uv
は、Pythonのパッケージ管理やプロジェクト管理をサポートするツールで、WindowsおよびLinux環境で使用できます。以下に、各環境でのインストール手順まとめます。
1. Windowsでのインストール手順:
-
PowerShellを管理者として実行:
- スタートメニューを開き、「PowerShell」と入力します。
- 表示された「Windows PowerShell」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
-
インストールスクリプトの実行:
- 以下のコマンドをPowerShellに入力し、実行します。
powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"
- このコマンドは、
install.ps1
スクリプトをダウンロードし、実行します。
注意点:
- Windows環境では、PowerShellの実行ポリシーがスクリプトの実行を制限している場合があります。その際は、上記のコマンドで
-ExecutionPolicy ByPass
オプションを指定することで回避できます。
- 以下のコマンドをPowerShellに入力し、実行します。
2. Linuxでのインストール手順:
-
ターミナルを開く:
- 使用しているディストリビューションに応じてターミナルを起動します。
-
インストールスクリプトの実行:
- 以下のコマンドをターミナルに入力し、実行します。
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
- もし
curl
がインストールされていない場合、wget
を使用できます。wget -qO- https://astral.sh/uv/install.sh | sh
- これらのコマンドは、
install.sh
スクリプトをダウンロードし、実行します。
- 以下のコマンドをターミナルに入力し、実行します。
基本的な使い方:
-
バージョン確認:
- インストールが成功したか確認するため、以下のコマンドでバージョン情報を表示します。
uv version
- インストールが成功したか確認するため、以下のコマンドでバージョン情報を表示します。
-
パッケージのインストール:
- プロジェクトの依存関係をインストールするには、プロジェクトディレクトリ内で以下のコマンドを実行します。
uv sync
- 特定のパッケージをインストールする場合は、以下のように実行します。
uv add パッケージ名
- プロジェクトの依存関係をインストールするには、プロジェクトディレクトリ内で以下のコマンドを実行します。
3. プロジェクトの作成
-
プロジェクトディレクトリの作成と移動:
- ターミナルまたはPowerShellで、以下のコマンドを実行してプロジェクトディレクトリを作成し、その中に移動します。
uv init my_project cd my_project
- ターミナルまたはPowerShellで、以下のコマンドを実行してプロジェクトディレクトリを作成し、その中に移動します。
-
プロジェクト構成の確認:
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uv init
コマンドを実行すると、以下のようなディレクトリ構成が作成されます。. ├── README.md ├── pyproject.toml └── src └── my_project └── __init__.py
-
pyproject.toml
には、プロジェクトのメタデータや依存関係が記述されています。
-
4. 仮想環境の構築
-
仮想環境の作成:
-
uv
はプロジェクト作成時に自動的に仮想環境を構築します。以下のコマンドで仮想環境を確認できます。uv venv
- 仮想環境が表示されれば、正常に作成されています。
-
5. パッケージの追加
-
パッケージの追加:
- プロジェクトに依存関係を追加するには、
uv add
コマンドを使用します。例えば、requests
パッケージを追加する場合、以下のコマンドを実行します。uv add requests
- これにより、
pyproject.toml
のdependencies
セクションにrequests
が追加され、仮想環境にインストールされます。
- プロジェクトに依存関係を追加するには、
-
依存関係の同期:
- 追加した依存関係を仮想環境に反映させるには、以下のコマンドを実行します。
uv sync
- これにより、
pyproject.toml
の依存関係が仮想環境にインストールされます。
- 追加した依存関係を仮想環境に反映させるには、以下のコマンドを実行します。
6. プロジェクトの実行
-
Pythonファイルの実行:
- プロジェクト内のPythonファイルを実行するには、以下のコマンドを使用します。例えば、
hello.py
を実行する場合、uv run hello.py
- これにより、仮想環境内で
hello.py
が実行されます。
- プロジェクト内のPythonファイルを実行するには、以下のコマンドを使用します。例えば、
7. その他の便利なコマンド
-
依存関係の削除:
- プロジェクトから依存関係を削除するには、
uv remove
コマンドを使用します。例えば、requests
を削除する場合、以下のコマンドを実行します。uv remove requests
- これにより、
pyproject.toml
からrequests
が削除され、仮想環境からもアンインストールされます。
- プロジェクトから依存関係を削除するには、
-
依存関係ツリーの表示:
- プロジェクトの依存関係ツリーを表示するには、以下のコマンドを実行します。
uv tree
- これにより、現在のプロジェクトの依存関係がツリー形式で表示されます。
- プロジェクトの依存関係ツリーを表示するには、以下のコマンドを実行します。
注意点:
-
uv
は仮想環境の作成や依存関係の管理を効率化しますが、プロジェクトによっては追加の設定やツールが必要な場合があります。プロジェクトの要件に応じて適切に設定を行ってください。
追記:
uv
を使用して、Pythonスクリプト内でPythonのバージョン情報を表示する方法をご紹介します。以下の手順に従ってください。
1. Pythonスクリプトの作成
プロジェクトディレクトリ内にhello.py
という名前のPythonスクリプトを作成し、以下の内容を記述します。
import sys
def main():
# Pythonのバージョン情報を表示
print("Python Version:")
print(sys.version)
if __name__ == "__main__":
main()
2. スクリプトの実行
ターミナルまたはコマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行してスクリプトを実行します。
uv run hello.py
期待される出力例:
Python Version:
3.8.5 (default, Oct 1 2020, 21:43:36)
[Clang 11.0.3 (clang-1103.0.32.62)]
補足情報:
-
sys.version
は、実行中のPythonインタプリタのバージョン情報を文字列として返します。 - より詳細なバージョン情報を取得したい場合は、
sys.version_info
を使用することもできます。
import sys
def main():
version_info = sys.version_info
print(f"Python Version Info: {version_info.major}.{version_info.minor}.{version_info.micro}")
if __name__ == "__main__":
main()
出力例:
Python Version Info: 3.8.5
これらの方法を用いて、Pythonスクリプト内でPythonのバージョン情報を取得・表示することができます。