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ゲーム実況ソフトをつくりたい

Last updated at Posted at 2018-11-06

1. ゲームの楽しみ方

ある程度ゲームを楽しめる段階に達すると ルール以外の概念でゲームを把握するようになる

例えば将棋:

  • 駒の働きが先手の方が勝っているので指しやすいと思う
  • 先手は角交換を嫌がっているようです
  • これは焦点の歩ですね (などの手筋 = 部分的なパターン認識)
  • 後手の王様が遠く 速度で勝てると踏んでいるのでしょう

ポーカーでは

  • この形は インプライドオッズ を考慮すればベットできる
  • 今はルースにプレイするにはブラインドが小さすぎる
  • セットが入ったので、ポッドを育てるための振る舞いが必要だ

数独では:

  • 双子の数字に注目して候補を減らすことは基本戦略
  • あと少しなのでバックトラックが成功しやすそうなマスを見つけよう

2. 実況・解説の有用性

野球中継やポーカー中継などTVショーで実況者・解説者が言語化するのは、前述したような ある程度大局的な観点で、(正解かは置いておいて)論理的な思考力を使えば理解できるようなサマリだ。

こういったものを自動生成するような枠組みがあるのかなあ?機械学習でニュース記事の自動生成をやってたり、強いAI を作ることができるので、技術的には可能なのだろうけど、あまり世に広く普及はしていないようにみえる。将棋なんか完全に 機械学習が商用ベースに乗っているのに実況ソフトは見かけない(その分野にあまり詳しくないだけかもしれない)

3. 実況の種別

少しの考察。学術的にあるんだろうけど、まあ素人考えで。

実況には大きく N種類あると思う。1. 要約の実況 2. 予想の実況 3. 思考の実況 4. データベース探索

「要約の実況」は、ゲームの現況を上手く要約するものだ。パターン認識が得意とする領域:

  • 先手は四間飛車を選択しました
  • 角換わり腰掛銀の形になりそうです
  • 先手は詰めろをかけました

「予想の実況」は、次の一手を当てるものだ。これはまあ普通の機械学習。DQNとか:

  • 最善手は△3二飛。評価値 +120。後続手は・・・・
  • 事前手は△9五歩。評価値 -20。後続手は・・・・

「思考の実況」は人間の思考をトレースするような実況。感触や部分的な最適解を積み上げてどのような推論が可能なのかを提示:

  • 銀冠が完成する前に後手は仕掛けたいです
  • 金をうわずらせて 将来銀の割打ちの筋が生じさせるようにしたのでしょう
  • 駒得よりも速度を優先させた攻めになります

「データベース探索」は、ゲームの現況に合致した過去のデータを提示するもの。長考中の時間の穴埋めや、対局者固有の情報を提示:

  • この局面では先手の攻めが成功した事例がありました
  • 先手は現在5連勝中で勢いに乗っています
  • この局面のような角換わり6八金型が流行しています

4. 社会的背景と照らして

意思決定を受け入れるためには、何らかの形で人間がその決定を理解しないといけない。興味があるのは過程であり、結果ではないから(少なくともゲームを見る側にとっては)。

実際、ゲームの実況だけでなく 株価の推移、SNS での炎上過程、野生動物観察、などなど情報を消化しやすいように加工するニーズはいくらでもありそうで、それらの基盤技術はこれから伸びていきそう。関連する会社の株があれば買いたい、まじで。

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