この記事は ここのえ Advent Calendar 2023 Day 13 の記事です。
Intro
普段の開発は「画面がデカい」とかいう至極単純な理由で、Windowsのデスクトップを使っています。
昔はノートPCにGentoo
やArch
を入れて大分遊んでいて、激安ノートだったのでswapを入れないとGUI環境がビルドできなくて四苦八苦したりしたいい
思い出があります。
最近はWSL用のX Window System である WSLG も出たので、久々に遊んでみたいなと思い、WSLにGentooを入れてみることにしました。
残念ながらTwitterはおしまい!になってしまったので、mikutter
でツイートするのをInstall Battleのゴールにできません。今回は代わりに misskey
でノートするのを目標にしたいと思います。
構築
WSL2でGentooを動かす
手始めにWSL2でGentooが動く環境を構築します。
驚くべきことに、公式でドキュメントが提供されています。これに従ってやっていきます。
Powershell上でTarballをインポートして、Gentooを起動します。
PS > wsl --import Gentoo D:\WSL\Gentoo .\stage3-amd64-systemd-mergedusr-20231112T170154Z.tar --version 2
PS > wsl -d Gentoo
systemdが動かないと話にならないので、/etc/wsl.conf
に以下を追加します。
[boot]
systemd=true
Powershellに戻ってWSL全体を再起動して、Gentooに入りなおします。
PS > wsl --shutdown
PS > wsl -d Gentoo
後はひたすら設定していきます。
# locale
nano /etc/locale.gen # ja_JP.UTF-8をコメントアウト
locale-gen
localectl set-locale ja_JP.UTF-8
localectl set-keymap jp106 # 好みに応じて
# Rootのパスワード設定
$ passwd
# ローカルユーザの設定
useradd -m -G wheel <username>
passwd <username>
nano /etc/wsl.conf
# 以下のコンフィグを追記
[user]
default=<username>
# ミラー & 後で使うUSE FLAGの設定
nano /etc/portage/make.conf
# 以下を追記
GENTOO_MIRRORS="http://ftp.iij.ad.jp/pub/linux/gentoo/ rsync://ftp.iij.ad.jp/pub/linux/gentoo/"
USE="X icu minizip inspector ibus dbus"
iij以外の好きなミラーを使う場合は、以下から探せます。
# 更新
emerge-webrsync
emerge --ask --verbose --update --deep --newuse @world
# Sudo
emerge --ask app-admin/sudo
visudo
# %wheel の行をコメントアウト
%wheel ALL=(ALL:ALL) ALL
sudo
の設定が終わったらexitして、以降はデフォルトユーザで作業します。
グラフィカル環境
とりあえず xeyes
を動かします。
今は WSLG があるので楽ですね。
sudo emerge --ask x11-apps/xeyes
export DISPLAY=:0.0
xeyes
いつものアレが出ればOK。
Chromiumをインストールします。無限に時間がかかります。覚悟します。
emerge --ask --update --deep --newuse @world
sudo emerge --ask www-client/chromium # これやったら日が暮れて朝になった
とりあえず出ました。
豆腐になっているのでフォントの解決と、入力系を設定していきます。
# Noto CJK Font
emerge --ask media-fonts/noto-cjk
# ibus + Mozc
emerge --ask app-i18n/mozc
ibus-setup # 適宜お好みの設定
Chromiumを起動して日本語入力できればOK!
:send_money: :is_all_scam:
まとめ
意外と思ったよりも簡単に導入出来たのでびっくりでした。WSL2やっぱりすごいなあと改めて感心しました。
特にWSLGは初めて使ったのですが、本当に一瞬で X
が使えるのでかなり便利です。
ただGentoo Install Battle的には、WSLで使うときはTarball
ベースでインポートしちゃうので、ファイルシステムとかブートローダーとか、カーネル周りのやつとか触らないのであんまりバトルしてる感がなくて物足りなさを感じずにはいられない……
あ、俺たちの X は X Window System ですからね。誰が何と言おうと Twitter
は Twitter
なんだ……(錯乱)
参考