順列と組み合わせの公式について
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問題提起
- 順列と、組み合わせの公式がよくわからない。
- 順列の公式 $_nP_r=\displaystyle \frac{n!}{(n-r)!}$ ← まだわかる。
- 組み合わせの公式$_nC_r=\displaystyle \frac{n!}{r!(n-r)!} = \frac{_nP_r}{r!}$ ← わからない($r!$ がどっから出てきたっけ? って毎回なる)
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そもそも順列と、組み合わせとは何か?
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組み合わせ
- グループから、いくつかを取り出すパターンの数
- 例: 5人から3人を取り出すパターンの数
- $_nC_r$と表現される。
- 上記例の場合 n=5, r=3であるため、$_5C_3$
- グループから、いくつかを取り出すパターンの数
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順列
- グループから、いくつかを取り出して並べたパターンの数
- 例: 5人から3人を取り出して並べるパターンの数
- $_nP_r$と表現される。
- 上記例の場合 n=5, r=3であるため、$_5P_3$
- グループから、いくつかを取り出して並べたパターンの数
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順列と組み合わせの関係
- 組み合わせのパターン数に、要素の数の並び方のパターン数を乗ずれば、順列のパターン数が得られる。
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組み合わせのパターン(グループからいくつかを取り出す際のパターン)
のひとつひとつに対して、並び方で区別するようにした場合が、順列のパターン数。 -
組み合わせのパターン数
に、その組み合わせにおいて可能な並び方のパターン数
を乗ずれば、順列のパターン数が出る。 - 例: 5人から3人を取り出して並べるパターンの数
- 5人から3人を取り出すパターンの数がある。
- その一つ一つのパターンに対して、3人の並べ方がある(3 × 2 の6通り)。
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5人から3人を取り出すパターンの数
に3人の並べ方のパターンの数
を乗ずれば、5人から3人を取り出して並べるパターン数(順列)が出る。
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- 数式での説明
- n人からr人取り出して並べたときの並び方のパターン数 $_nP_r$ は、n人からr人取り出すパターン数 $_nC_r$ にr人の並び方のパターン数 $r!$を乗じたもの。つまり、
- $_nP_r = _nC_r \times r!$
- となる。これを$_nC_r$
について解けば、組み合わせの公式が得られる。 - $_nC_r = _nP_r \div r! =\displaystyle \frac{n!}{(n-r)!} \div r! = \displaystyle \frac{n!}{r!(n-r)!}$
- 組み合わせのパターン数に、要素の数の並び方のパターン数を乗ずれば、順列のパターン数が得られる。
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順列の公式
- 順列の公式 $_nP_r =\displaystyle \frac{n!}{(n-r)!}$(n個から、r個を取り出して並べたときのパターン数) はどこから出てくる?
- 前提
- 5人の並び方のパターン数: 5! = 5 * 4 * 3 * 2 *1 となる。(これは感覚的にわかるだろう)
- 2人の並び方のパターン数: 2! = 2 *1
- 5人から3人取り出して並べたパターンの数: とりあえず ${5}P{3}$ とおく
- ここで、
5人から3人取り出して並べたパターンの数
×2人の並び方のパターン数
=5人の並び方のパターン数
となることも、感覚的にわかるだろう。 - これを数式で表すと、以下になる。
- $5! = _5P_3 \times 2!$
- $_5P_3$について解く。
- $_5P_3 =\displaystyle \frac{5!}{2!} = \frac{5!}{(5-3)!}$
- n=5, r=3である。上の式一般化すると以下となり、順列の公式となる。
- $_nP_r = \displaystyle \frac{n!}{(n-r)!}$