はじめに
IT×ビジネスという視点で週1本記事を投稿しています。
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@7_inai_
IT技術でコンビニはどう変わる?
コンビニのトレンドと言えば、 無人コンビニ が挙げられると思います。
無人コンビニとは文字通り、 店員が一人もいないコンビニ! 、、、というわけではありません。レジ打ちをする店員がいないというだけで、厨房や品出し用のスタッフは実在しています。では、無人レジを実現するためにはどういう技術が使われているのでしょうか?
この記事では 無人コンビニ × IT技術
というテーマでまとめます。
RFIDタグを使用した日本型のコンビニ
経済産業省は、2025年までに、セブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズの 全ての取扱商品に電子タグ を利用することについて、合意したと発表しました。コンビニで電子タグ。といってもあまり馴染みはないかもしれませんが、ユニクロやGUでよく買い物される方は1度は体験したとこがあると思います。ユニクロやGUでは、レジのよくについている白い箱に商品全てを入れると一瞬で箱に入っている商品を認識し、合計金額が表示されます。そのときに、商品を識別するために使用しているのがRFタグと呼ばれる電子タグです。
RFIDとは
ユニクロの例で記載した通り、電波を用いてRFタグのデータを非接触で読み書きするシステムのことを、 RFID(Radio Frequency Identification) と言います。また、このときに商品1点ずつに付けている電子タグをRFタグといいます。
時間短縮だけじゃないRFIDの効果
RFIDの凄いところは、バーコードで商品を読み込まなくても 電波で商品を判別 できるというところです。それにより以下のようなメリットが生まれます。
- 複数のタグを一括で読み込める
→先ほども記載した通りお会計時間が短縮されます。 - 距離が離れていても読み取れる
→棚卸しの際に高い箇所の商品も安全に読み取れます。 - 箱の中に隠れているタグも読み取れる
→箱を開けずに一括で読み取れます。 - 表面が汚れていても読み取れる
→タグの上にテープが貼られていたり、インク汚れがあっても無線なので関係ありません。 -
万引き防止
→RFタグに書き込まれている商品コードは同じ商品でも違うコードが書き込まれています。これによりどの商品がレジを通過したか判別することができます。もしレジを通過していない商品を店外に持ち出すとブザーが鳴る仕組みになっています。
Amazon GoのJust Walk Out
続いて都内で店舗を続々オープンしているAmazon Goについてまとめます。
Amazon Goで買い物するときに必要なのは、Amazonアカウントと無料のAmazonアプリのみです。
店舗に入るとAIがユーザーを常に追跡します。商品をカゴに入れると、AIがAmazonアカウント内のバーチャルカートに商品を追加し、逆に棚に戻すとバーチャルカートからも商品が削除されます。商品を選んだ後、レジを通さずに改札ゲートを通過すると決済完了となります。
このようなレジを通さずに買い物を終えることができるシステムをAmazonでは Just Walk Out(ただ出るだけ)
と呼んでいます。
このシステムを実現するためにはどういった技術が必要でしょうか?
Just Walk Outを実現する3つの技術
上記の仕組みは、コンピュータービジョン、センサーフュージョン、ディープラーニングという3つの技術の組み合わせで実現されています。
- コンピュータービジョン :天井にある無数のカメラがユーザーを常に監視し、どの商品を取り出したかを監視しています。このカメラの映像で捉えた物体を特定する技術をコンピュータビジョンと言います。
- センサーフュージョン :複数のセンサーから得られた情報を統合的に処理する技術のことです。商品棚に設置している圧力センサーや重力センサーで商品が棚から動いたことを検知します。
- ディープラーニング :機械学習の一種です(この記事では説明は省きます)。Amazon goでは、大量のカメラから得たデータをディープラーニングで解析し、客の動きを追跡します。
終わりに
Amazon Goは日本でいう「コンビニ」に該当していますが、Amazonでは新たに Amazon Go Grocery というスーパーのような大型店舗の展開を新たに目標としています。Amazon Go GroceryではAmazon Goで扱っていない野菜など不定形の生鮮食品も対象とします。タイパ(タイムパフォーマンス)という言葉がバズワード的に扱われる昨今、時間短縮につながるAmazon Goのシステムはますます注目されるかもしれません。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。