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!の使い方
- !は階乗を表す
- 階乗とは、ある正の整数から1までの整数の積のこと
- n個の異なるものを一列に並べる場合の並べ方を計算する際に用いられる
n! = n \times (n-1) \times ・・・ \times 2 \times 1
- ただし、n=0の場合は0! = 1となる
例:6人を左から1列に並べる場合、何通りの並べ方があるでしょうか
- 1人目:6人から選ばれるので6通りある
- 2人目:1人目が決まり、残りの5人から選ばれるので5通りある
- 3人目:1、2人目が決まり、残りの4人から選ばれるので4通りある
- 4人目:1、2、3人目が決まり、残りの3人から選ばれるので3通りある
- 5人目:1、2、3、4人目が決まり、残りの2人から選ばれるので2通りある
- 6人目:1、2、3、4、5人目が決まり、残りの1人なので1通りしかない
よって、答えは
6! = 6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 720通り
例:4人を円卓に座らせる場合、何通りの座り方があるでしょうか
- 注意点としては、回転させると同じ並べ方になる並べ方があること
- この例題では①②③④の4人が円卓に座る場合、下の4通りの座り方は円卓を回転させるとすべて同じ並びになる
-
こういった場合は、ある1箇所をある1つのもので固定してしまい、残りのものを並べると考える必要がある
-
左上を固定した場合、以下のように求められる
-
右上の席:3人から選ばれるので3通りある
-
右下の席:1人目が決まり、残りの2人から選ばれるので2通りある
-
左下の席:1、2人目が決まり、残りの1人なので1通りしかない
よって、答えは
3! = 3 \times 2 \times 1 = 6通り
Cの使い方
- 組み合わせ(Combination)
- 異なるn個のものからr個を取り出すこと
{}_n C_r = \frac{{}_n P_r}{r!} = \frac{n!}{(n-r)!r!}
例1:6人のグループから4人を選ぶ場合、何通りの選び方があるでしょうか。
- 1人目:6人から選ばれるので6通りある
- 2人目:1人が決まり、残りの5人の中から選ばれるので5通り
- 3人目:1, 2人目が決まり、残りの4人から選ばれるので4通り
- 4人目:1, 2, 3人目が決まり、残りの3人から選ばれるので3通り
ただし、選ばれた4人は並べ方を考えなくて良いので、4人を並べたとしたときの4!通りの並べ方は全て同じものと考えることができる。
そのため、「6人から4人を選んでその順に並べ方の数」を「4人の並べ方の数」で割ることで算出できる。
{}_6 C_4 = \frac{{}_6 P_4}{4!} = \frac{6\times5\times4\times3}{4\times3\times2\times1} = 15通り
例2:1から9までの数字から4つを取り出して小さい順に並べる場合何通りの並べ方があるのか。
この問題であ考えるべきことは、「取り出して並べるからPを使えばいい」と早合点しないこと。
取り出した4川の数字を小さい順に並べる並べ方はどのような場合でも1通りしかないこと。つまり、「ある集団からいくつか取り出して並べる」と考えるのではなく、「ある集団からいくつか取り出す」と考えなくてはいけない。
従って
{}_9 C_4 = \frac{{}_9 P_4}{4!} = \frac{9\times8\times7\times6}{4\times3\times2\times1} = 126通り
例3:10人のグループを4人、3人、3人の計3グループに分ける場合、何通りの分け方があるでしょうか。
この問題もグループ内での並べ方を考える必要がないので組み合わせの考え方である。
・4人グループ:10人から4人を選ぶ選び方は、{}_10 C_4 = 210通りである
・3人グループ1つ目:残りの6人から3人を選ぶ選び方は、{}_6 C_3 = 20通りである
・3人グループ2つ目:残り3人で3人グループとなるので、これは1通りである
ただし、2つの3人グループは区別しない
- ABCDEFGの6人がABCとDEFと分かれる場合とDEFとABCと分かれる場合は同じものとして考える必要がある
従って、
\frac{{}_10 C_4 \times {}_6 C3}{2} = 2100通り