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ChatGPT×ネットワーキング実践記録:生成AIで切り拓くエンジニア交流の新潮流

Last updated at Posted at 2025-03-26

はじめに

初めまして、AgVentureLab 山田です。

生成AIの進化とともに、エンジニアの学び方やつながり方にも変化が訪れています。
私たちは今回、JAグループのシステム会社3社が参加する形で、「生成AIを活用したAIエージェントづくり」と「エンジニア同士の交流を促進するネットワーキング企画」 を組み合わせた技術イベントを実施しました。

このイベントには次の2つの目的がありました

  1. 生成AIの活用方法やエージェントの考え方を体験的に学ぶこと
  2. 技術的な興味・立場を共有するエンジニア同士が、自然に交流できる場をつくること

本記事ではそのうち、ChatGPTやプロンプトエンジニアリングを使って交流を生み出すネットワーキング企画 にフォーカスして紹介します。
参加型の出し物として実施した「AIステルス検索バトル」と「AI Enigma Challenge」のルールや設計の工夫、参加者の反応などをまとめました。

なお、イベント内で実施したAIエージェント研修については、今後別記事にて公開予定です。そちらもあわせてご覧いただけると嬉しいです。

目次

どんな人たちが集まったのか

今回のイベントには、JAグループに所属するシステム会社3社のエンジニア職が参加しました。

業務はウォーターフォール型の開発マネジメントから、研究・データサイエンス領域まで多岐にわたっており、立場や課題意識の近い“隣の技術者”たちという雰囲気でした。
一方で、普段は直接的なやり取りが少なく、「もっと自然につながる機会が欲しい」と感じることもありました。
そんな中、「生成AI」をテーマにしたイベントを通じて、技術を媒介にした交流を生み出せないかという思いから、今回の企画が生まれました。

ChatGPTと生成AIを活用したエンジニアイベントの構成

イベントはオフラインで実施し、参加者がリラックスして交流しやすいよう、軽食や飲み物も用意したカジュアルな雰囲気で行いました。

構成は以下の2部構成です。

第1部:生成AI・AIエージェント研修(※別記事で紹介予定)

  • ChatGPTや生成AIの基本的な仕組みの理解
  • エージェントの構成や思考パターンの理解
  • 実際に簡単なAIエージェントを作って試すハンズオン
    (※詳細は今後公開予定の別記事で解説予定です)

第2部:ネットワーキング企画(出し物2本立て)

  • 企画①:AIステルス検索バトル
  • 企画②:AI Enigma Challenge

どちらも参加型のゲーム形式で、「ChatGPTを使いながら、人と自然につながる」ことを狙った構成です。
ルールもシンプルなので、興味があればぜひ自分のチームや勉強会などでも試してみてください。

出し物①:ChatGPTで遊ぶプロンプトエンジニアリングバトル

「AIステルス検索バトル」は、NGワードを避けてChatGPTに“特定のキーワード”を出力させるというプロンプトゲームです。
プロンプトエンジニアリングのセンスと工夫が問われる内容で、自然と参加者の間に会話が生まれます。

ルールの概要

  • 出題者から「目標キーワード」と「NGワードの一覧」が与えられる
  • プレイヤーはNGワードを使わずにChatGPTにプロンプトを入力し、目標キーワードを出力させる
  • 回答の成否は、ChatGPTの返答にキーワードが明示的に含まれているかどうかで判定

実際のお題例

  • お題①:目標キーワード「ディープラーニング」
    NGワード:AI, ニューラルネットワーク, 学習, パターン認識, ディープ, ラーニング
  • お題②:目標キーワード「スマート農業」
    NGワード:スマート農業, センサー, AI, 技術, IoT, 農業ロボット, ドローン, 自動化, 作物

使用モデルと公平性の配慮

有料プランユーザーと無料ユーザーでモデル差が出ないよう、有料ユーザーには「GPT-4o mini」モデルの使用をお願いして調整しました。

この企画の学び・効果

  • プロンプト設計の奥深さと難しさを体感できる
  • 発想の違いや突破方法が会話のきっかけになる
  • ChatGPTを「使う」体験が、交流の中に自然に溶け込む

出し物②:生成AI×謎解きでつながるエンジニア交流体験

「AI Enigma Challenge」は、生成AIを使って暗号を解読し、参加者同士でカードを交換しながらキーワードを集めていく体験型の謎解き企画です。

ゲームの流れ

図1:AI Enigma Challengeの進行フロー

  1. QRコード付きの暗号カードを受け取る
  2. 生成AIや自分の知識で暗号を解読
  3. キーワードを獲得したら他の人に自己紹介してカード交換
  4. 全カードを集めたら、共通するワードを推理して答えを出す

暗号の例(共通ワード:カオス)

暗号 キーワード 手法
EXWWHUIOB Butterfly シーザー暗号
Entropy Entropy HTMLエンコード
u+46u+72u+61u+63u+74u+61u+6c Fractal UTF-8エンコード
UGFuZG9yYQ== Pandora Base64エンコード
laidromirp Primordial パリンドローム
・・・ ー ・ー・ ・ー ー・ ーー・ ・ Strange モールス信号

設計上の工夫

  • QRコードで配布 → AIに入力しやすく、誤入力が起きにくい
  • 暗号がわからないとキーワードが手に入らない構成 → 会話と協力を促進
  • AIの使用OK → 初心者も参加しやすい

出し物企画の設計・運営ノウハウまとめ

成功ポイント ✅

  • 参加者全員が「考える+交流する」構成だった
  • 謎解き要素とChatGPT活用がうまく結びついた
  • 出題や構成にバリエーションがあったことで、飽きずに楽しめた

課題・反省点 ❗️

  • 暗号カードの種類が6つあり、同じものを複数回受け取ってしまう人が続出
  • 共通ワード推理パートの難易度がやや高く、AIの精度にも依存した
  • 出題設計に時間と工夫が必要。特に共通ワード→キーワードの発想が難しかった

イベントの手応えと参加者の声

イベント全体を通して、参加者同士の交流はとても活発で、「自社の人とは違う視点で話せた」「プロンプトが全然違って面白かった」といった声が多くありました。

参加者の反応

  • 普段使っているAIの別の使い方に気づけた
  • 技術的に盛り上がりながら人とつながれるイベントはありがたい
  • 他の場でもこの企画をやってみたい

まとめ:エンジニア交流の設計に“生成AI”を加えるという選択肢

今回のイベントでは、ChatGPTや生成AIを活用することで、エンジニア同士の交流や会話のきっかけが、より自然に・より深く生まれることを実感しました。

この記事で紹介した出し物は、勉強会や技術イベント、チームビルディングの場などでも応用可能です。
ぜひ、「ChatGPTをどう使うか」だけでなく、「ChatGPTを通して誰とつながるか」にも目を向けて、生成AIを活かした場づくりにチャレンジしてみてください。

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