まとめ

Azure DevOpsでScrumプロセステンプレートを使用するときは、PBIに着手するときにStateをCommittedにすることで、Cycle Timeが正しく算出される

Azure DevOpsのPBIのState

Microsoft Learnによると、PBIのStateは次のようになっています。

New: 新しくPBIが作成された
Approved: PBIがプロダクトオーナーによって承認された
Committed: チームによってコミットされた
Done: 作業が完了した

これだと「コミットされた」がわかりづらいのですが、このタイミングはいつでしょうか？

まずは、スクラムにおける「コミット」について見てみます。スクラムガイドのRevision Historyを見てみると(太字は筆者)、

Changes between 2010 and 2011 Scrum Guides
Development Teams do not commit to completing the work planned during a Sprint Planning Meeting. The Development Team creates a forecast of work it believes will be done, but that forecast will change as more becomes known throughout the Sprint.

2011年度版以前は、スプリントプランニングで選択することを「コミット」と呼んでいたことがわかります。そして、Azure DevOpsの説明も2018年以前は、

the team updates the status to committed when they decide to complete the work during the sprint

となっており、スプリントプランニングで選択したものを表すことがわかります。

Cycle Timeと照らし合わせると

一方、PBIとCycle Timeとの関係について見てみます。Cycle Timeは、一般的な意味としては工程を開始してから終了するまでです。Azure DevOpsのダッシュボードウィジェットでは、Scrumプロセステンプレートに対して、CommittedになってからDoneになるまでを表します。

これが工程の開始から終了までに紐づくということは、Committedにするタイミングはスプリントプランニング時点ではなく、PBIの最初のタスクに着手した時点だということがわかります。そうすることで、Cycle Timeが正しく求められます。

Azure DevOpsのScrumプロセステンプレートにおけるPBIのStateとCycle Time

まとめ

Azure DevOpsのPBIのState

Cycle Timeと照らし合わせると

参考