はじめに
ControlDeskの初歩的な使い方を簡単にまとめました.
プロジェクトの作成,レイアウトの配置,dSPACE MicroLabBoxのDACとADC周りを使うところまで解説します.
DAC側でLチカ,ADC側でボリュームの値の読み込みを行ってみます.
※Lチカとアナログ値読み込みは後ほど追記します.
前提条件
必要なもの
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同軸(BNC)ケーブル
簡易的にデバッグするときのみ端がミノムシとかICクリップになっているものが便利. -
抵抗付きLED (390~1000 Ω)
こういう商品が便利かと.
[1] 秋月電子, "抵抗内蔵5mmLED 5V 赤色 640nm OSR6LU5B64A-5V",
https://akizukidenshi.com/catalog/g/g106245/
[2] Amazon, "発光ダイオード 抵抗器付き",
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CZTHJJR8/?coliid=INNG3Q7JADX8G&colid=1QCNOV2UUFURI&ref_=list_c_wl_lv_ov_lig_dp_it&th=1 -
ボリューム (10KBなど)
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5V電源
1. ProjectとExperimentの作成
1. ControlDeskの起動
ControlDeskを起動します.
2. 新規Projectの作成
ホーム画面にある```New Project + Experiment'''をクリックするか,
メニューからFile > New > Project + Experiment
を選択し、プロジェクト名と保存場所を指定してNextボタンをおします.保存場所はファイルアイコンから新規でフォルダを追加できます.
複数名で使用する場合は特に,プロジェクト名はわかりやすいものにしたほうが後々困りません.
3. 新規Experimentの作成
Experiment名を設定してNextボタンをクリック.
4. ターゲット接続の設定
使用するdSPACEハードウェア(例:DS1202)を選択してNext
ボタンをクリック.
5. SDFファイルを選択
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Import from file ...
をクリック - Simulinkでビルドした後に生成された.sdfファイルを選択
- Finishボタンをクリック
sdfファイルのControlDeskのバージョンが異なるなどのエラーが出なければプロジェクト作成完了です.
2. レイアウトの編集
1. 新規レイアウトの作成
初期はLayout1という名前のレイアウトが自動生成されます.
ここにInstrumentと呼ばれる数値入力ボックスや数値ディスプレイ,プロットを配置していきます.
2. Variableの配置
画面下部のVariablesパネルのsimulink_test.sdf > Model Root
内にsimulinkで配置したブロック一覧が表示されています.
まず,Constantブロックに対応したInstrumentを生成します.
Constantをクリックすると右側に項目が出現します.その表からレイアウトパネルにドラッグ&ドロップするとInstrumentの種類を選択する画面がでるので,Numeric Input
を選択してください.
※空のInstrumentを配置してからVariableを連動する手法もあります.
次に,Scopeブロックに対応したInstrumentを生成します.
同様の操作をして今度はNumeric InputではなくDisplay
を選択してください.
この状態で緑のHomeタブ > Go Online
ボタンを押すと値の変更やセンサ値の表示などができるようになります.
計測などが終了したらGo Offlineボタンを押してください.
他に,右側のInstrument Selectorパネルを展開し,レイアウトパネルにドラッグ&ドロップすると様々なInstrumentを配置することができます.
例えば,時系列データを見る場合はTime Plotter
を配置して,VariablesからScopeをグラフ内にドラッグ&ドロップします.
その後,青い三角Homeタブ > Start Measuring
ボタンをおすと計測が開始されます.
Stop Measuringボタンを押すとそこで計測終了します.
3. 時系列データ保存
1. 保存
Stop Measuring
を押して計測終了した後,Plotter内で右クリックしSave Displayed Data as New Mearument
を選択するとGenerate Measurementというウィンドウが出現します.
Start timeとStop timeに保存したい区間を設定し,OK
ボタンを押すとProjectタブ > Project名 > Experiment名 > Measurement Data
の中にsdd_001.mf4という項目が生成されます.
その項目の上で右クリックしRename...
でファイル名をわかりやすいものに変更しておくことをおすすめします.
例)20241203_hogetest_try1.mf4
2. CSVエクスポート
- その項目の上で右クリックし
Export...
をクリック - 保存したいフォルダに移動
- ファイル名を変更する場合は変更し,ファイルタイプをmf4からcsvに変更
-
Save
ボタンをクリック
4. その他の設定項目
1. バッファする時間の設定
Messurement Configurationタブ > Acquisition
を選択した状態でProperties
タブを開くとMeasurement buffer size
という項目があります.
Time Plotterなどでシグナルの値を保存できる最大値を意味しています.
デフォルトでは60 sになっているので,計測する時間に合わせて変更してください.
例えば60 sの場合,Start Measuring
してから70秒後にStop Measuring
すると最初の10秒分はデータが消失するので気をつけてください.
メモリに余裕がある場合は想定の倍以上確保しておくことをおすすめします.
2. サンプリング周波数の確認
サンプリング周波数はsimulinkのモデル設定で指定しますが,ControlDeskでチェックすることができます.
Measurement Configurationタブ > Acquisition > Platform > HostService
のProperties
にあるSampling period
という項目がサンプリング周期です.