はじめに
毎週1本様々な技術に関する記事を投稿しています。
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@7_inai_
IoTシステムの全体像
IoTシステムでは次のような順でデータが流れていきます。
①データ収集 -> ②データ通信 -> ③データ可視化 -> ④データ蓄積 -> ⑤データ分析 -> ⑥データ活用
6つの記事に渡ってそれぞれのセグメントについてまとめていきますが、この記事では「②データ通信」について記述します。
■IoTデバイス と インターネットの接続方法
IoTデバイスとインターネットを接続する方式としては、IoTゲートウェイ方式と直接通信方式の2種類があります。ここでは、それぞれの接続方法について説明します。
- IoTゲートウェイ方式
IoTシステムの通信方式としては IoTゲートウェイ方式が一般的 で、IoTシステムでは必ずと言っていいほど、このIoTゲートウェイが使用されています。
IoTゲートウェイとは、IoTデバイスと遠隔地にあるサーバー(クラウド)が、インターネットを介して通信を行う際に、データの中継を行う機器
のことです。IoTゲートウェイは見た目的にはルーターに似ていますが、ルーターとの大きな違いは、IoTゲートウェイが 「多種類の通信規格に対応可能」 であるという点です。また、IoT端末で生成されたデータを、IoTゲートウェイで処理や加工を行ってからクラウドに送信することで、ネットワーク負荷を低減させたり、サーバーの容量圧迫を抑えたりすることができます。
- 直接通信方式
直接通信方式とは、個々のIoTデバイスに通信機能を持たせて、そのものが直接インターネットに接続する方式
のことを指します。
直接通信方式は、前述した通り個々のデバイスに通信機能を持たせることから、構築コストが高くなりやすいだけでなく、通信負荷も高まる 傾向にあります。そのため、IoTシステムの通信方法としては、IoTゲートウェイ方式が一般的となっています。
■無線通信方式
IoTは一般的に無線通信を使用してシステムを構築するので、本記事では無線での通信方法として、LPWAについて記述します。
- LPWA
LPWA(Low Power Wide Area)はその名の通り、省電力かつ広範囲にデータを送信できる、IoT向けの無線通信技術
です。
では、なぜLPWAがIoTシステムにとって非常に適した通信方式なのでしょうか?
IoTシステムでは、遠隔地にIoTデバイスを配置するため、電力が確保しづらい環境にあることがあります。そのため、バッテリーでIoTデバイスを稼働させる場合があるのですが、大容量バッテリーを搭載するにはコストがかかります。そこで、デバイスを省電力化することで、あらゆる場所で、低コストでIoTシステムを構築できる ようになります。
また、LPWAは3GやWi-FIと比較して低速ですが、IoTシステムでは動画のような容量が大きいデータを送信することはあまりないため、低速通信でも十分な品質を確保することができます。
終わりに
IoTシステムのデータ通信についてまとめましたが、前述した通りIoTシステムでは、従来のネットワークの構築とは違った特徴があります。ネットワークを構築するときは、接続するモノの特徴を捉えることが重要となります。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。