2018年03月21日 : v0.1
2018年10月04日 : ジオシティーズのサービス終了に感化されて一般公開
2022年5月29日 : cakesの終了とnoteの記事がExportされない件
前置き
最近、「技術情報およびデータを失う」技術力が低下している恐れを感じることがある。
将来、「技術情報およびデータを失いたい」と思ったときに迷わず失うことができるように、ここに技術情報として残しておく。
書いていることには矛盾はあるかもしれない。
失う技術の一覧
以下のような技術が考えられる。
- 信頼性のないメディアを使う
- バックアップできないツールを使う
- 長期使用できないソフトウェアを使う
- サービス独自の記法を使う
- サービス独自のデータ形式を使う
- 検索性が良くないツールを使う
- 新規サービス立ち上げにより、場所(URL)が変化し続けるサービスを使う
- 安い(または無料である)が使い勝手の良くないソフトを使う
- 環境に限定したソフトを使う
- 使用ごとに様々な手順を行うツールを使う
- 「ちょっと使ってみない?」と勧められたツールを常用する
- 新規会員登録をやめたサービスを使う
- 対応がよくわからないサービスを使う
- 頭の良い人が作ったツールを使う
- 削除時にプロテクトがないサービスを使う
- メンテナンスされないサービスを使う
- 登録し、しばらく利用したことを忘れる
- 利用サービス変更時にデータを移行しない
- エクスポートツールはあるが、動作しない
- 後で(いつか)バックアップしよう
- バックアップ非対象領域に置く
実績や具体例
-
信頼性のないメディアを使う
- 1995年?: FirebaXXというHDDを使用。半年でデータが消失 (アタリだったのだろう)
- 1997年?: バックアップ用外付けHDDを使用。3カ月でバックアップができない状態に
- 1998年?: バックアップ用外付けHDDを使用。半年ほどでバックアップができない状態に
-
バックアップできないツールを使う
- 2017年: 内蔵HDD型メディアプレーヤー(12年間使用)がメッセージ「Portble Media CenterをPCに接続してください。」を表示するようになった
- 長い間お疲れ様でした。GIGABEAT MEV-30Kさん。
- 2017年: 内蔵HDD型メディアプレーヤー(12年間使用)がメッセージ「Portble Media CenterをPCに接続してください。」を表示するようになった
-
長期使用できないソフトウェアを使う
- 例: Windows 8.1以降対応しなくなった活動量計
- ドライバ関係で対応が難しい(対応コストを企業が捻出しつづけられない)点は仕方がない?
- 例: Windows 8.1以降対応しなくなった活動量計
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サービス独自の記法を使う
- 例: XXX記法開発しました
- 数年後にそのサービスが残っているかどうか?
- 数年後にそのサービスが同じ機能を提供しているかどうか?
- 例: XXX記法開発しました
-
サービス独自のデータ形式を使う
- 2015年?: 某社のマインドマップツールを使用
- ソフトをインストール(Java関連のruntimeもインストール)しないとデータが読めない
- 一方で、mindmupのJSONファイルのような一般的なデータ形式だとサービスが変わってもデータは生き続ける
- 2015年?: 某社のマインドマップツールを使用
-
検索性が良くないツールを使う
- 見つからないものは「ない」と同義である (引用: 昔の知人)
- 例: xxxの記事を見つけるにはクリックをRandom(500)回してください
- 例: キーワード検索で表示される一覧には無関係なものがいっぱい
- 例: そもそもxxxを検索できない
-
新規サービス立ち上げにより、場所(URL)が変化し続けるサービスを使う
- 例: xxxサービスを立ち上げました。旧サービス利用のユーザは新サービス(別URL)にデータをエクスポートしてください
- そのユーザのページについていたブックマーク全滅
- 例: xxxサービスを立ち上げました。旧サービス利用のユーザは新サービス(別URL)にデータをエクスポートしてください
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安い(または無料である)が使い勝手の良くないソフトを使う
- 2000年?: wingrafxという1万円ほどのドローソフトでポスター複数作成
- google検索で見つからない
- 2000年?: wingrafxという1万円ほどのドローソフトでポスター複数作成
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環境に限定したソフトを使う
- 環境が壊れた時に復旧コストが高い
- 例: このツールを使うには
寿限無、寿限無
をインストールしてください-
寿限無、寿限無
を使うには五劫の擦り切れ
をインストールしてください - それには
海砂利水魚の
をインストールしてください - それには
水行末 雲来末 風来末
をインストールしてください -
- N個のソフト
-
-
使用ごとに様々な手順を行うツールを使う
- 例: 1つも間違わずに毎回実行する
- そのソフトしか使わないユーザであれば覚えることができる?
- 現代の暮らしのなかで僧のように生きる by フィリップ・スタルク
- そのソフトしか使わないユーザであれば覚えることができる?
