この記事について
元SESの視点から自社サービスで開発をするようになって感じた
転職前に思い描いていた理想と、実際に働いてみて感じる様になったことを書いてみました。
「自社サービスで開発がしたい!」という人の参考になれば幸いです。
※個人の主観に依っていますので伝わりづらい部分が多々あるかと思いますがご容赦ください。
自己紹介
初めまして。
株式会社運動通信社 で 主に
バックエンドを担当しています。
主に
を強調したように、バックエンド以外もやります。
ざっくりとした経歴
2008: 未経験でIT業界に飛び込む。主に4次受けぐらいのSESを多々経験。
2015: 1次受けメインのSIerに転職する。徐々に開発リーダー/マネージャー的業務にシフトしていき実装が遠ざかる。
2020: 色々あって私には開発リーダーやマネージャーは無理!と感じる。
改めて実装をやりたい!という思い、そして開発するサービスにどっぷり浸かりたい!という思いから転職を決断。
やるからには共感できる理念のもとで働きたい、ということで現職に就く。(企業理念は弊社HPを参照してください)
実際に転職してみてどうだったのか
結論、転職して良かったと、心の底から思っています。
しかし、転職前に思い描いていた理想とはかなり違った状況に身を置いています。
それでも、現状に不満はなく(よりよくしたいという意味では不満ありですが笑)
忙しい状況でも楽しく日々を過ごしています。
思い描いていた理想と、実際に働いてみて感じる現実
では、実際に理想と現実とで、どんな違いがあるのか挙げてみたいと思います。
転職前に思い描いていたこと | 実際に働いてみて感じていること |
---|---|
バリバリ開発(コーディング)するぞ〜! それ以外の業務はまっぴらごめんだ! 意地でもやらないぞ! これからは大好きなコーディングをじっくりやるんだ! |
コーディング楽しい! でも、コーディングに至るまでのプロセスが全て他の人に依存している… 待っていても進まないし…自分でできることは自分でやろう! そもそもコーディングは目的達成のための手段の一部だ! |
サービスのことはよくわからないし ディレクターとかが決めるのが一番だ 技術的な視点でのアドバイザーになりたいな |
自社サービス=自分のサービス 自分のことなのに自分が知らないままでいいはずがない! 技術だけでなく、色々な視点でサービスを見ていきたい |
毎日定時で終わるぞ! 時間外の業務、ましてや休日に仕事なんてごめんだ! |
時間内で終わらせる努力は当たり前だし、終わらないとサービスに影響が… 自分が提供するもので障害が起きているのに、そのままになんてしていられない! 時間外でも障害には迅速に対応だ(ただし勤怠はしっかりつける) |
開発以外の仕事はよくわからないし関わる気もない 言われた通りの仕様で如何に美しく作るかが 自分のスキルアップにつながるはずだ! |
開発以外の部分…ふむふむなるほど。 こういう事情があるのか… 開発としてはどういう改善が考えられるだろう? 開発以外に改善できるアプローチはないだろうか? 開発以外で自分にできることはなんだろう? (綺麗に作るのも大事だけど優先度が大幅に下がった) |
この他にも色々ありますが、概ね似たような内容になりそうなので割愛します
上記をご覧なっていただくことで伝わると思いますが、受動的→能動的に変わったと自分でも感じています。
どうして変化したのか?
初めは 転職前に思い描いていたこと
にあるような気持ち・モチベーションで働いていました。
しかし、 これがびっくりするほど 全く面白くない!!
転職前となんら変わらないです。
私の場合は長いことSESで働く中で、お客様からヒアリングして、それをこなして、ということを繰り返して
受動的な働き方が染み付いてしまっていた様です。
こうして振り返ってみると 「開発するサービスにどっぷり浸かりたい」 と思いながら入社したはずが、ぜんぜん浸かっていないですね。
ですが、SESの頃とは違います。
「自社」 サービスです。自分たちのものです。お客様のものではないのです。
今までは誰かの決定に従うことしかできなかったかもしれません。
でも、今は自由に意見を発することができるのです。(必ず通るわけではありませんが)
幸いにして、比較的社員数が少ない弊社だからこそ、ポジションにこだわることなく自由に意見交換が行えます。
開発に関することであれば、誰かに求めるのではなく、自分で推し進めてみればいいですし(許可取るところは取ります)
開発以外の業務に関しても、素人ではありますが、「こうしたらよくなるのでは?」と思った意見をどんどん発信しています。
結局、どうしてこのように変化したのか、その理由ですが
「日本を世界が憧れるスポーツ大国にする」 という理念に対する共感があったからこそ、です。
今の私の仕事は 「日本を世界が憧れるスポーツ大国にする」 ことなのです。
開発(コーディングをする)という小さなものではなくなっているのです。
この自覚が受動的→能動的に変化できた大きなきっかけだと考えています。
結果として、入社前にはやりたくないと考えていたような業務も、今では喜んで進んで取り組んでいます(笑
開発(コーディング)は仕事のごくごく一部の手段に過ぎないのです。
アイデアを出し、どうしたらビジネスになるかを考え、必要な人材を集め
時間とお金を調整して、要求から要件・仕様を決めて初めて開発に至り、
そしてリリースした後もマーケティングを通してユーザーの元に届く。
その後もサービスをより成長させるためにフィードバックを元に次の行動へ。
これが今の私にとっての開発のお仕事です
すべては壮大なビジョンを達成するために。
あなたの仕事はなんですか?
「マネジメント」で有名なドラッカーの言葉です。
PMBOKでいうところのマネジメントより、ドラッカーのマネジメントの方が広義かもしれませんが根っこの部分は共通していると思います。
SESの仕事が悪いわけではありませんが、SESとして働いている当時の私は
この質問に対する答えを持ち合わせていませんでした。
参考: 第8回 あなたの「仕事」は何ですか? ~仕事と報酬~(日経ビジネス)
終わりに
いかがでしたでしょうか?
漠然と「自社サービスで開発がしたい!」と思っている方の想いが、より具体的なものになる一助となれば幸いです。
SESだから、自社サービスだから、大企業だから、ベンチャーだから、etc...
一概に「こうだ!」と言えるものではありません。
「みんな違ってみんないい」んだと思います。
最後に「よくわからないけど楽しそうだ」と思った方、ぜひ一緒に働いてみませんか?
あなたと一緒に働ける日を楽しみにしています!