Flutterでアプリをビルドしようとした際、下記のようなエラーが発生した経験はありませんか？

Error (Xcode): lib/main.dart:28:11: Error: No named parameter with the name 'bodyText1'.

この記事では、このエラーの原因と解決策、そしてコード修正例について解説します。

エラーの背景

Flutterでは、アプリのテーマ設定にThemeDataを利用します。以前はTextTheme内で以下のようにテキストスタイルを定義していました。

textTheme: const TextTheme(
  bodyText1: TextStyle(color: Colors.white),
  bodyText2: TextStyle(color: Colors.white),
),

しかし、Flutterのアップデートに伴い、TextThemeの命名規則が変更されました。

bodyText1 → bodyLarge
bodyText2 → bodyMedium

など、より意味を明確にする名前にリネームされています。このため、最新バージョンのFlutterでbodyText1というプロパティを使おうとすると、存在しないパラメータとしてエラーとなります。

エラー原因の詳細

なぜエラーになるのか？

APIの変更
Flutterのバージョンアップにより、TextThemeのプロパティ名が変更されました。
互換性の問題
古いプロパティ名（bodyText1など）はもはや有効ではなく、新しい命名規則に従っていないため、コンパイルエラーが発生します。

Error: No named parameter with the name 'bodyText1'.

このエラーメッセージは、TextThemeコンストラクタにbodyText1という名前のパラメータが存在しないことを示しており、テーマ設定の記述が最新の仕様に沿っていないことを示唆しています。

解決策

新しいTextThemeの命名規則に合わせる

以下のように、古いbodyText1やbodyText2の記述を新しいプロパティに変更します。

textTheme: const TextTheme(
  bodyLarge: TextStyle(color: Colors.white), // bodyText1 の代替
  bodyMedium: TextStyle(color: Colors.white), // bodyText2 の代替
),

このように修正することで、Flutterの最新バージョンで正しくテーマが適用され、コンパイルエラーが解消されます。

修正後のコード例

元々のコードの該当箇所を以下のように更新します。

class App extends StatelessWidget {
  const App({Key? key}) : super(key: key);
  @override
  Widget build(BuildContext context) {
    return MaterialApp(
      title: 'title',
      debugShowCheckedModeBanner: false,
      theme: ThemeData(
        scaffoldBackgroundColor: Colors.black,
        appBarTheme: const AppBarTheme(
          backgroundColor: Colors.black,
        ),
        textTheme: const TextTheme(
          bodyLarge: TextStyle(color: Colors.white),  // 更新: bodyText1 -> bodyLarge
          bodyMedium: TextStyle(color: Colors.white), // 更新: bodyText2 -> bodyMedium
        ),
      ),
      home: const AuthWrapper(),
    );
  }
}

まとめ

問題の概要
Flutterのバージョンアップにより、TextThemeのプロパティ名が変更され、bodyText1が存在しなくなりました。
原因
古いAPIの使用による互換性の問題。
解決策
新しい命名規則に合わせ、bodyText1 → bodyLarge、bodyText2 → bodyMediumに置き換えます。

このように修正することで、ビルドエラーが解消され、最新のFlutter APIを活用した開発が可能になります。
今後もFlutterのアップデート情報をチェックし、APIの変更に柔軟に対応することが重要です。