EC2 料金６０%節約のアイデア

Posted at 2025-02-25

背景

システムには Production・Staging・Dev の3つの環境があり、それぞれで EC2インスタンスが動作しています。特に Staging環境は Production環境に近い仕様となっています。

課題

Staging環境の利用者は EndUserではなく、主にProduct Owner です。そのため、SLAを99%まで維持する必要はなく、業務時間内に利用できれば問題ありません。

アイデア

Product Ownerの勤務時間外は、EC2を停止(Stop)・休止(Hibernate) し、勤務時間に再起動します。停止・休止中は課金されないため、大幅なコスト削減が可能です。

実施方法
EventBridge を使用し、EC2の Start・Stop処理を実行するLambda をスケジュール実行します。

定量的な効果

どれくらいコスト削減できるか試算してみます！

１年間＝365日＝ 52週間
月から金曜日まで5日稼働したら、稼働日＝52週x5日= 260日
日本公休日(土日含まない）：　約16日
労働法律で1年間に最低有給を５日取らないといけない（計画有給）：　5日　
1日で稼働時間：~12時間＝　0.5日　(*)

では、
→ 年間の稼働日数: (260日 - 16日 - 5日) × 0.5 = 約120日

→ 年間の非稼働日数: 365日 - 120日 = 245日

非稼働時間の割合: 245日 / 365日 ≈ 67%
→ 約67%のコスト削減が可能！

「塵も積もれば山となる」ですね。 💰✨

実行

深く理解するために模擬案件を進めましょう。

構築図

EventBridgeでlambdaトリガーのスケジュールを登録
- イベントのペーロードを通じて
  - EC2起動
  - EC2停止
Lambdaでコードを行ってEC2を起動・停止
Tag役割はEC2起動・停止を管理すること
EventBridgeとラムダ料金がほぼ無料です!

下記に詳細ステップを説明します。

EC2用意

ConsoleでEC2サービスに入ってください。

新規作成

auto-start-stopというtagを作成
インスタンスを２台作成
課金されないように、無料な仕様を使う
残ってる設定をデフォルトにする

結果チェック

Lambda用意

Lambdaサービスに入って、Nodejs Funtionをデフォルトに作成

コード

ソースコードを表示（折りたたみ）

import {
  EC2Client,
  DescribeInstancesCommand,
  StartInstancesCommand,
  StopInstancesCommand,
} from "@aws-sdk/client-ec2";


// EC2につけたタグ
const TAG_KEY = "auto-start-stop";
const TAG_VALUE = "true";
const REGION = "ap-northeast-1";

const ec2Client = new EC2Client({
  region: REGION,
});

export const handler = async (event) => {
  try { 
  //　Schedule 設定する時、payloadで　起動・停止か決めます
   const action = event.action

   // タグでインスタントを絞り込みます
   const describeCommand = new DescribeInstancesCommand({
     Filters: [{ Name: `tag:${TAG_KEY}`, Values: [TAG_VALUE] }],
   });

   const instancesData = await ec2Client.send(describeCommand);

   // 見つけない場合
   if (
     !instancesData.Reservations ||
     instancesData.Reservations.length === 0
   ) {
     console.log("インスタンスが見つけません");
     return;
   }

   for (const reservation of instancesData.Reservations) {
     for (const instance of reservation.Instances) {
       const instanceId = instance.InstanceId;
       const instanceState = instance.State.Name;

       if (action === "stop" && instanceState === "running") {
         // Stop the instance
         const stopCommand = new StopInstancesCommand({
           InstanceIds: [instanceId],
         });
         await ec2Client.send(stopCommand);
         console.log(`「${instanceId}」とのEC2インスタンスが停止されました！`);
       } else if (action === "start" && instanceState === "stopped") {
         // Start the instance
         const startCommand = new StartInstancesCommand({
           InstanceIds: [instanceId],
         });
         await ec2Client.send(startCommand);
         console.log(`「${instanceId}」とのEC2インスタンスが起動されました`);
       } else {
         console.log(
           `飛ばします、だって「${instanceId}」とのECインスタンスは状態が 「${instanceState}」からです.`
         );
       }
     }
   }
 } catch (error) {
   console.error("エラーはこちら：", error);
 }
};

「デプロイ」を押下しないと反映されません。

模擬案件ですから、「デプロイを押下」までします。実際に、Lambda versionを使って下さい詳細はこちら

権限付与

EC2を操作するため、Lambdaのロールに必要な権限を付与しなといけません。

自動的に生成されたLambdaロールに入ります。

　ポリシを表示（折りたたみ）

{
	"Version": "2012-10-17",
	"Statement": [
		{
			"Sid": "Ec2StartStop", 
			"Effect": "Allow",
			"Action": [  
			    "ec2:DescribeInstances",
                "ec2:StartInstances",
                "ec2:StopInstances"
                ],
			"Resource": "*"
		}
	]
}