transduce に関連する FAQ。 Ramda/transducers-js の実装に引きづられているかも。

transduce と map の違いは？

map は transduce の一種。filter も takeWhile もreduce も transduce の一種。このように transduce は、イテレーション可能なコレクション（典型的にはArray）に対する操作を統一的に理解するための操作。

transduce は何をするの？

入力(典型的にはArray)、(transformerに特徴付けられた)transducer、出力用初期値、出力用reducerを使い、以下の操作をする。

出力 acc を出力用初期値で初期化
入力から要素をひとつずつ取り出して以下を実施
- 要素 x を transformer で変換し、 x2 にする
- 出力用reducer(acc, x2) で acc を更新
acc を出力

transducer って何？

複数の transformer を直列化するための関数。

transducer は、transformer を受け取って transformer を返す関数。このようなシグネチャなのでtransducer は composable である。任意の個数の transducer を compose できる。

// 二つの transducer td1 と td2 を compose して新たな transducer td をつくることができる
const td = xf => td1(td2(xf))
// Ramda の compose を使うほうがいいかも
// const td = R.compose(td1, td2)

また、一つ一つのtransducer は transformer で特徴づけられている。transducer を compose することと、 transformer を直列化することは、実装上密接につながっている。

transformer protocol とは？

プログラマが実装する transformer を、transduce の実行過程でどのように利用されるかのインターフェース。具体的には transformer は @@transduce/init、@@transduce/step、@@transduce/result の三つのメソッドを持つ必要がある。

とはいえ、プログラマはこれらのメソッドを実装する必要はない。Ramda や transducers-js などのライブラリを使うと簡単に transformer を作ることができる。いや正確には、 transformer で特徴付けられる transducer を作ることができる。

1を足すという操作に対応するtransducerを作る.js

const R = require('ramda');
const xf = R.map(x => x +1); // returns transducer

実際のプログラミングの流れは？

入力が反復可能オブジェクトであることを確認する
出力用の初期値と、 reducer を定義する
以下の手順で transducer を構築する
- やりたい処理を分解する: op1, op2, op3, ... opN
- 各処理に対する transducerを作る: xf1, xf2, xf3, ... xfN
- transducer を compose する: compose(xf1, xf2, ... , xfN)
- この compose された transducer を使う

transduce は lazy なの？

lazy ではない。 lazy な入力は扱える。

Immutable.js の Seq と似てない？

中間配列が不要という点では、Seq に類似しているが、transduce の方が高機能。transduce の特徴は、むしろ、関心の分離（変形と格納の分離）とそれに付随する再利用性の向上にある。

transduce FAQ