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山小屋物語その後と技術者にお勧め?の本

Last updated at Posted at 2022-12-03

はじめに

早いものでもう12月、Advent Calendarのシーズンになってしまっています。
IMG_7407.jpeg
山小屋にもささやかな飾り付けが・・・

今年(2022年)は、社内転職でハードウェア製品を主に取り扱う部署から離れ、ソフトウェアの販売を手がける部署に異動しての激動の一年。というわけで、今までよりさらに技術とは遠い場所に来てしまい、このAdvent Calendarエントリを見渡しても、違和感は半端ないモノがありますが、気後れせず書きますね。

山小屋二重生活

山小屋との行ったり来たりの2重生活も早1年と9ヶ月、思えば2年前に在宅勤務の行き詰まりからワーケーションの場所を求めてさまよい伊豆、さらに熱海に第2の拠点の的を絞り始めたのがちょうど2020年12月ぐらいでしょう。
それから(格安)物件を見定めて、現地調査を繰り返し、購入したのが2021年3月、それから(お金をかけずに)内装を自分たちの好みのちょっと今風スタイルに家族ぐるみでリノベ、それでもインターネットがつながるまでさらに6花月かかって最終的に仕事場(アトリエと呼んでいますが)として使えるようになったのがちょうど今から1年前の今頃でした。

IMG_7411.jpeg
今の仕事場です。

でも本日はその話をしようと思ったのではなく、最近読んだ本で、「おっ」と思ったネタをいくつかご紹介しようと。

まず1つめは

「決定版 脳の右側で描け」
https://amzn.asia/d/45LPKAP
エンジニアというのはともすれば左脳を酷使する仕事、否、左脳に酷使されて疲弊してしまっているのでは?というのが前回(1年前ですが)のAdvent Calendarのネタでご紹介した「THE MASTER AND HIS EMMISSARY」という本でした。左脳は論理脳ともいわれそもそもモノを突き詰めることを得意としていますから、ともすれば暴走してバランスが悪くなる、つまり本来主人であったはずの右脳の出番がなくなり、番頭に母屋を乗っ取られるということが起きかねないわけですが、「じゃあどうしたらいいんだ〜」というというに答えてくれた一つがこちらです。
絵や写真を逆さにして写生する!です。他にもいろいろ書いてあると思いますが、私はまずこれにはまりました。左脳モード(L-Modeと呼んでます)を右脳モード(R-Mode)にスイッチするには、瞑想、アルコール、ドラッグ、断食、筋トレ(これは書いてなかったですが私の主観ではこれも)などがありますが、実際にやってみるとすーっと不思議なくらい自然に「ゾーンに入った状態」になりました。(個人の感想です。笑)
(ちなみに上の写真の窓辺に最近書いた習作が写っております)

IMG_7413.jpeg
最初に(上下さかさまにして)書いた結果も悪くないのでトイレに飾りました。

次におすすめなのは

「iberalism and Its Discontents」
https://amzn.asia/d/9fNRkRu
Francis Fukuyama
これも左脳に支配されることの悪い例だと思いますが、なぜ自由主義(Liberalism)は人々を満足させることができないのか?という素朴な疑問にある程度答えてくれるよい本だと思いました。トランプ主義とか習近平政権のもとAutocraticな国家がニュースを賑わす中、本来Fukuyamaさん自身「歴史の終焉」とまで言った自由主義陣営の勝利は遠い過去で今やまったくバラバラな感がありますが、その理由をわかりやすく説明してくれていると思います。日本語訳はまだ出ていないようですが、ハードカバーで192ページとそれほど長くもなく、Fukuyamaさんの以前の著述に顕著な百科事典のような網羅的ですがちょっと冗長で論文チックなところも、いい意味なりを潜めているきがします。お年を召して角が取れた感じでしょうか(失礼)
日本人は自由民主主義とつなげて1つと考えがちですが、本来別物であるという視点でみると今の世界情勢も多少わかりやすく整理される気がしました。

最後

「ジャンクDNA―ヒトゲノムの98%はガラクタなのか?」
Nessa Carey
https://amzn.asia/d/3Xb0zKj
これは左脳には関係ないです。人のDNAが30億文字(1文字は4つのレターからなる)で構成されていて、2001年にSquencingが完了(データとしてAGCTという4種類の塩基配列が判明)したときには「これで生命の神秘が解き明かされた!」と騒がれたものでしたが、それは全くの早とちりで、まだ入り口にも立てていなかったと言うこと、それが98%はガラクタにしか見えなかった理由である、というのが本書のスタートポイントです。かろうじて読めた2%は24種類のタンパク質がコーディングされていた部分を見つけたということですね。3,054,815,472文字というのは3Tのディスクがあれば圧縮しなくてもほぼ入ってしまうので昨今の情報量からすればたいしたことはないと思うのですが、逆に基本的に栄養分とか水分の部材以外はDNAの設計図しかない1細胞から始まって、60兆の細胞からなる人の体を作るのに必要な情報がこれだけって、どういうこと?。想像ですが、Pythonで書かれたプログラムをHEXのダンプファイルとしてみて、「何じゃこりゃ?あっ、でもここはASCIIかな?」って感じですかね?アルゴリズムだけでなく、時間の経過とともに外部からの刺激に反応してそれぞれが目になったり手足になったり、胃袋になって、さらには脳というさらに訳のわからないモノまで作ってしまう仕組みが入っているのだから残り98%がJUNK=ガラクタな訳ないですよね。
ここ20年で分子生物学や進化生物学が飛躍的に進歩し、我々はモデナだのファイザーだのその恩恵にあずかっているわけですが、その一線で活躍する(真の)ライフハッカーたちの物語として読んでも面白いのではないでしょうか?

というわけで

私は来週4回目ワクチンに行ってきまーす!
(お後がよろしいようで)

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