0.本稿について
- 対象:サーバ用Linuxについて学習している初学者。
- 目標:AlmaLinuxでCD/DVDメディアを利用できるようになる。
- 想定:WindowsでDVDメディアを使った経験がある初心者を想定。
1.はじめに
Linuxを運用している際に、CDやDVDメディア媒体に入っているファイルを利用したい場合があります。
Windowsの場合は、DVDドライブを接続してメディアを挿入したら、後はマイコンピュータなどから開けば利用できますが、Linuxの場合は手動でマウントを行う必要があります。
本稿では、AlmaLinuxでCD/DVDデバイスを使えるようになる事を目標としてその手順等を紹介します。
2.概要と説明
2.1デバイスファイルとは?
Linuxでは、マウスやキーボード、CD/DVDドライブやUSBメディア、内蔵ストレージなどの(ハードウェア)デバイスを、デバイスファイルという「1つのファイル」として扱われます。
CD/DVDドライブなどのストレージデバイスはブロックデバイスに分類され、Linuxに接続されると、自動で以下のようなファイル名で表されます。
- 例:
/dev/cdrom
や/dev/sr0
2.2マウントとマウントポイント
LinuxでCD/DVDを使うには、マウントポイントというディレクトリを作成し、そのディレクトリにデバイスファイルをマウントするという操作が必要です。
3.手順
ここから、実際にマウントする手順です。
3.1 デバイスファイルの確認
CD/DVDドライブが正しく認識されているか確認します。
$ lsblk -p
NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINTS
/dev/sda 8:0 0 119.2G 0 disk
├─/dev/sda1 8:1 0 600M 0 part /boot/efi
├─/dev/sda2 8:2 0 1G 0 part /boot
└─/dev/sda3 8:3 0 117.7G 0 part
├─/dev/mapper/almalinux-root 253:0 0 70G 0 lvm /
├─/dev/mapper/almalinux-swap 253:1 0 7.7G 0 lvm [SWAP]
└─/dev/mapper/almalinux-home 253:2 0 39.9G 0 lvm /home
/dev/sr0 11:0 1 1024M 0 rom ←これがCD/DVDドライブのデバイスファイル
このコマンドで、接続されたデバイス一覧が表示されます。
CD/DVDドライブは通常、/dev/cdrom
または/dev/sr0
として表示されます。
3.2 マウントポイントの作成
マウントポイントを作成します。
sudo mkdir -p /mnt/cdrom
3.3 マウント操作
以下のコマンドを使用して、CD/DVDメディアをマウントします。
sudo mount -t iso9660 -o ro /dev/sr0 /mnt/cdrom
-
-t iso9660
: CD/DVDメディアのファイルシステム形式(ISO9660)を指定。 -
-o ro
: 読み取り専用モードでマウント。
3.4 マウント確認
マウントが成功したかを確認します。成功していれば、CD/DVDメディアに入っているデータが一覧表示されます。
ls /mnt/cdrom
3.5 マウント解除
CD/DVDメディアの利用が終わったら、マウントを解除します。
sudo umount /mnt/cdrom