はじめに
こんにちは!こしむと申します。
本記事では、テックキャリアを目指す女性/ノンバイナリーの大学生・大学院生のコミュニティ「Waffle College」の運営に2年ほど携わってみて、どのような知見が得られたか、運営メンバーでありながらも非常に背中を押された経験についてお話します。
Waffle Collegeとは
【公式HP】(学生の募集は現在行っておりません)
【2024年度のインパクトレポート】
Waffle Collegeは、NPO法人Waffleが運営する、全国の性自認が女性およびノンバイナリーの大学生・大学院生のためのテックキャリアを目指すコミュニティです。
【NPO法人Waffle HP】
所属する学校や学部、文系/理系、学年にとらわれずプログラミングを学ぶ場所として、2022年にスタートしました。現在はWaffle College3期生が週に2回のコンピューターサイエンス・プログラミングのレクチャーや、チームを組んで1つの目標に向かうPJ weekを行っています。受講者は各期40人前後です。
本日は @MetLifeJp のご協力のもと、 IT業界でエンジニアを目指す大学生向けコミュニティ #WaffleCollege テックコースの修了式を開催🎓 会場には総勢25名の学生が集まり、成果物の発表や審査員による総評、修了証の授与などが行われました✨ pic.twitter.com/qR0QIGsWct
— Waffle👩💻 close the gender gap in IT🌟 (@Waffle_org) March 9, 2024
コンテンツは全てオンラインで展開しておりますが、対面でのイベントも年に数回開催しています。(会場は東京が多いため、遠方からの参加者には交通費が支給されます。)そして受講費用は完全無料です。
学生インターンとしてcollegeの運営に携わってみて、良かったこと
Collegeの運営を進める中で、涙あり笑いあり、受講生たちは徹夜もありとここまで色々とありましたが、運営に携わったからこそ見えたものについて、簡単に紹介したいと思います。
自分と同じ学生がめきめきと力をつけていく
私は2022年の4月からNPO法人Waffleのインターンとして参加しており、Waffle Collegeの始まりから現在まで、所々ブランクはありつつも1期生から3期生までが成長していく姿を目の前で見てきました。
Waffle Collegeはプログラミング経験不問で募集をかけているので、パソコンを学校のレポート作成以外で使わないといった方も例年参加します。
これは私の感覚的な話になってしまいますが、プログラミング未経験の方は、環境構築など最初の難所を抜けたあとの伸び幅が圧倒的に大きいように思います。油断しているとあっという間に抜かされます。「こ~れは負けてられないな」と自然に火が付きます。
どうやって勉強すれば良いか、がわかる
Waffle Collegeでは「leetcode」というプログラミングに関する問題集を提供するオンラインプラットフォームを使用した課題を出題するのが恒例となっています。機能的にはAtCoderの過去問集が近いと思いますが、leetcodeの方が入りやすいように思います。
私がこのleetcodeを知ったのはWaffle College経由でした。これ以外にも、このサイトを使って勉強するといいよ、この技術記事や公式ドキュメント読んでみるといいよ、と独学で進めるよりも圧倒的に情報が入ってきやすいので、テックコミュニティの強みを享受できてるなと感じます。
あとは勉強会やカンファレンスの情報もめちゃくちゃ入ってきます!College生のアンテナが優れているのはもちろん、サポートして下さっている大人の皆さんが自社やその周辺のイベント情報をいち早く教えてくださるので、次のステップへ挑戦する機会を得やすくなります。
オフィスツアーやキャリアトークなど、就活や進学・留学などを考える機会が自然と多くなる
Waffle Collegeは「テックキャリアを目指す」学生を対象としているので、オフィスツアーと称して実際に歩いて執務室や会議室、オープンスペースなどを見学させていただいたり、現場社員さんや人事の方に相談をすることができる機会を設けています。どの会社に行っても皆さん親身に相談に乗って下さります。
通常のフローですとオフィスを見学したり社員の方と直接お話しする機会というのはインターンに通ってから、n次面接に受かってから、というパターンがほとんどだと思うので、こういった機会を所属大学・学部・学年問わず貰えるのは学生として非常にありがたいです。
ちなみに、かなり色んな会社に行けます…!この記事でもちらちら色んな会社のオフィスが出てきていますが!
