はじめに
プライベート・エンドポイント構成のAutonomous DatabaseにPower BIサービス（クラウド版Power BI）から接続してみました。
ざっくりとしたネットワーク構成は以下のようになります。
1. Computeインスタンスの作成
Autonomous Databaseのプライベート・エンドポイントがあるサブネットに、Power BI Data GatewayをインストールするためのComputeインスタンス（Windows Server OS）を作成します。
2. Oracle Client for Microsoft Toolsのインストール
1.で作成したWindows Server（Compute Instance）にリモートデスクトップで接続します。
Windows Server内のブラウザから、以下のURLにアクセスします。
「64-bit Oracle Client for Microsoft Tools 19c」をクリックしてインストーラをダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラ（Oracle-Client-for-Microsoft-Tools.exe）を実行します。
インストール中にユーザアカウント制御の通知が表示されたら、全て「Yes」をクリックします。
インストール・ウィザードが表示されたら、「Next >」をクリックします。
セットアップ・タイプは「Default」を選択し、「Next >」をクリックします。
インストール先のフォルダを選択し、「Next >」をクリックします。
Oracle*Netの構成ファイルの保存場所を指定して、「Next >」をクリックします。
「Install」をクリックして、インストールを開始します。
インストールが完了したら、「Finish」をクリックしてインストーラを終了します。
3. Power BI Data Gatewayのインストール
Windows Server内のブラウザから、以下のURLにアクセスします。
「標準モードのダウンロード」をクリックして、インストーラをダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラ（GatewayInstall.exe）を実行します。
インストーラが起動したら、インストール先のフォルダを選択し、「Install」をクリックしてインストールを開始します。
インストール中にユーザアカウント制御の通知が表示されたら、全て「Yes」をクリックします。
インストールが完了するまで待ちます。
Power BIのユーザ名を入力し、「Sign in」をクリックします。
Azureのサインイン画面が表示されるので、Power BIユーザのユーザ名を入力し、「Next」をクリックします。
パスワードの入力が求められるので、Power BIユーザのパスワードを入力し、「Sign in」をクリックします。
「Register a new gateway on this computer.」を選択して、「Next」をクリックします。
作成するゲートウェイの名前とリカバリ・キーを入力して、「Configure」をクリックします。
ゲートウェイの作成が完了したら、「Close」をクリックしてインストーラを終了します。
4. Power BIからPower BI Data Gateway経由でAutonomous Databaseに接続する
OCIコンソールで、接続先となるAutonomous Databaseの詳細画面にアクセスし、「データベース接続」をクリックします。
TLS認証を「TLS」に変更し、Autonomous Databaseの接続に使用するサービスの接続文字列をコピーします。（今回はMEDIUMサービスの接続文字列をコピーしました。）
クライアントのブラウザからPowe BIにアクセスしてサインインし、Autonomous Databaseを使用するワークスペースに移動します。
「+ 新規」をクリックし、「データフロー」をクリックします。
「テーブルの追加」をクリックし「新しいテーブルの追加」をクリックします。
データソースの一覧から「Oracle Database」をクリックします。
以下の内容を入力して、「次へ」をクリックします。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| サーバー | 先ほどコピーしたAutonomous Databaseの接続文字列 |
| 接続 | 新しい接続の作成 |
| 接続名 | 任意の名前（ここではADB_medium） |
| データ ゲートウェイ | 先ほど作成したゲートウェイ（[オンプレミス]Data Gateway for ADB） |
| 認証の種類 | 基本 |
| ユーザ名 | 接続に使用するAutonomous Databaseのユーザ名（ここではadmin |
| パスワード | 接続に使用するAutonomous Databaseユーザのパスワード（ここではadminのパスワード） |
問題なくAutonomous Databaseに接続できると、使用可能なオブジェクトの一覧が表示されます。
Power BIで使用するオブジェクトを選択します。
以上で、プライベート・エンドポイント構成のAutonomous DatabaseにPower BIから接続できました。
参考情報
・Connecting Microsoft Power BI Service to Oracle Autonomous Database and On-premises Database
・オンプレミス データ ゲートウェイのドキュメント