Python シャローコピーとディープコピーの違い

Pythonでは、オブジェクトをコピーする際に「シャローコピー」と「ディープコピー」という2つの方法がある。

シャローコピー

• コピーしたオブジェクトと元のオブジェクトは同じメモリを参照する
• コピーしたオブジェクトの浅い層を更新しても、元のオブジェクトは変更されない
• コピーしたオブジェクトの深い層を更新すると、元のオブジェクトが変更される
• メモリ効率は良いのでパフォーマンスはいい

import copy

original = {"a": {"nested": 1}, "b": 2}
shallow_copy = copy.copy(original)

# シャローコピー後の変更
shallow_copy["a"]["nested"] = 99
shallow_copy["b"] = 999

print("Original:", original)  # {'a': {'nested': 99}, 'b': 2}
print("Shallow Copy:", shallow_copy)  # {'a': {'nested': 99}, 'b': 999}

ディープコピー

• 元のオブジェクトと、コピーしたオブジェクトは独立している

import copy

original = {"a": {"nested": 1}, "b": 2}
deep_copy = copy.deepcopy(original)

# ディープコピー後の変更
deep_copy["a"]["nested"] = 99

print("Original:", original)  # {'a': {'nested': 1}, 'b': 2}
print("Deep Copy:", deep_copy)  # {'a': {'nested': 99}, 'b': 2}

まとめ

特徴	シャローコピー	ディープコピー
ネスト部分の参照	共有する	独立する
影響範囲	ネストされた部分を変更すると影響する	完全に独立しているため影響しない
処理の深さ	表層的なコピー	再帰的に全てをコピー
パフォーマンス	高速 (ネストが少ない場合)	遅い (ネストが深い場合は時間がかかる)