackintosh
https://github.com/SingSky/Deskmini-110-hackintosh
USBのEFI内に上のリポジトリの設定をコピーします。どちらも試してどちらも動きましたが、設定のシンプルさから私は下のリポジトリを使っています。
インストールUSBをdeskminiに挿してMacOSのインストーラーを起動しSSDにMacOSをインストール
手順3以降はdeskminiでの作業になります。
USBから起動してCloverを起動。そして、MacOSのインストーラーを起動。
Hackintoshをするときはだいたいこの辺でコケます。Cloverの起動しない場合はCloverがインストール方法が間違ってます。Cloverは起動するけど、MacOSのインストーラーが起動しない場合には、kextのバージョンやconfig.plistが間違ってます。いろいろ調べて設定してください。日本語ではこのブログが参考になると思います。また、私の環境ではBIOSはデフォルトの設定でMacOSインストーラーを起動することが出来ました。
正常にMacOSのインストーラーが起動した場合には、Deskminiに内蔵しているSSDを指定してMacをインストールして下さい。以下のサイトが参考になります。
USBのブートローダーからSSDのMacOSを起動
この状態ではまだSSDにブートローダー(Clover)がインストールされてないため、SSD単体で起動することは出来ません。一旦USBのCloverを用いて起動し、SSDのMasOSを選択します。SSDのMacOSが起動したら適当に初期設定を済ませて下さい。
SSDにブートローダーをインストールして設定
初期設定を済ませたらUSBにCloverをインストールした方法と同様の方法でSSDにCloverをインストールします。インストールできたらUSBのEFIをSSDのEFIにそのままコピーします。
さらにSSDのconfig.plistではシリアル番号などを設定しないといけません。以下を参考に設定を行って下さい。
https://bootmacos.com/archives/122
USBを抜いてSSDのブートローダーからMacOSが起動することを確認
手順5が終了するとUSBがなくてもMacOSを起動できるようになるはずです。USBを抜いてSSDからMacOSが起動することを確認してください。
以上でインストール方法は終わりです。
問題点
私は以上のようにインストールしてdeskmini 110でmacOS Mojaveが動作しています。使用している環境としては、DPに4Kモニターをつないで60Hzで使用しています。またDPの音声再生は動作しています。WifiやBluetoothは使用してないのでよくわかりません。
フリーズ
このパソコンを一日中使用していると2回ぐらいフリーズします。
発生条件がよくわかっていません。色々なベンチマークソフトを用いてCPUやiGPUやSSDに負荷をかけてみたんですが、フリーズを再現する方法もわかっていません。また、Hackintoshが問題なのではなく私のDeskminiが悪いだけなのかもしれません。
マルチモニター
Deskmini 310の場合では、マルチモニターが動作しているようです。(参考)
ただ、私のDeskmini 110では完璧には動作していません。DPとHDMIを両方つないで起動するとDPだけ動作してHDMIはブラックスクリーンになってしまします。HDMIを一旦抜いて差したりするとHDMIのモニターが正常に動作したりします。
今回のようにiGPUのみを用いた場合にマルチモニターが動作しないのは、Hackintoshにおける典型的なエラーらしいです。普通の自作PCでHackintoshをする場合にはAMDのグラフィックボードを追加してマルチモニターにするのが典型的な解決方法らしいです。ただ、Deskminiの場合グラフィックボードを追加することが出来ないので諦めるしかないのかもしれません。
Catalinaへのアップデート
どのように安全にメジャーアップデートしたら良いのかよくわかっていません。
感想
Mac mini 2020って安いですよね。
- 第8世代 i7 6C12ST
- メモリ 16GB
- SSD 512GB
- Magic TrackPad2
で税込み18万円で買えますよ。私なんかはグラボが必要になるようなクリエイティブなことをしないんで、この程度のMac miniで十分すぎる感じです。ただ、GPU必要な人が買えるMacって、iMacかMac Proなんですよね。個人で買うにはMac Proは高すぎるし、パソコンとモニターの寿命って違うしiMacも微妙なんですよね。メンテナンスも出来なさそうだし。
また、MacBookProにモニターをつなげてデスクトップみたいに使ってる人もいますけど、メインで使ってるノートパソコンってメールチェックとか大事なレポートの作成とかに使うためのもので壊れたら嫌だし、負荷かけて計算したくないですよね。エンコードとか重めのコンパイルとか数値計算とかしたいって思ったときには、やっぱりデスクトップMacが欲しいんですよ。
結局、GPUが必要だけどiMacもMacBookProも嫌って人が使うのがHackintoshなのかもしれません。Deskminiをわざわざ買ってHackintoshする人はMac mini 2020買ったほうが良いと思いますよ面倒くさいんで。
欲を言えばオンボードグラフィックと8C16STのCPUを積んで税込み20万ぐらいのMac miniが出たら最高なんですけどね。排熱とかの問題で今のデザインが保てなくてもいいから。どうせ小型PCなんてVESAマウントキットでモニターの後ろに取り付けるだけなんだから、多少分厚くなってダサくなっても関係ないからさ。まあ、こんな夢のMac miniが出たら誰もiMacなんて買わなくなっちゃうかな?
私は次世代Mac miniが夢のMac miniであることを期待してこの微妙なDeskmini 110を使いたいと思います。最後に問題点の解決方法がわかった方は、コメントよろしくお願いします。という夢の話でした。
追記
BIOSを変更(2020/6/3)
とりあえずこの記事のとおりやると起動はしますが、いろいろな記事を参考にするとBIOSの設定をイジってるので、私もそうしてみました。
- Advance -> Chipset Configuration -> IOAPIC 24-119 Entries : DISABLED
- Advance -> USB Configuration -> XHCI Hand-off : ENABLED
Ethernet用のkextを変更(2020/6/4)
IntelMausiEthernet.kextはIntelMausi.kextに変更になったようです。
/EFI/CLOVER/kexts/Other
の中のIntelMausiEthernet.kextを削除し、IntelMausi.kextに変更しました。
Catalinaに対応(2020/6/4)
M.2にSSDを挿して新たにCatalinaをインストールしてみました。Mojaveで動いていたEFIをそのままコピーすることで動作することを確認しました。
Hyper-Threadingの無効化(2020/6/6)
フリーズ問題の対策として、BIOSからHyper-Threadingを無効化を試してみました。ただ、変わらずフリーズしました。