5-6 Apriori(アプリオリ)[モデル作成タブ]
1.ノードの目的
アソシエーション(連関)を発見します。買い物カゴに同時に入りやすい商品の特定を行うマーケットバスケット分析や、設備ログから共起(きょうき)しやすいパターンを探索するのに用いられます。*同時ではなく時系列上の前後関係がある場合には[シークエンス]ノードを利用します。
2.解説動画(60秒)
3.クイックスタート
顧客の行動履歴が時系列に記録されたID付きPOSデータです。
*サンプルデータ(CSV)は[5.参考情報]からダウンロードできます。
①トランザクション形式のままモデル作成する方法
[可変長ファイル]で[データ型]タブの[値の読み込み]ボタンを押して[中分類]のメンバーを認識させます。[データ型]ノードを用いても結構です。
[Apriori]ノードを以下のように編集して[実行]ボタンを押します。
②フラグ形式にしてからモデル作成する方法
ノードリファレンス3-5フラグ設定と前半の手続きは共通です。
[可変長ファイル]から[フラグ設定]、[データ型]、[Apriori]の順に接続します。
[可変長ファイル]で[データ型]タブの[値の読み込み]ボタンを押して[中分類]のメンバーを認識させます。
[フラグ設定]を編集します。[セット型フィールド:]に[中分類]を選択して、左のボックスから60種類全ての中分類メンバーを右のボックスに黄色矢で移動させます。
青枠と緑枠をそれぞれ設定します。
[フラグ]設定ノードを[プレビュー]してデータを確認します。顧客ごとに61種類の中分類購入有無がフラグ形式で表されています。
[データ型]ノードを以下のように編集します。[CUSTID]を[レコードID]に割り当て、残りのすべての中分類フィールドの[ロール]を[両方]へ。
③モデルの解釈(①と②共通)
[Apriori]モデルナゲットをダブルクリックで参照します。赤枠のボタンを押して[インスタンス]、[リフト]、[デプロイアビリティ]にチェックをいれてから、[デプロイアビリティ]で高順ソートします(青枠)。
たとえば最初のルールは、「インナーウェア06を購入すると婦人服を購入しやすい」、3番目は「化粧品03と婦人服03を購入する人は食品12を購入しやすい」と解釈します。
日付や順序は考慮せず、全期間中での併買傾向を示しています。
4.Tips
結果の固定
フラグ形式(②)では[ロール]を以下のようにすることで結果を絞り込むことができます。推奨販売商品がアクセサリ04で、それ以外の中分類の購入顧客から誘客にする際に有益です。またエラーコード01が生じる製造条件を探索したい場合も同様です。
表示するルールの制御
サポートはビジネスインパクトを表すため、ある程度の規模がないとルールとして価値が期待できません。また確信度も施策のコンバージョンと関係するために重要な値です。この2つを変動させて求めるルールの数を調整します。
協調フィルタリングによるレコメンデーション
フラグ形式(②)を例にしてレコメンドリストを作ります。
[フィルター]ノードで61種類の購入有無を非表示にして[テーブル]を実行します。
*モデル作成時に[最小ルール確信度]を50%に調整。
顧客それぞれに、まだ購入していないが見込みの高い上位3つの中分類を[確信度][ルールID]を併せて表示しています。
5.参考情報
利用データ
右クリックでリンク先を保存してください。
モデルナゲットの結果の解釈
ノードのヘルプ
SPSS Modeler 逆引きストリーム集(データ加工)
SPSS Modeler ノードリファレンス目次