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math > sin(kx)cos(kx)の積分 / desmosで比較 / Wolfram Mathematicaでは元の式となった

Last updated at Posted at 2016-09-06

CG分野で使われるSpherical Harmonics。自分の数値シミュレーション計算に用いたいと思い調べると、量子化学の講義にたどり着く。

そして関連ビデオを見ていると出てきた数式。

そのビデオの中の積分の結果が自分の導出と異なる。

ビデオの式では以下となっている。

\int{sin(kx)cos(kx)}dx = -\frac{1}{2k}cos^2(kx)

この積分は2通りの方法を試した。

t=sin(kx)を使う編

以下の式を(式1)とする。

\int{sin(kx)cos(kx)}dx

上記の式が与えられた時に思うのは「片方消せばいい」ということ。

cos()を消すには1/cos()をかければいい。

1/cos()を作るには「sin()の微分(=cos())の逆数があればいい」となる。

ということで以下のようにtを定義する。

t = sin(kx)

xで微分して

\frac{dt}{dx} = cos(kx)k

上記をdx=の式に変形する。

dx = \frac{dt}{cos(kx)k}

このdxの式を式1に代入すると

\int{sin(kx)cos(kx)\frac{dt}{cos(kx)k}}

となり

=\int{sin(kx)\frac{dt}{k}}

t=sin(kx)と置いたので

=\int{t\frac{dt}{k}}

でこれはtの積分なのでt^2/2となり

=\frac{1}{k}\frac{t^2}{2}
=\frac{1}{2k}sin^2(kx)

として式が導出された。
が、ビデオの式とは違う。

加法定理を使う編

以下は再度、(式1)

\int{sin(kx)cos(kx)}dx

この式を見て思い出すのは加法定理

sin(2x) = 2sin(x)cos(x)

式変形して

sin(x)cos(x) = \frac{sin(2x)}{2}
sin(kx)cos(kx) = \frac{sin(2kx)}{2}

この式を式1に代入して

\int{sin(kx)cos(kx)}dx
= \int{\frac{sin(2kx)}{2}}dx 

sin()の積分は-cos()、2kxの微分は2kなので

= -\frac{cos(2kx)}{2*2k}
= -\frac{cos(2kx)}{4k}

として導出された。
がビデオの式とは違う。

desmosで比較

自分が導出した2つの式とビデオの式をdemosで可視化した。
https://www.desmos.com/calculator/huzg9fydem

波の位相は合っている。
縦方向が異なるが、これは積分定数が異なる、ということだろうか。

元の式

Wolfram Mathematicaで元の式が導出された。

ビデオの人は自分で導出はしてないのかもしれない。

式が複雑になってくる場合、こういうツールを使うのは普通かと思う。

2つ目の式

Wolfram Mathematicaでsin(kx)cos(kx)の式に+1すると+1の積分以外はこの記事の2つ目の式となった。

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