CFWのインストールにより、本体が文鎮化(=使用不能になる)の可能性があります
この記事を参考にしてインストールし、文鎮化しても一切の責任を負いません。自己責任で。
#背景
ひょんなことでダヴィンチ1.0A(以後、1.0A)を格安で入手しました。
元々、オープンタイプ?の3Dプリンターは持っていましたが、ABS印刷時に安定しない(印刷物の周辺温度が安定せず、変形が発生する)ことから、クローズドタイプ?の3Dプリンターを使ったら楽かなあと思って探していたところだったので、渡りに船でした。
調べると、1.0Aの前身である1.0は2014年ごろ?に発売されたようなので、おそらく1.0Aも同時期、もしくはその後少ししてから発売されたと思われます。
クローズドタイプということについては満足ですが、個人的に1.0Aの仕様で、以下の点が気になってしまいました。
- スライサーにCuraは使えず、純正ソフトを使用して印刷する仕様(1.0A以降の機種は可能)
- 内部基板にmicroSDカードが刺さっているが、純正ファームウェアではスタンドアローンで印刷ができない(microSDを延長するキットは売っているので対応可能)
- 今まで使ってた3Dプリンターに比べて調整範囲が少ない(ように感じる。その分、印刷出来るようになるまでは簡単)
このような状況を解決するため、CFW(カスタムファームウェア)であるRepetier-Firmware-4-Davinci(以後、Repetier)をインストールして、ちょっと使いやすくしようとしました。
#インストールの準備
- 1.0A本体
- USBケーブル
- Arduino 1.8.0(→PCにインストールする)
- Repetier-Firmware-4-Davinci(→githubからzipでダウンロード)
基本的には以下のサイトを参考に作業します。
http://naguu.blogspot.com/2016/01/da-vinci-10-repetier-firmware-092.html
#ハマったところ
CFWであるRepetierを1.0Aにインストールする方法として、1.0Aは制御用にArduino DUE互換ボードが使用しているため、搭載されたボード上のAruduinoを書き込み可能な状態にしたうえで、CFWを書き込む形です。
しかし、Arduinoの1.5.8以降?から、Arduino DUEは標準ボードとしてプリセットされていないらしく、自分でインストールしなければいけません。
そのプリセットのインストールは
ツール > ボード > ボードマネージャー で検索窓から「DUE」を検索し、右下のインストールを押すとインストールできます
ここでインストールが完了させれば、あとは設定ファイルを修正し、CFWを書き込み可能にした1.0Aを接続してビルドすることで、書き込みができます。
ですが、画面上は正常に書き込みが完了したように見えますが、3Dプリンターを再起動しても液晶画面に「■」が並んだまま起動しません。
→直すには、再度ファームウェア書き換えが出来る状態にしないと、再書き込み自体も出来なくなります
#ここでハマった
githubのTutorialに、FAQとして記載がありますが、このパッケージをインストールした後に、指定フォルダ内のファイルを差し替える必要があります。自分の環境だと
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Arduino15\packages\arduino\hardware\sam\1.6.12
にcores と variantsというフォルダがありますが、このフォルダ内のファイルを差し替えるために、githubからダウンロードしたzipファイル内を開いて、
src\ArduinoDUE\AdditionalArduinoFiles\Arduino - 1.8.0 -Due 1.6.8\Arduino15\packages\arduino\hardware\sam\1.6.8
内にあるcores と variantsの2フォルダを先ほどのフォルダ(自分の環境だと1.6.12)内にコピーします。
※最新版をインストールしたため、1.6.8と1.6.12でVerが合ってませんが、プリセットのインストール時に1.6.8を選択してもいいかもしれません
念のため、Arduinoを再起動し、再度ビルドとファームウェアの書き込みを行えば、CFWが書き込まれた状態で起動するはずです。
2021/0/9/13追記:必ずArduino DUE互換ボードのインストールが終わった後に、ファイルのコピーをすること。そうしないとせっかくコピーしてもインストールで上書きされます。
#まとめ
ちゃんと公式のFAQを読んで対処しましょう