前回（MiddlemanでbuildしたコンテンツをCircleCI経由でAmazon S3に同期する）の設定を発展させて、capistranoを加えてリモートホストへデプロイしたいと思います。

とにかく簡単にCircleCIとcapistranoを連携させたかったので、前回同様、必要なモノは少ないです。

今回に関してはMiddlemanでなくても単なる静的コンテンツでもデプロイ可能です。ホストをSSHが使えるレンタルサーバー等にすれば、サーバーの設定も必要なく使えると思います。

手順

Middlemanのプロジェクトを作成（前回参照）
さくらVPS側の設定を行う（Webサーバーの設定/SSHの設定）
capistranoの設定を行う
CircleCIの設定を行う

結果：masterをGitHubにプッシュするとCircleCIのビルドが走り、変更がさくらVPSのサーバーにデプロイされる

ホスト側の設定

ホストはApacheだけ設置して放置していたさくらのVPSの512を使いました。ApacheやSSHの設定について、詳しいことはウェブ上にある多くの情報に譲ります。（私の知識はMAMPで多少いじったことがある程度です）

gitが必要ですが、確か最初からインストールされていたような気がします。

Webサーバーの設定

とりあえず確認できればよしということで、/var/www/以下にデプロイ用のディレクトリを作って、デプロイするユーザーに権限を与えました。ここでgit checkout/pullさせ、buildディレクトリをapacheのDocumentRootにすることで公開します。

デプロイ先：/var/www/hoge/

↓ デプロイ先でcapistranoがGitHubのfugaリポジトリをcheckout/pullする

checkout先：/var/www/hoge/fuga/

↓ MiddlemanのbuildディレクトリをDocumentRootに設定

公開ディレクトリ：/var/www/hoge/fuga/build/

SSHの設定

ローカルでssh-keygenして認証鍵を作成します。あとで秘密鍵をCircleCIに登録する必要があるので、このプロジェクト用の鍵を新たに生成しました。

公開鍵（.pub）の方をホストのデプロイ用ユーザーの~/.sshに置いてauthorized_keysに登録。

参考：さくらのVPSを借りて、真っ先に設定した内容まとめ

capistranoの設定

S3と同期する設定を削除し、capistranoを追加します。

Gemfile

- gem 'middleman-s3_sync'
+ gem 'capistrano'

config.rb

- activate :s3_sync do |s3_sync|
-   s3_sync.bucket = 'elasticbeanstalk-ap-northeast-1-149281802293'
-   s3_sync.region = 'ap-northeast-1'
- end

capistranoの設定ファイルを作成します。

bundle exec cap install

以下のような構成が作成されます。

├── Capfile               # 変更なし
├── config
│   ├── deploy
│   │   ├── production.rb # productionのデプロイ設定
│   │   └── staging.rb    # stagingのデプロイ設定（今回は使用しない）
│   └── deploy.rb         # 共通のデプロイ設定
└── lib
    └── capistrano
            └── tasks

共通のデプロイ設定は単にgit checkout/pullしているだけです。

deploy.rb

set :application, '<your-app>'
set :repo_url, '<your-repository>'
set :deploy_to, '<your-public-path>'

set :pty, true

task :deploy do
  on roles(:web) do
    application = fetch :application
    deploy_to = fetch :deploy_to

    if test "[ -d #{deploy_to}/#{application} ]"
      execute "cd #{deploy_to}/#{application}; git pull"
    else
      execute "cd #{deploy_to}; git clone #{fetch :repo_url} #{application}; cd #{application}"
    end
  end
end

production用の設定はホストのログイン設定のみ。

production.rb

role :web, %w{<user-name>@<host>}

ここまでの設定で、ローカルからデプロイすることができます。

bundle exec cap production deploy:check
bundle exec cap production deploy

参考：Capistrano3でGithubにあるコードをデプロイ

CircleCIの設定

CircleCIからさくらVPSのホストにSSHでログインさせるため、先ほどのSSHの設定で、ローカルで作成した認証鍵の秘密鍵（.pubじゃない方の内容）をCircleCIの Project Settings » SSH Permissions に登録する。

Circle.ymlはRubyバージョンを追加して、デプロイコマンドをcapistranoに変更。

circle.yml

machine:
  timezone: Asia/Tokyo
  ruby:
    version: 2.0.0-p481
dependencies:
  pre:
    - gem install bundler --pre
deployment:
  deploy:
    branch: master
    commands:
      - bundle exec cap production deploy:
          timeout: 1200

これで、masterにpushするとCircleCIがbuildを開始し、自動的にホストに変更をデプロイすることができました。

MiddlemanでbuildしたコンテンツをCircleCI/capistranoでさくらのVPSにデプロイする

手順

ホスト側の設定

Webサーバーの設定

SSHの設定

capistranoの設定

CircleCIの設定