##はじめに
AWS Summit Tokyo 2019に参加してきました!初めての参加でしたが、とても面白かったですし、良い刺激を受けたので、この気持ちを忘れないうちにレポートを書いておこうと思います。
##いざ、幕張へ
LED、スモーク、ガンガンの4つ打ち…ここはクラブなのでしょうか?笑
(なお、筆者は爆上がりの模様。※まだ朝の10時)
そしてイケてるVJと共にまさかのダンスショーケース…!?
(写真は撮ってません)
演出が素敵すぎる。やっぱ外資は違う。
そんなこんなでどきどきしっぱなしの中、講演がスタート。
##Day1【基調講演】デジタル変革の最前線で選ばれ続けるクラウドへ 〜デジタライゼーション時代のカスタマーサクセス〜
講演内容を簡単にメモしておきます。
動画が後日アップロードされるはずなので、気になる方はチェックしてみてください!
<ホストスピーカー>
長崎忠雄氏(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長)
<ビジネス概況>
・AWSの2019年第1四半期の年間想定収益は308億ドル(約3.3兆円)となり、前年同期比で41%の成長を達成。
・AWSの企業理念「地球上で最もお客様を大事にする企業」
→カスタマーサクセスを徹底的に考え、これまで約1900回のサービス刷新、約40回のコスト改定を行ってきた。
→AWSはインフラを提供する会社ではなく、フルマネージドなサービスを提供する会社である。
<クラウド移行の際の課題>
・レガシーシステムからクラウドに移行する際、「データベース」と「Windows」がボトルネックになりがち。
・上記、課題を解決するために最近ローンチされたサービス
■Redshift Concurrency scaling
この3月に東京リージョンでスタート。
自動クラスタ作成、数千に及ぶクエリの同時実行を可能に。
■Amazon FSx for Windows File Server
■VMware Cloud on AWS 等
<AWSの導入事例の紹介>
・三菱電機株式会社
・ニフティ株式会社
・株式会社シナモン の3社の事例を紹介。
##Day1【Pub sec セッション】Society5.0におけるデジタルガバメントの姿 〜クラウドで実現する新しい社会基盤〜
筆者が公共系のSIerで勤めているため、こちらのセッションをチョイス。
<スピーカー>
内閣官房
<詳細>
・クラウド化のメリットは?
→コスト削減というよりも、より迅速にビジネスに対応できることである。クラウド化はイノベーションに不可欠。
→かといって、システム全てをクラウド化しなくても良い。レガシーな資産を活かした上でのクラウド活用も可能である。
(awsとして、必ずしもクラウドネイティブを勧めているわけではない。Rehosting,Replatforming,Refactoring等、様々な形があるが、DX推進の上で、クラウド化は重要。)
・いずれは、SIerの手を借りずに、システムを使う側が自分たちの手で作っていけるようにならねばならない。
・内閣官房長がIT業界に期待すること
→ベンダーは1つの官庁に特化したサービスを提供するのではなく、ベンダーごとのノウハウをマイクロサービス化して、業界全体に流用できるようにしてほしい。A庁はベンダーAが、B庁はベンダーBが担当する、というように官庁ごとに縦割りになってるのが現状。ベンダー同士で共食いするのではなく、共存してほしい。
おう、、なかなか難しい要望だ
##Day1【業種別セッション】”さよなら、銀行” 〜住信SBIネット銀行の挑戦〜
仕事上、金融業界にも少し関係があるのでこちらも聴講。
<スピーカー>
住信SBIネット銀行株式会社
<詳細>
・〜2020年目処に、社内業務システムのクラウド化を進める予定。
→それ以降は、コンテナ、サーバレスの導入を目論んでいる。
・住信SBIネット銀行がインフラに「求めたもの」とクラウド移行の結果
「品質」 awsによって安価に要件を満たすことができた。
__「俊敏性」__開発期間の短縮を実現。開発期間4→1.5ヶ月に。
__「人(人件費削減)」__運用保守に関わる費用を削減できた。
__「コスト最適化」__oracleからAurora(ポスグレ)に。コストは5年で__83__パーセント減。(性能、可用性、コスト全ての面においてAWSが優位だった。)
・ネオバンク事業のキーポイントは、APIによって外部企業とのシステム連携を実現することである。
