以下に、Rocky Linux 9.0 環境で Node.js および Node-RED をインストールする手順をまとめました。
OSバージョンの確認
cat /etc/redhat-release
出力例: Rocky Linux release 9.0 (Blue Onyx)
NVMのインストール
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.38.0/install.sh | bash
source ~/.bashrc
LTS版のNode.jsの安定版をインストール
nvm install --lts
インストールしたNode.jsのバージョンを有効化
nvm use --lts
Node.jsバージョンの確認
インストールしたバージョンの確認には、以下のコマンドを実行します。
nvm list
このコマンドの出力は、インストールされている Node.js のバージョンとそのステータスを示します。現在アクティブなバージョンは ->
記号で表示されます(例:-> v20.10.0
)。
Node-REDのインストール
-
Node.jsの確認:
node --version
出力例:
v20.10.0
-
npmの確認:
npm --version
-
Node-REDのグローバルインストール:
npm install -g --unsafe-perm node-red
-
Node-REDの起動:
node-red
-
ブラウザでアクセス:
http://127.0.0.1:1880/ にアクセスして Node-RED のエディタを表示します。
Node-REDサービスファイルの作成
-
サービスファイルの作成:
sudo nano /etc/systemd/system/node-red.service
以下の内容をファイルに貼り付けます。
[Unit] Description=Node-RED After=network.target [Service] ExecStart=/bin/bash -i -c '/home/user/.nvm/versions/node/v20.10.0/bin/node /home/user/.nvm/versions/node/v20.10.0/lib/node_modules/node-red/red.js' Restart=always User=user Group=user Environment="PATH=/home/user/.nvm/versions/node/v20.10.0/bin:/usr/bin:/bin" Environment="NODE_PATH=/home/user/.nvm/versions/node/v20.10.0/lib/node_modules" [Install] WantedBy=multi-user.target
-
サービスの有効化と起動:
sudo systemctl enable node-red sudo systemctl start node-red
ファイアウォール設定
-
ポート開放:
sudo firewall-cmd --permanent --add-port=1880/tcp sudo firewall-cmd --reload
-
ポートリストの確認:
sudo firewall-cmd --list-ports
これで Node.js と Node-RED が Rocky Linux でインストールされ、サービスが起動され、ファイアウォールの設定が適用されます。
注意: Node-RED や Node.js のバージョンは、この手順書を作成時点のものです。最新の情報に基づいて適宜更新してください。また、ExecStart
のパスは Node-RED の実際のインストール場所に合わせて変更してください。
事後追記:
付録1:Node.js のバージョン管理とアンインストール
最新版の Node.js を使用し、他のバージョンをアンインストールしたい場合、以下の手順を実行してください。
最新バージョンを使用する:
- 最新のバージョンを使用するには、次のコマンドを実行します:
例:
nvm use <最新バージョン>
nvm use v20.10.0
他のバージョンをアンインストール:
-
nvm list
コマンドの出力から、アンインストールしたいバージョンを確認します。 - 以下のコマンドをそれぞれのバージョンに対して実行します。例えば、
v14.21.3
をアンインストールするには:必要なすべてのバージョンに対してこの手順を繰り返します。nvm uninstall v14.21.3
デフォルトのバージョンを設定:
- 最新版をデフォルトとして設定するには、以下のコマンドを実行します:
例:
nvm alias default <最新バージョン>
nvm alias default v20.10.0
これで、不要なバージョンがシステムから削除され、最新版の Node.js がデフォルトで使用されるようになります。
付録2:nvm list
コマンドの解釈
nvm list
コマンドの出力には、Node Version Manager (NVM) を使用して管理されている Node.js のバージョンに関する詳細な情報が表示されています。それぞれの部分の意味を以下に説明します:
-
-> <バージョン>
:- 現在アクティブな Node.js のバージョンを示します。例:
-> v20.10.0
- 現在アクティブな Node.js のバージョンを示します。例:
-
system
:- システム全体で利用可能な Node.js のバージョンを指します。システムに別途インストールされた Node.js のバージョンがある場合、ここで示されます。
-
default -> <バージョン>
:- 新しいシェルセッションを開始した際に自動的に使用される Node.js のバージョンを指します。例:
default -> v20.10.0
- 新しいシェルセッションを開始した際に自動的に使用される Node.js のバージョンを指します。例:
-
iojs
、unstable
:-
iojs
は Node.js からフォークしたプロジェクト、unstable
は安定していない Node.js のバージョンを指します。これらは「N/A」(利用不可)と表示されています。
-
-
node
,stable
,lts/*
:- それぞれ最新の Node.js バージョン、最新の安定版、最新の LTS(長期サポート)バージョンを指します。例:全て
v20.10.0
が設定されています。
- それぞれ最新の Node.js バージョン、最新の安定版、最新の LTS(長期サポート)バージョンを指します。例:全て
-
その他の LTS バージョン:
- 過去の LTS バージョン(
lts/argon
,lts/boron
,lts/carbon
など)は、それぞれ Node.js の古いバージョンに対応していますが、「N/A」と表示されています。
- 過去の LTS バージョン(
要約すると、nvm list
コマンドはインストールされている Node.js のバージョンとそれぞれの状態を表示しています。