はじめに
Qiita初投稿となります。よろしくおねがいします。
さて、記念すべき初投稿のお題は、Ryzentoshのセットアップです。
純正以外でMacOSを起動可能にした状態のPCは俗称でHackintoshと呼ばれています。
RyzentoshとはHackintoshの中でもCPUがAMD Ryzenシリーズの場合に用いられる俗称です。
純正Macで性能の高いCPUを搭載したものはとても高価ですが、それと肩を並べる(かも
しれない)性能のMacPCを自分で作れるというなんともHacking Spritをくすぐられる
夢のような話です。動くようになるまで束の間の夢を楽しんでみたいと思います。
(もしも実際に試す場合には自己責任でお願いします。)
前提条件
- セットアップに使用するのはWindows10の稼働するPCのみ
- インストールするOSはMacOS10.15(Catalina)
- 最新はMacOS11(Big Sur)だが最新すぎてまだ色々と問題がある様子なので、当面はCatalinaで様子見
- BootloaderはOpenCoreを使用
- 対象PCのスペックは下記の通り
パーツ | 製品名、型番 |
---|---|
CPU | Ryzen9 3900X |
Mother board | ASRock X470 Master SLI |
GPU | Radeon RX590 |
Memory | DDR4 16GB x 4 |
Storage | Samsung SSD 960 EVO 250GB |
参考サイト
- OpenCore Install Guide : 必用な情報は大体ここで揃います
- HACKINTOSHの作り方(総集編: MACOS 10.15版) : Boot macOS様による解説記事です。Hackintoshに関する情報が豊富です。
事前準備するもの
- Hardware
- USB memory stick(16Gb) : Installerの作成に必要です。
- Software
セットアップ手順
[Step1] Installerの作成
最初にInstallerを作成するための手順を進めます。
[Step1-1] OpenCoreのダウンロード
MacOSを起動するためには特別なBootLoaderが必要になります。現在こうしたBootloaderにはCloverとOpenCoreの2種類があります。本記事では前提条件に記載した通り、OpenCoreを使用してセットアップを行います。
OpenCorePkgからOpenCore-0.6.6-RELEASE.zipをダウンロードしましょう。
ダウンロードが済んだら適当な場所に展開します。(本記事では "c:\tmp"に展開します。)
[Step1-2] MacOSのダウンロード
このStepではMacOSをダウンロードします。OpenCoreにはダウンロードを自動的に行ってくれるScript(macrecovery.py)が用意されています(親切!)なので、コマンドプロンプトを起動して、以下のように実行します。(注意:事前にPython3にPathは通しておきましょう)
cd c:\tmp\OpenCore-0.6.6-RELEASE\Utilities\macrecovery
python macrecovery.py -b Mac-00BE6ED71E35EB86 -m 00000000000000000 download
実行すると、自動的にダウンロードを開始し、BaseSystem.chunklist
とBaseSystem.dmg
の2ファイルをScriptと同じフォルダ内に保存してくれます。
[Step1-3] USB memory stickのフォーマット
事前に準備したRufusを起動して、以下のようにUSB memory stickをFAT32でフォーマットします。ブートの種類は"非ブート用"、パーティション構成は"GPT"、ターゲットシステムは"BIOSまたはUEFI"をそれぞれ選択してください。
[Step1-4] USB memory stickに必要なファイルをコピー
フォーマットしたUSB memory stickに対して、以下のようにフォルダ作成とファイルコピーを行います
-
com.apple.recovery.boot
という名前のフォルダを作成 - [Step1-2]でダウンロードした
BaseSystem.chunklist
とBaseSystem.dmg
をcom.apple.recovery.boot
の下にコピー - "OpenCore-0.6.6-RELEASE"の解凍先から"X64\EFI"をフォルダごとルート直下にコピーします。
最終的にUSB memory stick内の構成は以下のようになります。
[Memory Stick]
├─com.apple.recovery.boot <--- フォルダ作成
│ BaseSystem.chunklist <--- [Step1-2]でダウンロードしたファイルをコピー
│ BaseSystem.dmg <--- [Step1-2]でダウンロードしたファイルをコピー
│
└─EFI <--- OpenCore-0.6.6-RELEASE\X64\EFIをコピー
[Step1]のまとめ
Making the installer in Windowsの手順通りなので迷うことはほとんどないと思います。ほぼ、英訳しただけになってしまいました。
次回はいよいよPC環境に合わせて、OpenCoreを設定します。Hackintoshの最大の肝となるStepとなります。ここでミスると絶対に起動しません。近々投稿させていただきますので、お楽しみに。