はじめに
本記事ではChatGPTの開発元OpenAIが記しているベストプラクティスの要点をまとめています。
早速ですが今回使用した公式ソースは以下の通りです。
1.はChatGPTの開発元OpenAIによるベストプラクティス。
2.はMicrosoftとOpenAIが共同開発したAzure OpenAIを活用するためのベストプラクティス。
Best Practice from OpenAI inc.
OpenAIでは以下6つの要点でまとめています。
- Write clear instructions
- Provide reference text
- Split complex tasks into simpler subtasks
- Give GPTs time to "think"
- Use external tools
- Test changes systematically
1. Write clear instructions
GPPTに対して出力が長すぎる場合は、簡単な返信を求めてください。出力が単純すぎる場合は、専門家レベルの入力を行い依頼をしてください。
GPTがあなたの望むものの推測をする必要が少なくなるほど精度の高い返信が得られます。
2.Provide reference text
GPTは時に堂々と偽の回答を作り上げてしまう恐れがあります。
そのため、参考文献を提供することでより正確で信頼性の高い回答が得られる可能性が高まります。
3.Split complex tasks into simpler subtasks
複雑なタスクは要約やフィルタリングをかけることでより単純なサブタスクに分割をします。
複雑なタスクは単純なタスクよりもエラー率が高い傾向があります。そのため、複雑なタスクは単純なタスクのワークフローとして再定義されることが多く、前のタスクのアウトプットが後のタスクのインプットを構築するために使われます。
4.Give GPTs time to "think"
人と同じようにGPTもすぐに答えようとすると推論エラーを起こしやすく、答えを導き出す時間を与えるとより確実に正しい答えを得られます。
具体的には、答えの前に推論の連鎖(計算の過程など)を含めて依頼をすることで信頼性の高い回答が得られる可能性が高まります。
5.Use external tools
GPTの弱点を補うために外部ツールの出力をGPTに与えることで、より良い結果が得られる場合があります。
例えば、画像や音声やビデオなどの非テキスト形式の入力や出力が必要な場合や、数値計算やデータ分析などの高度な処理が必要な場合は外部ツールを利用することが有効です。
6.Test changes systematically
GPTは時に間違った回答をしたり、不適切な言葉を使ったりすることがあります。
そのような場合には、OpenAI Evalsを利用することでGPTを評価するフィードバックを与えて改善するように促すことができます。
Best Practice from Microsoft inc.
Microsoftでは5つの要点でまとめています。
- Be Specific
- Be Descriptive
- Double Down
- Order Matters
- Give the model an “out”
1.Be Specific
具体的記載することで解釈の幅をできるだけ狭めます。これによりGPTの回答へ制限を加えます。
2.Be Descriptive
例を与えて分かりやすくします。
3.Double Down
あなたの優先度の高い文章は質問の前後に繰り返し使用して、指示を明確に指定しましょう。
4.Order Matters
支持の順番も重要です。指示をコンテンツの前に配置するか、コンテンツの後に配置するかで出力が異なる場合があります。
特にfew-shot examplesなどでも順番が重要となります。大量の細かな指示よりも時には良質な出力例を提示してあげることも重要です。
5.Give the model an “out”
モデルが誤った応答を生成することを回避するため、割り当てられたタスクを完了できない場合の代替案を提示して依頼しましょう。
例) GPTへ質問を尋ねる際に"Respond with ‘not found’ if the answer is not present" (回答がない場合は、"見つかりませんでした" と応答してください。) という内容を含めるなど。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回、公式で発表されているGPTを使用するベストプラクティスについてまとめてみました。
ChatGPTから思うような回答が得られない場合はこれらを念頭に置いてみてはいかがでしょう。
皆様の快適なChatGPTライフの参考になると幸いです。