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※meet upに参加したときの個人的なメモです。個人的なものなので誤訳等は責任を持てません。ご容赦ください。
要点
- 本当にコンシューマーIoTが普及したら、Voice, スマホ, 自動車、様々なチャンネルを持って包括的にユーザー体験を作り出せる立場にある企業が強い。(=プラットフォームを持つ側)
- IoTプラットフォームにはまだまだ体験をデザインする余地が残されているし、Googleのような大企業に席巻されることもない。
スピーカープロフィール
- 1980年代からARMベースのソフト/ハードウェア開発に従事
- 初期の第4世代iPhoneのハードウェアチームのリードエンジニア
- 初期のNestのアドバイザーに就任
- 2011年Electric Impを起業
コンシューマーIoTが本当に来るとしたらどうなるか
IoT時代の秀逸なデザインとはなんだろうか。
BAD(NEST第3モデル)
GOOD(xaomiのsmart sensor)
Nest3よりもペアリングのボタンがついたxaomiのsmart sensorのような、スクリーンレスでほとんど壁に埋め込めれてるようなデザインが自然。
スクリーンのついたNestは最終的な終着点ではなかった。(デバイスの寿命 < プロトコルの寿命)(過渡的なデザインのリスク)
→ユーザーが裏側の仕組みを理解せずに動いてくれるのが理想。(魔法の世紀)ハードウェアデザインも滅個性の時代に
つまり
Elegance Design in IoT = seamless functionality
Zero UIに近い。
では、本当にZero UIとなった時に、デザイナーが勝負できるのはどこになってくるのか。実は、本当に良い体験を作り出したいなら君はプラッフォトームを作る側にいるべきだ。
なぜプラットフォームが大事なのか
ここで言うプラットフォームとは
家電や車のようなハードウェアのドライバと、ユーザーへのインターフェース(画面、音など)をつなげるための裏側の仕組みのこと。1つのサービスが、車、スマホ、Homeデバイスなど様々な場所でユーザーと接点を持つための仕組み。
コンシューマーIoTのユーザー体験(デザイン)の重心はハードウェアからソフトウェアに寄ってくる
上で述べた通り、ほとんどのIoTデバイスにスクリーンは必要なく、ほとんどのガジェットは「過度に目立たず機能的なものであれば良い」という線に落ち着いていく。それよりもむしろ、ユーザーとどれだけ多くの接点を持てるかの方がはるかに大事。
ex. Alexaはすごい
Amazon Echoはすごい。それはAlexaがEchoを破滅させられるほど強力なクラウドとAPIを持っているから。AlexaさえあればEchoに置き換わるデバイスをすぐに作ることができる。要するにハードウェア依存ではない。ソフトウェアに強力な比重の置かれたガジェット。
規格闘争はなくなる
IoT産業の最大のボトルネックは規格の差異とセキュリティ。ここが抑えられれば勝ち組。
Zigbee/ gatewayのプロトコルの規格闘争は**今までの(DVDとBluelayのような)規格闘争と違う形で解決されるのではないか。**どちらかがどちらかを駆逐するのではなく、ハードウェア、ドライバ、OS、データそれぞれのレイヤーで、異なった規格が乱立しつつも、最終的にはユーザーに近いクラウド側で統合されればユーザーに支障ないのだという時代が来る
大企業との戦い
プラットフォームに取り組むとなると、GoogleやAmazonのような大企業との競合は避けては通れない。彼らと戦うためには彼らを正しく理解する必要がある。実のところ、Googleは"データを原材料にアプリケーションを得る"ことしかしていない。それ以外のことはしない。TVには手を出しても、洗濯機には手を出さない。こうしたGoogleが手を出さないニッチな領域を彼らよりも早くプラットフォーム化して利益を得るのが、僕たちの会社です。(ステマ)
IoT時代の産業構造
これからのIoT領域の産業構造は図のように5レイヤーに分かれる(下図)
自分がどのレイヤーの人間なのか考えることが大事。
サービスが最上位。ついでデータ、セキュリティ、ハード、APIの順
Data Integration
より良い規格が出て来て席巻するフェーズがまだ続く
physical things / Application code
結論:大企業が興味を持っていないプラットフォームに投資せよ
産業に強いIoTプラットフォームの時代が始まる。
プラットフォームはGoogleやらが席巻していくイメージだが、実際のところ、市場の席巻は起こらない。現にZigbeeとBluetoothは15年近く共存している規格。規格間の闘争も起こらない。クラウド側で複数の規格が共存する時代が訪れる。
感想
- あまりにもIoTガチ勢の話すぎて少しついていけませんでした...
- Maker Fairの前後でIoT系のミートアップに出ると、プラットフォーム系のサービスをやっている人が多くてなんなんだろうな〜と思っていたけどこんな背景があったのですね。
- ちょいちょいジョブスの生逸話が出てきてびっくり。
- エンジニアでありながらデザインに対する執念とこだわりがものすごい。2011年に未来を読み切る先見性。
- その辺のバーの隅っこの部屋でひっそりとこんな話がされてるのがすごい。
- イベント主催するARMのお姉さん達のキャラが濃くて会社のイメージがちょっと変わった。