はじめに
昨年の12月に、Microsoft Copilot Studioが発表されました。
既存のPower Virtual Agentsに生成ai機能(旧チャットボット)が追加されたもので、Webサイトや独自にアップロードしたファイルを参照して回答を行えるbotを作成できます。
※記事執筆時時点では、日本語環境で生成ai機能を利用したbotの作成ができませんでした。
⇒ Power Platform経由で環境設定を変更すれば可能みたいです。
現状理解
Copilotの生成AIにPDFファイルをアップロードしてみたところ、ファイルの中身を参照できるケースとできないケースがあることがわかりました。
具体的には「ファイル名が日本語であると読み込めない」ようで、同じ問題に直面する方もいらっしゃるかと思いますので、忘備録として残します。
「ファイル名を英語に変更」で解決でき、ファイルの中身を変更する必要はありません。
以下に実際のテストケースを記述します。
検証
デジタル庁が公開している「ChatGPTを業務に組み込むためのハンズオン」のPDF教材をbotに読み込ませてみます。
読み込ませるファイル自体は同じですが、ファイル名のみ変更を行いテストします。
- 日本語名のPDF
- 英語名のPDF
ハンズオンの資料の2Pで
アイデアの価値は「検証」してみないとわからない
という記載があるため、こちらを学習して回答が行われるかをテストします。
1.ファイル名が日本語の場合
チャットGPT.pdfでファイルを格納しました。
「ファイルのアップロードが完了しました。ファイルを Dataverse に正常にアップロードしました。その内容は生成型の回答にまもなく反映されます」の文言が表示されましたが、
3分ほど経過しても特に画面変化は見られません。
この状態でbotに質問を投げかけますが、アップロードしたファイルの内容は反映されていないみたいです。
2.ファイル名を英語に変換
次に、全く同じ中身のファイルを名前だけ変換しました。
ChatGPT.pdfでアップロードを行ってみます。
英語の時と異なり、アップロード完了の下にファイル名が表示されるようになりました。
ここで、先ほどbotに送ったメッセージを再度送信してみます。
すると、読み込ませたPDFにある情報を元に回答が返ってくるようになりました。
所感
幾つかPDFファイルを読み込ませて回答を受け取ってみましたが、回答の精度はまずまずといったところでした。メッセージを適当に送ると上手く探してくれなかったりします。
参照元のファイルを明記してくれる点や、chatGPT3.5のように嘘の回答を平然とすることがなさそうな点を考慮すると、有効活用することで業務効率化にも繋げられそうに思います。
今後のアップデートに期待ですね。