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なぜデータ分析においては、SQLではなくRを使うべきか?  データ分析ツールExploratoryを使って、dplyrを使いこなす第1弾 Filter関数編

Last updated at Posted at 2016-07-11

はじめに

この記事は、Rは知らないけど、SQLとか他のプログラミング言語はある程度やったことあるみたいな人向けです。
興味がなかったり、意味のないデータを取り除きたいと思ったことはありませんか? データをフィルタリングすることは、データ分析をする上での基本的な操作です。dplyrには、filter()関数というのが備わっています。しかし本当にdplyrがすごい理由は、実はデータの加工、分析のための文法なのです。そのため、データを抽出するために元々作られたSQLや他のBIツールと違って、もっと、データを直感的に分析し、さらには分析している最中に必要であればデータの加工もしていくことが簡単にステップを重ねていくようにできます。

dplyrとは

データフレームの操作に特化したRのパッケージです。
Rの一般的な関数に比べて、dplyrはC++で書かれているのでかなり高速に動作します。

SQLと比較するとわかりやすいです。主要なdplyrの機能とSQLの対比は、下図となります。

dplyr SQL 説明                 
filter where 行の絞り込み             
group by group_by グルーピングする           
select select データフレームから指定した列のみ抽出する 
arrange order by 行を並べ替える            
summarise count,max 集計する               

これから、Rのフロントエンドと呼ばれているデータ分析ツールExploratoryを使いながら、dplyrについて簡単に説明していきます。データはこちらからダウンロードできます。

データをインポートする

まず、ここからプロジェクトを作ることができます。

create-project.png

次に、ここからデータをインポートできます。

flight-import.png

データをインポートすると、データのサマリー画面を見ることができます。

flight-dplyer.png

Selectコマンドを使って、列を選択する

Selectコマンドを使うことで、分析したい列だけを選ぶことができます。

flight-dplyer-select.png

知りたいデータだけをフィルタリングする

例えば、United Airline (UA)会社のフライトのデータだけを見てみましょう。

列のヘッダーをクリックしてfilterコマンドを選びます。

filter-header.png

すると、自動的にfilter(CARRIER == )が入力されます。次に、レコメンドされている候補からUAを選びます。

filter-flight.png

また、andを意味する&演算子を使うと、条件を加えることができます。&を使って、United Airline (UA)会社のフライトに加え、出発地点がSan Francisco airport (SFO)のフライトのデータも見てみましょう。

filter-and.png

もしくは、!=演算子を使って、条件を反対にすることもできます。!=を使って、出発地点は、San Francisco airport (SFO)のままだけれど、United Airline (UA)会社ではないフライトのデータを見ることもできます。

filter-!=.png

複数の値をフィルタリングする

United Airline (UA)とAmerican Airline (AA)の両方のフライトのデータだけを見たい場合は、SQLにおけるINにあたる%in%を使うと見ることができます。

列のヘッダーをクリックしてfilterコマンドを選びます。

filter-header2.png

すると、自動的にfilter(CARRIER %in% c())が入力されます。次に、レコメンドされている候補からUAとAAを選びます。

filter-in.png

本当にうまくいってるのかを確認するために、count()関数を使って、簡単にデータを集計してみましょう。

列のヘッダーをクリックしてcountを選びます。

count-column.png

すると、自動的にcount(CARRIER)が入力されます。

count-filter.png

思ったとおり、AAとUAだけでしたね。ご覧のとおりcount関数は、とても直感的で便利です。この関数は、指定したグループの行の数を返します。この場合なら、CARRIERですね。

NA値をフィルタリングする

データを見ていくと、ARR_DELAY列にいくつかNA値があることが確認できますね。

arr-delay-na.png

値が、NA値だったら、TRUEを返して、そうでなければFALSEを返すis.na()関数を使うと、それらを簡単に取り除くことができます。

列のヘッダーをクリックしてWorking with NAからDrop NAを選びます。

drop-Na-with.png

すると、自動的にfilter(!is.na(ARR_DELAY))が入力されます。

arr_delay-all.png

おっと、ARR_DELAYの値がすべてNA値になってしまいましたね。ぼくたちが知りたいデータは全く逆のことなので、条件文に!を足しましょう。

filter-all.png

以上が、dplyrでの基本的なフィルタリングに関する操作です。dplyrでは、他にもデータを集計したり、window関数を使ったり、文字列を整形したり、date関数を使ったり、まだまだいろんなことができます。そちらの方はこれから書いていく予定ですので、お楽しみに!

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