Waffle Collegeの卒業生の中には、技術系の仕事に就いた方も、そうでない方も両方います。テックキャリアにいかないとダメ!ということは決してありません。オフィスツアーを通して、学生の選択肢の数を増やすことができる、視野を広くするというのが真の強みだなと思いますし、実際私も就職活動の際に勢いで決めず様々な会社を吟味して自分の気持ちと相談し会社を決めることができました。
他のWaffleのプログラムに「先生」として参加する
これは他のテック系コミュニティにはなかなか無い強みだと思います。
Waffleでは、Waffle Collegeの他に「Technovation girls」「Waffle Camp」など、女性/ノンバイナリーの中高生に向けたプログラムも展開しています。そのメンター・先生役として、Waffle College生が大活躍しています。
扱う内容はプログラムに拠りけりですが、例えばHTML/CSSを使ったWebページ制作を行ったり、ブロックプログラミングを使ってアプリケーションを作成するなどを行っています。
Waffle Camp2024!!!!
— Waffle👩💻 close the gender gap in IT🌟 (@Waffle_org) August 14, 2024
まだまだ続きます💨💨💨
先週金曜日は、長野県上伊那で昨年に引き続き、2回目のWaffle Campを開催!
地元の方のご協力も得て、たくさんの中高生が集まってくださいました👏👏… pic.twitter.com/mvUX66raZd
Waffle Collegeで扱う内容とは少し異なりますが、やはり「人に教える」という行為は、自分の理解を深める一助になります。
そして何より、数か月前は教わる側だったのが、今度は中高生に教えて参加生徒の「できた!」を後押しする側になるという体験は、非常に自信が付きます。実際に私も2023年の春から本格的にプログラミングを触り始め、同年夏Waffle Campに参加しましたが、担当した生徒さんがキラキラした顔で「次はこんなことやってみたい!」とリクエストしてくれたりすると、それはもうめちゃんこ嬉しいです。
技術も技術以外もじっくり話せる深い繋がりを得ることができる
自分は特に2023年夏~2024年冬にかけて学習を進めていたWaffle College2期生と関わる機会が多く、今でもご飯にいったり、相談に乗って貰ったり、ゲームのフレンドコードを交換する仲です。
Waffle Collegeでは、チームで開発を行う期間や先述したWaffleの他のプログラムのメンター業、対面イベントなどで完全オンラインの講座でありながらも同期との関わりは多いです。仲良くなった同期と朝活したり夜活したりと、学生たち自ら学習リズムを掴んでいきます。
昨今女性/ノンバイナリーのエンジニア採用が増えてきてはいますが、実際に就職活動をして様々な企業の実情を覗いてみると、日本のエンジニア職全体としてはまだまだ少なく、同性がいないことによる不安はどうしても出てきてしまいます。その点を解消しつつ、「何かあった時の心の拠り所」的存在であるCollegeメンバーのことが大好きです!
最後に
インターンでありつつも半分受講生のような立場で2年強やってきましたが、こうして文字に起こしてみると、技術面でもそれ以外でも沢山のサポートを受け、貴重な挑戦の機会を頂いてきたなと思います。
そういえばこのWaffle アドベントカレンダーも、昨日行ったWaffle Collegeの同窓会(1~3期が集まる会)にて、「アドカレ、やってみね?」という話が出ましたので、ノリで作った産物です。(ノリで1番手をとったらこんな時間に…)
昨日、Waffle College 卒業生の同窓会を開催!
— まいとこ (@manamiiiiim) December 1, 2024
会場は @freee_jp さんがご提供くださいました✨️
25名の卒業生&現役生が参加し、
✅️卒業生・現役生同士やfreeeのみなさんとの交流
✅️7名の卒業生によるLT
✅️freeeさんのオフィス見学
を楽しみました! pic.twitter.com/VATHLwedUF
明日からは頼もしいCollege生やWaffleスタッフが記事を書いてくれる予定ですので、是非チェックしてくださいね!
ありがとうございました~!