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手を動かして学ぶ!KafkaとPythonによるAWSストリーミングデータ分析入門【30日チャレンジ】- 28日目: CI/CDパイプラインを構築してデプロイを自動化する

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はじめに

「手を動かして学ぶ!KafkaとPythonによるAWSストリーミングデータ分析入門【30日チャレンジ】」28日目です。前回は、AWSのコストを最適化するためのヒントを学びました。

今日は、開発の効率を飛躍的に向上させるための重要なプロセス、CI/CDパイプラインについて学びます。手動で行っていたアプリケーションのデプロイを自動化し、より迅速かつ安全にコードを本番環境に反映させる仕組みを構築しましょう。


1. CI/CDとは?

CI/CDとは、Continuous Integration(継続的インテグレーション)とContinuous Deployment/Delivery(継続的デプロイ/デリバリー) の略です。

  • CI(継続的インテグレーション): 開発者がコードの変更を共有リポジトリにコミットするたびに、自動的にビルドとテストを実行するプロセスです。これにより、コードの不整合やバグを早期に発見できます。
  • CD(継続的デプロイ/デリバリー): CIのプロセスに成功したら、アプリケーションを自動的に本番環境にデプロイするプロセスです。これにより、開発者は手動でのデプロイ作業から解放され、より頻繁かつ安全に機能をリリースできます。

CI/CDを導入することで、以下のメリットが得られます。

  • 開発速度の向上: コードの変更が自動的にテストされ、本番環境に反映されるため、開発サイクルが短縮されます。
  • 品質の向上: ビルドやテストが自動化されるため、ヒューマンエラーが減少し、バグのないコードをリリースできます。
  • リスクの低減: 頻繁に小さな変更をデプロイすることで、大きな変更による障害のリスクを低減できます。

2. AWSを使ったCI/CDパイプラインの構築

AWSには、CI/CDパイプラインを構築するための様々なサービスが用意されています。今回は、以下のサービスを組み合わせて、EC2インスタンスへのデプロイを自動化するシンプルなパイプラインを構築します。

  • AWS CodeCommit: Gitリポジトリサービス。コードのバージョン管理を行います。
  • AWS CodeBuild: ソースコードのコンパイル、テスト、ビルドを行うサービス。
  • AWS CodeDeploy: EC2インスタンスなどへのアプリケーションのデプロイを自動化するサービス。
  • AWS CodePipeline: 上記のサービスを統合し、ビルド、テスト、デプロイの一連の流れを自動化するサービス。

3. CI/CDパイプラインの実践(概要)

今回は、EC2インスタンス上のPythonアプリケーションをCI/CDでデプロイする流れを概要として解説します。

ステップ1: Gitリポジトリの準備

まず、CodeCommitで新しいリポジトリを作成し、producer_aws.pyなどのPythonアプリケーションをプッシュします。

ステップ2: CodeDeployの準備

CodeDeployがEC2インスタンスにアクセスできるように、IAMロールを作成し、EC2インスタンスにアタッチします。また、EC2インスタンスにCodeDeployエージェントをインストールし、appspec.ymlというデプロイ設定ファイルをアプリケーションのルートディレクトリに配置します。

appspec.ymlの例:

version: 0.0
os: linux
files:
  - source: /
    destination: /home/ec2-user/app
hooks:
  BeforeInstall:
    - location: scripts/install_dependencies.sh
      timeout: 300
      runas: ec2-user
  AfterInstall:
    - location: scripts/start_application.sh
      timeout: 300
      runas: ec2-user

このファイルには、アプリケーションのコピー先や、デプロイ前後に実行するスクリプト(依存関係のインストール、アプリケーションの起動など)を定義します。

ステップ3: CodePipelineの構築

CodePipelineコンソールで新しいパイプラインを作成します。

  1. ソースステージ: CodeCommitリポジトリを選択し、コードが更新されたらパイプラインが自動的に開始されるように設定します。
  2. ビルドステージ(CodeBuild): Pythonの依存関係をインストールするなどのビルドプロセスを定義します。
  3. デプロイステージ(CodeDeploy): CodeDeployアプリケーションとデプロイグループを指定し、EC2インスタンスへのデプロイを自動化します。

これらの設定が完了すると、CodeCommitにコードをプッシュするたびに、CodePipelineが自動的に実行され、アプリケーションがEC2インスタンスにデプロイされるようになります。


まとめと次回予告

今日は、CI/CDパイプラインの重要性と、AWSのCodeサービス群を使ってデプロイを自動化する仕組みの概要を学びました。これにより、開発者はインフラのデプロイ作業から解放され、より効率的に開発を進めることができます。

次回は、この30日間のチャレンジを振り返り、全体像を整理します。

29日目: これまでの振り返り:AWSストリーミング基盤の全体像

お楽しみに!

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