はじめに
本記事は、普段C言語で組み込み開発をしている私が、初めて VSCode 上で Java 環境を構築し、ターミナルでHello Worldの出力まで成功したときの備忘録になります。
※ 本記事では以下の内容は扱いません(別記事で詳しく解説したい。。)
・VSCode のインストール方法
・拡張機能とは何か
・settings.json
とは何か、その編集方法
・ Maven/Gradleに関する解説
※ 本記事のスクリーンショットは2025/07/27時点のものになります。
※ 2025/08/02追記
初心者向けVSCode環境構築解説
【初心者向け】VSCodeの基本ガイド:インストール・拡張機能・settings.json入門
JDKのインストール
JDKとは?
- Java Development Kit の略
- Javaの開発・実行に必要なもの(Javaコンパイラや仮想マシンなど)を含むセットです。
入手先とインストール
今回は Eclipse Temurin(Adoptium) の JDK を使用します。
推奨バージョン:JDK 21(LTS)
リンクの赤枠のボタンからダウンロード
インストール手順(Windows)
.msi
インストーラをダウンロードして実行
「Next」や「Install」などを選択して完了
デフォルトの設定だと、下記にインストールされるはずです。
環境変数の設定
環境変数が何か分からない方は、OSが「Javaをどこにインストールしたか」を知るための情報と考えておいてください。
以下を設定します
JAVA_HOME = C:\Program Files\Java\jdk-21
Path = %JAVA_HOME%\bin
[設定]-[システム]-[バージョン情報]
(Windows 10の場合は[設定]-[システム]-[詳細情報])を開く
↓
[システムの詳細設定]- [システムのプロパティ]を開く
↓
[詳細設定]- [環境変数] を開く
JAVA_HOMEを設定
Pathに%JAVA_HOME%\binを追加
OKを押すのを忘れずに
(ここで、×を押してしまう人がたまにいる)
インストール確認
コマンドプロンプトで以下を実行:
java -version
javac -version
結果例:
java version "21.0.7"
javac 21.0.7
これで JDK のインストール完了です。
拡張機能の導入(VSCode)
VSCode を起動して、拡張機能タブから以下をインストール:
-
Extension Pack for Java
- 必須機能がまとめて入って便利です
settings.json の設定
https://dexall.co.jp/articles/?p=1097
を参考に設定しました。
以下は、実際に筆者が使っている .vscode/settings.json
の抜粋です:
{
<ここまで、その他の設定>
"java.jdt.ls.java.home": "c:\\Program Files\\Eclipse Adoptium\\jdk-21.0.7.6-hotspot",
"java.configuration.updateBuildConfiguration": "automatic",
"java.completion.importOrder": [
"java",
"javax",
"org",
"com"
],
"java.format.settings.url": ".vscode/java-formatter.xml",
"java.format.settings.profile": "GoogleStyle",
"editor.formatOnSave": true,
"java.compile.nullAnalysis.mode": "automatic",
"java.configuration.maven.userSettings": "c:\\Users\\MyUserName\\.m2\\settings.xml",
"java.jdt.ls.java.home": "c:\\Program Files\\Eclipse Adoptium\\jdk-21.0.7.6-hotspot"
}
各設定の説明
設定キー | 値の例 | 説明 |
---|---|---|
java.jdt.ls.java.home |
c:\\Program Files\\Eclipse Adoptium\\jdk-21.0.7.6-hotspot |
Java拡張機能が使用するJDKのパスを明示します。設定しないと補完やビルドが正しく動作しない場合があります。 |
java.configuration.updateBuildConfiguration |
automatic |
Maven/Gradleの依存関係を変更したとき、自動でVSCodeがプロジェクト設定を更新してくれます。 |
java.completion.importOrder |
["java", "javax", "org", "com"] |
import の候補を補完するとき、どのパッケージを優先するかを指定します。読みやすいインポート順を保てます。 |
java.format.settings.url |
.vscode/java-formatter.xml |
コード整形ルールを定義したXMLファイルのパス。独自ルールやGoogleStyleを使いたい場合に指定します。 |
java.format.settings.profile |
GoogleStyle |
上記XML内のプロファイル名。一般的にはGoogleStyleやCustomなどを指定します。 |
editor.formatOnSave |
true |
ファイル保存時に自動でコードを整形してくれます。チーム開発や一貫したスタイルを保ちたいときに便利。 |
java.compile.nullAnalysis.mode |
automatic |
null の扱いに関するコンパイラのチェックレベル。automatic ならプロジェクトに応じて自動判断。 |
java.configuration.maven.userSettings |
c:\\Users\\MyUserName\\.m2\\settings.xml |
Maven用のユーザー設定ファイル。リポジトリやプロキシをカスタム設定している場合に使用。 |
数週間使ってみましたが、この設定で特に不便を感じた点はありません。
Hello World を出力しよう
Javaプロジェクトの作成
コマンドパレット(Ctrl+Shift+P
) → Java: Create Java Project
を選択
No Build Tools を選択
任意のフォルダを選ぶ
任意のプロジェクト名を入力
すると、以下のようなフォルダ構成と初期コードが自動生成されます:
public class App {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
}
}
実行方法
右上の ▶(再生ボタン)を押すだけで実行できます。
おわりに
本記事では、Java環境構築として、以下を紹介しました
- JDKのインストール
- VSCodeの拡張機能
- 最小限のsettings.json
- Hello Worldまでの流れ
だいぶ初心者向けに記載したつもりですが、分かりにくい点があれば、指摘くだされば幸いです。
参考