はじめに
こんにちは!株式会社80&Companyの技術広報です。
弊社の開発部署では毎週火曜日の朝9:30から社内勉強会を行なっています。
今回の記事は、社内の技術広報を行なっているエンジニアが社内勉強会でDevRel/Japan CONFERENCEに参加した感想や技術広報活動についての考えを発表したものです。
技術広報の活動内容やDevRelについて興味のある方は、ぜひ記事をご覧ください♪
読者の対象
- 技術広報に興味のある方
- DevRelに興味のある方
- DevRel/Japan CONFERENCEに興味のある方
DevRelとは?
DevRelが何か分からないという人が多いと思うため、簡単に紹介します。
DevRelとは、外部の開発者との相互コミュニケーションを通じて、自社や自社製品と開発者との継続的かつ良好な関係性を築くためのマーケティング手法です。
代表的な職種してはエバンジェリスト、アドボケイト、コミュニティマネージャー、テクニカルライター、翻訳者/トランスレーターがあります。
また活動の例を挙げていくとブログ記事の執筆、コミュニティ活動、ハッカソンへの協賛、開発者カンファレンス・勉強会の開催、ソーシャルメディアでの発信、ドキュメントの整備などがあります。
DevRelの基本3Cについて
DevRelにおける基本的な考え方として、エンジニアフレンドリーになるための3Cというものがあります。
「DevRelの3C」は「Code」「Contents」「Community」の頭文字を取ったものです。
上記の3Cについて、下記で軽く説明を行います。
「Code」・・・ソースコードやチュートリアルです。対象となるプロダクトやサービスを開発者に実際に動かしてもらうための最新情報やヒントが詰まった出発点です。
「Contents」・・・開発者向けに、プロダクトやサービスと関連するものを軸として発信するコンテンツのことです。主にはブログやオウンドメディアがあります。
「Community」・・・開発者向けコミュニティのことです。開発者たちで知見共有し合い、主体的に学習する場を育みます。
このDevRelの3Cという考え方は、技術広報活動の中でも活かされている考え方です。
この考えは、DevRel エンジニアフレンドリーになるための3Cという本に記載されていますので、より詳しく知りたい方は参考にしてみてください🙌
DevRel/Japan CONFERENCEの内容
DevRel/Japan CONFERENCE2023のセッション内容について軽くまとめます。
1日目はビジネスを絡めた発表でした。
マーケティングやマネジメント層におけるDevRelのあり方、チーム体制などについて学びたい人向けのセッションが行われました。
2日目はデベロッパーを絡めた発表でした。
エバンジェリストとしての経験、コミュニティ、APIなどについて学びたい方向けのセッションが行われました。
それでは各社の技術広報・DevRel部署の立ち上げについてのセッションを参考にして、DevRelの3Cに基づいた技術広報活動をピックアップしてみたいと思います。
Community
Communityにまつわる活動についてです。
オープンソースコミュニティへの貢献、カンファレンスへのスポンサー、エンジニアイベントの登壇、運営、活性化、コミュニティのサポートなどがありました。
コミュニティではRails Girls Tokyoさんに参加したり、RubyKaigi 2023のスポンサードをしたりなどが有名だそうです。
Contents
Contentsにまつわる活動についてです。
Twitter運用、note、Youtube、自社の技術ブログ・HRブログ、オフラインイベント、ノベルティ、本の出版などがありました。
Twitterに関しては、エンジニア向けに特化した運用を行ったり、イベントに関しては自社で技術イベントの主催を行い、またエンジニアさん向けのノベルティなどを作成し、お祭り感を出すといった工夫も可能だそうです。
Code
Codeにまつわる活動についてです。
自社製品のコードを公開する、技術記事プラットフォームでコードの公開、SDK・APIの提供などがありました。
コードを公開することにより、直接技術ベースでの意見をいただく機会が増えたり、プロダクトに対する関心も得やすいと思われます。
活動のKPI
技術広報の活動について、最も気になるところが活動のKPIです。
各企業の技術広報活動におけるKPIを聞いたところ、活動の実行回数をKPIに定めている企業の方がとても多かったです。
KPI事例を挙げると、月の技術記事の執筆回数、自社イベントの開催数、ツイート回数などが挙げられていました。
各社の技術広報活動を聞いて、今後取り入れていきたいこと
各社の技術広報活動に関する取り組みを聞いて、弊社でも取り入れていみたいと考えていることを下記に3点提示します。
- 記事執筆の文化作りから行う
- まずはテックブログの執筆を行う文化の醸成が1番大切であると考えています。エンジニアがテックブログの執筆をした際に褒め合う文化や自発的に書きたいと思ってもらえるような施策を立てる必要がありそうです。
- 1つのプラットフォームに集約する(Qiita)
- 様々な技術プラットフォームにテックブログの投稿を分散させてしまうと、自社のテックブログのファンも分散されてしまいます。そのため、テックブログの執筆による自社への貢献度合いも感じにくくなると予想しています。技術プラットフォームは1つに集約しようと考えています。
- 発信が評価制度に組み込まれるようにする
- エンジニアの主業務は現場での実務です。そのため、現場が最優先であり業務で技術発信を積極的に行おうとはなりにくいでしょう。技術発信は立派な業務です。そのため業務の評価制度に発信の項目を取り込み、業務として適切な評価を行う必要があると考えています。
DevRel・技術広報は、まだ未知数な部分が多い職種であり、各企業とも手探り状態だと感じました。
また、各企業において活動の内容が異なっており、事例に限らず様々なアプローチ方法を考える必要がありそうです。
各社の技術広報活動を見ている限り、継続的な技術発信のもと技術ブランディングの成果が出ていることから、長期的な視点を持ち、技術広報活動に取り組む必要があると感じました。
最後に
今回は、弊社社内勉強会で発表された「DevRel/Japan CONFERENCEから見た技術広報活動」について扱いました。
今後も継続的に80&Companyでの社内勉強会の取り組みを発信していきます!
Qiita OrganizationやTwitter公式アカウントのフォローもよろしくお願いいたします!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
参考文献