この記事は長野高専 Advent Calendar 2022の15日目です.
プログラミングで書けることがなかったので関数電卓についてです.
私は入学時に購入して以来関数電卓をずっと持ってるんですが,
普段使うのは加減乗除と分数ぐらいで,
普通の電卓でもできそうな使い方しかしていませんでした.
しかし最近,数学や物理でちょっとだけ関数電卓に詳しくなったので,
新しく覚えた機能をぽつぽつとと書きます.
なお私の持ってる電卓はSHARPのEL-509Tなのでこの機種についての話になります.
電卓に名前を付ける
(「2nd F」+ 「SET UP」+「6」)
一般的な機能かはわかりませんがこの電卓には名前を付けられる機能があります.
(電卓に"デンコちゃん"とかいうニックネームを付けるという意味ではなく,
電卓に記名しておくという意味です)
名前にはアルファベット,数字,記号が使えて32文字まで記録可能です.
ではこの名前はどこに表示されるかということなんですが,
電卓の電源が切れるときSHARPのロゴの下に一瞬だけ表示されるようになっています.
でも,これだけだと落としたときとか誰にも気づいてもらえなそうですよね.
だから名前は本体にも書いといたほうがいいと思うのですが,おもしろい機能だと思います.
「2nd F」,「ALPHA」
この2つのボタンはキーボードでいうシフトキーみたいなものです.
関数電卓には一つのボタンに複数の機能があるのですが,
「2nd F」キー,「ALPHA」キーを押すと使う機能が切り替えられます.
以下の写真でオレンジ色の文字で書かれているのが「2nd F」を押したときの機能,
緑色の文字で書かれているのが「ALPHA」を押したときの機能です.
たとえばe^xなどを計算するときは「2nd F」+「ln」のようにするわけです.
メモリ機能
(Aに値を保存:「STO」+「A」,値を呼び出し:「RCL」+「A」)
(独立メモリに値を足す,引く:「M+」,「M-」)
メモリ機能は値を保持しておく機能です.
この電卓ではなんとA ~ F,X,Y,Mの9つのメモリが使えます.
私は今まで知らなかったのですが,
メモリ機能は普通の電卓にもついている一般的な機能だそうです.
この機能を使うと入力した値や計算値を取っておいて,後の計算で使うといったことができます.
物理定数など何度も使う値を記録しておいたり,
複雑な式をいくつかの部分に分けて計算するときに便利です.
またMメモリは独立メモリという特別なメモリで値を再定義することなく,
保持した値に新たな数値を足したり引いたりできるそうです.
統計モードで平均や標準偏差を求める
(統計モード:「mode」+「1」+「0 ~ 7」)
(統計量の一覧を表示:「ALPHA」+「統計量」+「0」)
関数電卓にはたくさんのモードがあります.
統計モードもその一つです.
このモードでは画面に表が現れてそこにデータ,度数を入力できるようになっています.
そしてなんと,データの入力後上記の「統計量の一覧を表示」のコマンドを入れるだけで
データの平均,標準偏差,分散,総和,二乗和といった値が一気に求められてしまいます.
総和や二乗和が求められるため,物理の最小二乗法などで役に立ちそうです.
エンジニアリング記号
(「MATH」+「0」+「0 ~ 8」)
この機能は「k(キロ)」,「μ(マイクロ)」といった記号を式に含めることができる機能です.
物理の実験などでμ(マイクロ),m(ミリ)といった単位が混在しているような式があると思いますが,
それを計算するときに便利かもしれません.
ただ押すボタンの数が多いので,
単に計算するだけなら「Exp」を使ったほうがより簡単そうですが…
でも,「p(ピコ)って10何乗だっけ?」ってド忘れしちゃったときとか
式を見やすくしたいときにはすごく役に立つと思います.
最後に
いかがだったでしょうか.
私の知っている機能はこれぐらいのものでして,基礎中の基礎というレベルだと思います.
ほかにもいろいろな機能があって,微分積分や単位の変換(1尺とか1インチとか)
なども可能だそうです.
関数電卓の説明書を読むといろんな機能が乗っていておもしろいですよ.