テーマ設定の背景
本チームの構成メンバーについて、業務でRPG(固定様式)を使用した開発を行っているメンバーもいれば、業務でIBMiを触っているがRPG開発を全然やったことがない…という初心者もいるということで、各人のRPG開発のレベルはまちまち、といった状況でした。
ですがRPG開発を行っているメンバーが多いということもあり、RPGの開発/コーディングを大テーマにし調査を行うことになりました。
まずはRPGコーディングにおいての困りごとをそれぞれ出していった結果、以下があがってきました。
- 書籍やマニュアルがない(本屋に売っていない)
- Web上の情報が見つからない(どう検索すれば…?)
では、普段どう情報を得ているのかというと…
- 上司や同僚に聞いてみる
- IBMのソフトウェアサポートに聞いてみる
…という形で、だれか詳しい人に聞く、というのがチーム内でのメジャーな調査方法になっているのが現状でした。
そこで白羽の矢がたったのが生成AIの使用でした。
WatsonやChatGPT、Copilot…これらの生成AIのサポートにより、RPGにあまり触れたことのない人でもコーディングができるし、ある程度習熟した人でもコーディングするにあたってヘルプ機能として使用できるのではないか?と考えたのです。
生成AIで何をする?
一口に生成AIといっても色々なAIがリリースされています。
今回は比較的お手軽に使用できる Copilot / ChatGPTを使って色々ソース生成を試すことになりました。
(他にはGemini や Claude などあります)
何が違う?
違いを調べてみた結果、以下の傾向があるようです。
ChatGPT | Copilot | |
---|---|---|
学習データ | Web上のサイトや論文、書籍、過去のユーザーとの会話などのデータから事前にトレーニングされたモデルを使用 | 「Bing」を利用してリアルタイムに収集 |
文字数 | 2000-3000文字 | 2000文字まで |
情報収集 | 最新モデルがリリースされる前に事前学習でインプットされた情報のみ(有料版はリアルタイム収集> | 「Bing」を利用してリアルタイムに収集 |
得意分野 | プログラム生成・文章生成・アイデア出し | プログラム生成・画像生成・Microsoft製品との連携 |
生成AIに求めること
コーディングするにあたって生成AIに何をしてほしいか?ということも意見出しをしました。
- どこに何を記載すればいいか?を教えてほしい。
(固定様式のRPGⅢやILE-RPGはどこに何を記載するべきか?がわからなくなる)
※今回はFFRPGを扱う都合上、こちらは該当しません。 - 要件を満たすためにどういったコマンドや関数を使えばいいかを教えてほしい
- 具体的なソース、コーディング方法も教えてほしい
→上記を満たすのに、どうすれば有効な回答が得られるか?どうプロンプトを書けばいいか?の調査も必要であることを認識しました。
次回の記事では基礎的なプログラムをAIの力を借りて組んでみます。