→Banking as a Service(BaaS:バース)に関する取り組みを促進させたい。
・試行錯誤型のサービスを展開したい。そのためには開発期間の短縮は必須。
→ビジネスの加速のためにはAWSの導入は不可欠。
技術はもちろんだが、業界のトレンドを知るのも大事だ。
##Day2【Techセッション】初級 AWSにおけるデータベースの選択指針
SAA取得目指して勉強中のため、こういう基礎もしっかり学びたい。
<スピーカー>アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
→高橋さんというSAの方がお話してくださったが、この方めちゃくちゃプレゼンうまい。こんな人になりたい。
<指針①>
要件:汎用的なもの、既存のアプリケーションを移行したい、SQL使用可能、トランザクション処理が必要 等
→RDB(Amazon RDS)
<指針②>
要件:スケーラビリティが求められる、数msのレイテンシ、シンプルなクエリ
→NoSQL(DynamoDB)
<指針③>
要件:属性情報が頻繁に変更される(スキーマを決められないデータを格納したい場合)、構造を意識したドキュメント思考の探索を行いたい
→ドキュメント指向データベース(Amazon DocumentDB
ー JSONやXML等の不定形なデータ構造に対応
ー 複雑なデータモデリングを容易に表現可能
<指針④>
要件:高いリアルタイム性が必要、マイクロ秒レベルのレイテンシが必要
→インメモリデータストア、キャッシュ(Amazon ElastiCache)
<指針⑤>
要件:関連を探索するクエリ(SNSの友達の検索等)を用いる、短いクエリが大量に来る
→グラフ指向データベース(Amazon Neptune)
<指針⑥>
要件:IoTデバイスデータ、DevOpsデータなど大量のinsert処理が発生する、時系列データを扱う
→時系列データベース(Amazon TimeStream) ※public preview
<指針⑦>
要件:カルテや保険ログ、戸籍、監査証跡等、元帳管理が必要。履歴の追跡と変更管理が必要。
→台帳データベース(Amazon Quantum Ledger Database|QLDB)※public preview
##Day3【基調講演】
機械学習、分析、データベースなど6つのテーマに沿って、サービス概要の説明が行われた。
以下、講演の内容および公式HPを参考に、新サービスをまとめました。
■機械学習関連の新サービス
<Aamzon Inferentia>※2019年 後半ローンチ予定
【特徴】
・低コストで高パフォーマンスを実現するよう設計された機械学習推論チップ。
→機械学習の「推論」と呼ばれるプロセスを、高スループット、低レイテンシー、低コストでサポートするサービス。
・TensorFlow、Apache MXNet、PyTorch 深層学習フレームワーク、ONNX 形式を使用するモデルをサポート。
【メリット】
・Amazon Elastic Inference を使用すると推論コストを最大 75% 削減可能。
<Amazon EC2 G4 Instances> ※近日中にローンチ予定
【特徴】
・高速コンピューティングが可能なインスタンスファミリー。機械学習向け。
<Amazon Personalize> 6/12 ローンチ
【特徴】
・AmazonがECサイト上で、「おすすめ商品」を表示させる際のアルゴリズムをそのまま提供。
機械学習の知識がなくても、簡単にレコメンド機能を実装できる。
→試しに触ってみましたが、なかなか面白いです。
S3にデータセット(CSVファイル)を格納⇒使いたいアルゴリズムを選択⇒APIエンドポイントをデプロイ⇒
APIキック⇒レコメンドデータが返却される、といったような流れです。
<Amazon Forecast>
【特徴】
・機械学習を利用して、「在庫数予測」、「販売収益予測」、「生産現場における原材料の需要量やヒューマンリソースの推測」を可能にする。
##次年度は…
5/12~5/14@パシフィコ横浜にて開催!!!
##変更履歴
6/17 Day3の情報を追記。文言、インデントの修正。