Ascon AT-08という、一時期ジャンク品で大量放出されたGIGA落ちPCの忘備録です。
スペック
- OS:Windows10
- CPU:CeleronN4120
- RAM:4GB
- ストレージ:64GB (eMMC)
- タブレット型PC、着脱可能
- OEM元:CHUWI Hi10 X
- カメラ2つ
- M.2 SATA SSD 2240 の拡張可能
- GIGAスクールで某地域で採用されるも、とんでもない破損率で回収された
- 一時期某ジャンク品店で4000円台で大放出された
- BIOSに個体差あり
という、お遊びにはちょうどいい性能です。
ジャンク品としては、充電器が付属しているものの、千切れることが多いようです。
USB-CのPD充電に対応しているので、PD対応の充電器(XperiaやThinkpadの純正等)でも充電できます。
前期後期とは
Ascon AT-08 (以下 AT-08)は、おおよそ二種類のタイプが存在しているようです。
BIOS前期型
Aptio Setup Utility 2020年式のBIOS。
BIOSに「Advanced」というタブがありハードをいじれる設定が多いが、LinuxのGrubが動作しないようだ。
rEFInd などの、非Grub系Linuxなら動作するようだ。
BIOS後期型
Aptio Setup Utility 2021年式のBIOS。
BIOSにそのタブがなく、LinuxのGrubが動作することがある(が、多くのディストリビューションで問題*が起こる)。
*画面がしましま模様になる、Grubでキーボードが動作しないOSがある等。
一度Windowsでブートすると優先順位がWindowsが1位に戻るため注意。
Windows10の動作
Windows10がクリーンインストールされていることが多い。Pro版。
Microsoftアカウントに紐づけてもほかのPCには持ち出せない。ただし、AT-08でOS吹き飛ばしたときに役立つ。
Windows11の動作
Windows10から更新した場合は動作するようだ。
TPMの要件を満たさないので、Rufusでisoイメージを改変するか、WindowsServerとしてインストールするか。
但し、Windows10ですら重いのに11にしてどうするのだろう...。
Linuxの動作
ここでは、筆者は後期型(AdvancedタブがないBIOS)を持っているので、後期型の話。
多くのLinuxで画面が起動後に正常動作せず、またGrubでキー操作が効かない。
Tails
SDカードでブートした。
Grubは操作できないがタイムアウトで起動。
画面がしましまになって操作できなくなった。
外部出力では一部が映ったが、何も操作できなかった。マウスカーソル不可。
Linux Mint
SDカードでブートした。
Grubは矢印キーだけ操作できるが、Enterが効かないので押してしまうと起動できない。
画面がしましまになって操作できないが、外部出力可能。
外部出力でGUIまでたどり着いたが、マウスカーソル不可。キーボード操作である程度は動く。
Tiny Core Linux
SDカードでブートしなかった。
Q4OS 通常
SDカードでブートしなかった。
Welcome to Grub! の表示でフリーズ。
Q4OS(Wubi)
Q4OSにはWindowsからセットアップできるWubiがある。
Welcome to Grub! のあとで下記のエラーが出て続行不能。キーボード操作不能のため詰み。
Boot chainload, phase 1 ...
unmount: can't unmount /host: Invalid argument
Host filesystem not found, make Windows partition accessible.
Press [Enter] to reboot ...
Xubuntu
SDカードでブートした。
Grubは操作できない。
画面に正常に映った、但し横向き。
マウスカーソルも表示され、おそらくインストールは可能(未検証)。
RaspberryPi OS x64 Legacy or Bookworm
起動せず
MXLinux
Grub操作可能
画面がしましまになって操作できないが、サスペンド->レジュームで動作。
外部出力不可。
参考文献