- 例: 1つも間違わずに毎回実行する
-
「ちょっと使ってみない?」と勧められたツールを常用する
- 数年後に勧めた人がそのツールの存在を忘れている or 興味をなくしている
- データエクスポートはすべて手動
- その数年後にサービスクローズ
-
新規会員登録をやめたサービスを使う
- はてなダイアリーの将来に不安を感じる
-
対応がよくわからないサービスを使う
- 2015年: 本とか色々販売しているとある大手サイト(A社)で本の感想を書いていた。ある時から本名で公開されるようになっていた。サービスに問い合わせしても原因不明で二回目の症状が数週間後に発生した。対応もひどかったので、こちらでデータ削除した
-
頭の良い人が作ったツールを使う
- 例: 「これをするにはこうしてあれしてこうしてそれしてあれする。簡単でしょ?(口伝伝承)」
- 「は、はい(汗)」
- メンテナンス性が悪い
- 間違いに気づきにくい
- 変更が容易でない
- 例: 「これをするにはこうしてあれしてこうしてそれしてあれする。簡単でしょ?(口伝伝承)」
-
削除時にプロテクトがないサービスを使う
- 例: 消去ボタン (rm -rf /*)
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メンテナンスされないサービスを使う
- 例: 人が住む家は長持ちする
- 間違い: 人が住みメンテナンスする家は長持ちする
- 例: xxxサービスを作ってみました。3年放置。
- 例: 人が住む家は長持ちする
-
登録し、しばらく利用したことを忘れる
- 2008年に個人メールでEVERNOTEを登録
- 2011年まで勉強ノートを登録
- 放置
- 2018年3月22日: "EVERNOTEの登録がベーシックになります"メールが到着
- 「そういえば、この登録してあった」
- EVERNOTEは会社のメールでも登録。こちらは2017年4月ころまで使用
- 検索UIが良いesa.ioの利用開始でこちらもあまり使わなくなった
- 連絡が来たメールは会社メール登録のアカウントで、個人登録アカウントは偶然間違ってログインして存在に気づいた
-
利用サービス変更時にデータを移行しない
- 例として以下のデータ移行作業がある (Total作業時間計測不能)
- 2003年から2008年に作成した論文抜粋のテキストファイル 1000くらい?
-
数年使ったConfluence
- c.f.
「ちょっと使ってみない?」と勧められたツールを常用する
- 頑張ってQiitaへ移行した (Petalinuxとかlinux関連のコマンドとか)
- 非公開記事はEvernoteへ
- c.f.
- Evernoteのノート [個人アカウント]
- Evernoteのノート [会社アカウント] 2960ノート
-
2007年以降のはてなダイアリー
- 記事を書いた日数1245日
- 1日に10記事の場合もある (トータル3000記事くらい?)
- はてなブログへ移行はいまいち
- c.f.
検索性が良くないツールを使う
- c.f.
- esa.ioへ移行したいが作業量が多い。はてな表記をMarkdown表記に変更する
- c.f.
サービス独自の記法を使う
- c.f.
- 記事を書いた日数1245日
-
3年くらい使ったastah thinkというマインドマップ
- c.f.
サービス独自のデータ形式を使う
- c.f.
環境に限定したソフトを使う
- c.f.
-
Notabilityに記載した手書きの数式と付随テキスト: 100ページ?
- c.f.
検索性が良くないツールを使う
- c.f.
-
Quizletに2009年から2017年に登録したデータ: 142 * 20件?
- 英語、フランス語、中国語、組込み、T-K*****, 化学...
- c.f.
登録し、しばらく利用したことを忘れる
-
エクスポートツールはあるが、動作しない
- 例: 3000記事をエクスポートしようとしたら、処理が終わらない
-
後で(いつか)バックアップしよう
- 2018年3月: データ変換bashスクリプトの消失(失敗)
- 1時間かけて作成
- 後で(数時間後にでも)バックアップしよう
- バックアップ前にディスク不調によりスクリプト消失
- と思ったらesa.ioにバックアップしていた
- 2018年3月: データ変換bashスクリプトの消失(失敗)
-
バックアップ非対象領域に置く
- 2018年3月: データ収集bashスクリプトの消失
- 1時間かけて作成
- バックアップ対象の仮想環境に置いている(と思っていた)
- 実は、バックアップ非対象の領域を共有設定にして使っていた
- ディスク不調によりスクリプト消失
- 2018年3月: データ収集bashスクリプトの消失
追記
(追記: 2019-04-07, 2022-01-04, 2022-02-02)
- 2019-04-07: iPad mini4からiPad mini5へ移行 (iTunes経由)
- Kindleのダウンロード: 全滅
- Pythonistaのコード: 全滅
- Bookliveのダウンロード: 全滅
- PDF ViewerのPDF資料: 全部ある!!!
- Notabilityの手書き資料: 全部ある!!!
- Note: アプリのダウンロード失敗。再インストール、のトラブルがあり、関係するかどうか。
- 2022-01-04
- Xilinxのフォーラムが構造を変更したことで大量のリンクが全滅した
- 本当に残念でならない
- 技術情報を扱うサイトがこういうことをすると信頼をなくしていく
- 2022-02-02
- Qiitadon 2022-02-28終了に向けての作業開始
- 2022-05-29
- cakesのサービスが終了
- 同じ会社が運営するnoteについてExportできないことを不安視する人達がいる