flatMap と yield*

flatMap と yield* は記述方法が異なりますが、似たような目的に使えます。他の書き方も含めて、簡単な例で比較します。

配列の結合

別々に生成した配列を結合します。

function makeRange(from, to) {
    const ret = Array(to - from + 1);
    for (let i = from; i <= to; i++) {
        ret[i - from] = i;
    }
    return ret;
}

function makeArray() {
    return [99].concat(makeRange(1, 3)).concat(makeRange(1, 5));
}

実行結果

> makeArray()
[ 99, 1, 2, 3, 1, 2, 3, 4, 5 ]

makeRange は敢えて泥臭く書きましたが、今は map を使うのがスマートかもしれません。

function makeRange(from, to) {
    return Array(to - from + 1).fill().map((_, i) => from + i);
}

flatMap

この例だと人によって実装方法が変わりそうです。元となる配列の要素を型で区別して膨らませる方法を使います。

※ makeRange は上で定義した関数です。

function makeArrayFlatMap() {
    return [99, [3], [5]].flatMap(x => Array.isArray(x) ? makeRange(1, x[0]) : x);
}

実行結果

> makeArrayFlatMap()
[ 99, 1, 2, 3, 1, 2, 3, 4, 5 ]

push

配列を取り回しながら 1 つずつ push します。生成する配列を一本化したいという発想です。

function pushRange(arr, from, to) {
    for (let i = from; i <= to; i++) {
        arr.push(i);
    }
}

function makeArrayPush() {
    const ret = [];
    ret.push(99);
    pushRange(ret, 1, 3);
    pushRange(ret, 1, 5);
    return ret;
}

実行結果

> makeArrayPush()
[ 99, 1, 2, 3, 1, 2, 3, 4, 5 ]

個人的には、以前はこのやり方をよく使っていました。

ジェネレーター

yield* によって他のジェネレーターを取り込みます。

function* generateRange(from, to) {
    for (let i = from; i <= to; i++) {
        yield i;
    }
}

function* makeArrayGenerator() {
    yield 99;
    yield* generateRange(1, 3);
    yield* generateRange(1, 5);
}

実行結果

> [...makeArrayGenerator()]
[ 99, 1, 2, 3, 1, 2, 3, 4, 5 ]

※ 実行結果ではジェネレーターから配列を生成しています。

push の方法に似ています。そのため個人的にはジェネレーターは馴染みやすかったです。

flatMap との対応を考えると、yield と yield* をまとめてやっているような印象です。個人的にはそのことに気付いたことで flatMap に馴染めるようになりました。

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配列と flatMap を一般化したようなものがモナドです。