1. ビジネスメールのメリット・デメリット
メリット
- 業務効率の向上:自分のタイミングで送信可能。
- 場所を選ばない:通信環境があればどこでも送受信できる。
- 添付ファイルの送付:資料やデータを簡単に共有可能。
- 検索・保存が可能:後から内容を確認できる。
- 記録として残る:『言った・言わない』のトラブルを回避。
デメリット
- 相手がいつ読むかわからない:緊急の場合は不向き。
- 通信環境が必要:インターネット接続がないと送受信できない。
- ニュアンスが伝わりにくい:誤解を招く可能性がある。
📌 送信前に「この内容はメールで伝えるべきか?」を考え、必要なら電話など他の手段も検討する。
2. ビジネスメールの基本構成
① 宛先(To)
- メールを送る相手のアドレスを入力。
② CC/BCC
- CC(Carbon Copy):情報共有のために追加する。
- BCC(Blind Carbon Copy):他の受信者に見えない形で追加する。
③ 件名(タイトル)
- 簡潔で明確に する(メール一覧で意図が伝わるように)。
-
例
- ❌「○月○日の会議についての内容をお送りしますのでご確認をお願いいたします」
- ✅「○月○日の会議詳細(○○部 田中)」
- ✅「【お知らせ】給与振込期日変更について」
④ 本文
本文は 5つの構成要素 で成り立ちます。
1. 宛名
- 例:「○○株式会社 △△様」
- 省略すると失礼な印象を与えるため、基本的に 敬称付き で記載する。
2. 書き出し(挨拶)
-
例
- 「お世話になっております。○○株式会社の□□です。」
- 「初めてメールさせていただきます。○○株式会社の□□と申します。」
3. 内容(用件)
- 簡潔に、分かりやすく 用件を伝える。
-
例
- 「○○の件でご確認いただきたく、ご連絡いたしました。」
- 「以下の件について、ご対応をお願いいたします。」
4. 締め(結び)
-
例
- 「お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」
- 「何か不明点がございましたら、お気軽にご連絡ください。」
5. 署名
-
署名には以下の情報を記載
──────────────────────
○○株式会社 △△部
田中 太郎
Email: taro.tanaka@example.com
Tel: 03-1234-5678
──────────────────────
⑤ 添付ファイル
- ファイルの正確性を確認してから送信。
- 容量は2MB~3MB程度 に抑える。
⑥ HTMLメール
- 画像や装飾ができるが、受信制限を設定している企業もあるため注意。
3. ビジネスメールの基本マナー 10のポイント
1. 件名は短く端的にする
- 受信者が 一目で内容を把握できる件名 を心がける。
2. 敬語に注意する
- 間違った敬語は失礼になる ため、適切な表現を使用する。
- ❌ 「資料を見てください。」
✅ 「資料をご覧ください。」 - ❌ 「資料を拝見してください。」(謙譲語の誤用)
✅ 「資料をご覧ください。」
3. 理解しやすい内容にする
- 5W1H(誰が・どこで・いつ・何を・なぜ・どのように) を意識する。
4. 専門用語は使わない
- 社外の人にも伝わる言葉を選ぶ。
- ❌ 「その内容はママでお願いします。」(校正用語)
✅ 「その内容はそのままでお願いします。」
5. 見やすいメールを心がける
- 1行 20~30文字程度 に収める。
- 箇条書きを活用 する。
- 行間を適度に空ける。
6. 添付ファイルの容量に注意する
- 3MB以上のファイルはクラウド共有(Google Driveなど)を検討。
7. 宛名の順番に気を付ける
- 複数人に送る場合は役職順に記載。
8. 送付する時間帯に配慮する
- 業務時間内(8:00~19:00) に送信するのがベスト。
- 深夜送信する場合は「夜分に失礼いたします。」と添える。
9. 本文が長文の場合、冒頭に「長文の旨」を記載
- 例
- 「長文になり恐縮ですが、ご確認をお願いいたします。」
10. 英語メールも基本の流れで
- 構成は日本語と同じ。
英語メールの例
Dear Mr. Smith,
I am Taro Tanaka, a sales representative at Kamome Co., Ltd.
I am writing this email regarding your inquiry.
[内容]
I look forward to hearing from you.
Sincerely,
Taro Tanaka
Sales Representative, Kamome Co., Ltd.
4. 送付後のフォロー
- 急ぎの用件は電話でフォローする。
5. ビジネスメール返信時のマナー
✅ なるべく早く返信(遅くとも24時間以内)。
✅ 回答に時間がかかる場合は「確認中」の連絡を入れる。
6. 役立つメールテクニック
1. 引用して返信
- 相手のメールを 「>」をつけて引用 し、スムーズに返信。
|>○○の件について、ご確認いただけますでしょうか?
→ こちらについては以下の通りです。
2. 元のメールを転送
- 他の担当者に確認を依頼するときに活用。
3. よく使う言葉を単語登録
- 「よ」→「よろしくお願いいたします。」と変換登録。
4. 署名をメールソフトに登録
- 複数の署名を使い分けると便利。
7. NGポイント
1. 機種依存文字を使わない
-
環境によって文字化けする可能性 あり。
- ❌ ①②㈱
- ✅ (1) (2) 株式会社
2. 絵文字を使用しない
- ビジネスメールでは不適切。
8. まとめ
📌 ビジネスメールは「記録」「効率化」のための重要ツール。
📌 基本マナーを押さえ、適切に活用する。
📌 「この内容はメールで良いのか?」を常に意識する。
リクナビ【徹底解説】仕事で使うビジネスメール(Eメール)の基本とマナー より引用
https://next.rikunabi.com/journal/20170401_s01/