引用: ダイオード・トランジスタ回路入門 by 岡山 努さん
5章のまとめの抜粋
(1) 電解効果トランジスタはG-S間電圧によって制御される電流源として動作します。
(2) J-FETは高抵抗信号源の低ノイズ増幅や電圧制御可変抵抗として用います。
(3) J-FETはふつうノーマリ・オンのデプレッション形FETです。
(4) パワーMOS-FETはふつうノーマリ・オフのエンハンスメント形FETです。
上記のJ-FETとパワーMOS-FETの違いで気をつけないといけないこと
5.2.1 MOS-FETの基礎
エンハンスメント形であることは電力素子においては大変重要な特性です。もし電力用素子がJ-FETのように起動時にオンとなるデプレッション形であれば、大電力を扱うD-S間電圧が立ち上がる前に、制御電圧であるG-S間電圧を確定しておく必要があります。オフ時には主電源がオフになるまで制御電圧の喪失は許されません。
故障モードがショートかオープンかと同様に、こういう素子の特性を把握しておかないと、実運用の時にトラブルのもとになるのだろう。