はじめに
毎週1本様々な技術に関する記事を投稿しています。
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@7_inai_
AGVとは
AGV(Automated Guided Vehicle)の略で、無人搬送車を意味します。
AGVの用途としては、製造現場における材料や工具の運搬、物流倉庫における商品の運搬といったことが挙げられます。
最近、テレビでニトリやAmazonの物流倉庫の作業風景をよく見かけますが、そこで使用されている床を自動で移動している車輪付きの台車がAGVです。
AGV流行の背景
近年多くの企業がAGVの導入に踏み込んでいます。その背景には、労働者の減少と費用対効果の高さがあります。特にネット通販市場の拡大により、物流倉庫では多くの労働者が必要になっています。そこでAGVを導入することで、人件費を削減することができます。また、少子高齢化により労働人口の減少が目に見えて迫っている日本では、AGVのように人がしていた作業を機械に変更することは必須の技術となっています。
AGVの走行方法
AGVの走行方法は、ガイド式 と 非ガイド式 に大別することができます。
非ガイド式のAGVは、AMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)と呼ばれることもありますが、本記事では「非ガイド式AGV」で統一します。
■ガイド式
- ①磁気誘導・ライントレース式
ラントレース式は、磁気テープを床に張り巡らせ、AGVが走行するルートを決める方式です。
磁気テープの検知には磁気センサーを用います。 - ②ランドマーク方式
ランドマーク式は、地面に貼り付けた二次元マーカーをAGVに取り付けたカメラで読み込みながら走行する方式です。磁気テープとの違いは、二次元マーカーを走行ルート全てではなく、要所に貼り付けるだけで良いことです。
■非ガイド式
非ガイド式のAGVは、ガイド式の走行方法で挙げたような 誘導体は必要ありません。 では、どのように走行ルートを決めているのでしょうか?
ほとんどの非ガイド式AGVは、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping:位置特定と地図作成を同時に行う)方式が採用されています。AGVに搭載しているレーザースキャナ等で壁や柱までの距離を計測し、周囲の環境地図を作成しつつ、その環境上での自己位置を特定することで、誘導体なしで走行することができます。
また、非ガイド式は誘導体が必要ないため、誘導体を設置する手間が省けるのはもちろん、走行ルートも自由に設定することができます。
終わりに
最近ではガストやワンカルビのような飲食店でも、配膳ロボとして活躍するAGVを見かけるようになりました。今までは工場や物流倉庫のような一般人と関わりがない箇所がメインでしたが、飲食店でも導入されたことで、世間的な認知がより高まりました。これから学校や病院のような、現時点では導入されていない場所でも導入されていくかもしれません。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。