ブレッドボードやテストワイヤ配線は手軽に試せて便利ですが、扱う回路があるていど定まったあとは取り回しが悪かったりウッカリ配線を外してしまったりと面倒です。面倒なのでプリント基板を作りました。生まれてこのかたプリント基板(以下PCB)を作ったことがなかったので電子回路設計ソフトはお手軽なFritzing、製造はPCBWayです。
これまでRaspberry Pi PicoとAdafruit MicroSD card breakout board+をスルーホール用のテストワイヤで配線した回路を利用していましたが、PCB発注のためにFritzingで回路を作図しました。部品ライブラリからRaspberry Pi PicoとマイクロSDカードコネクタを選択して仮想ブレッドボードに配置して配線。
PCBレイアウト画面で部品の配置とルーティングを調整します。ルーティングは自動ルーティングでおまかせ。
今回はRaspberry Pi Picoの背面に直接はんだ付けする同寸法の2層基盤を作成しました。micro SDカードコネクタは端に寄せた方が取り回しが良くなりますが、Fritzingは製図できるのが2層までなのでコネクタ位置に妥協が必要でした。部品の配置がタイトすぎると配線する余地がなくなるんですね。
設計した回路はアプリからPCBWayに直接アップロードして、レビュー・発注までいけます。ファイル形式の調整とか面倒なことが一切なくてとても便利。5枚注文して、初回割引で送料込み約17ドル。注文後24時間で発送。
micro SDソケットはmicroSD Socket for Transflashを選びました。届いたソケットは写真と違く、開口部が大きくなっていて半田付けしやすく良かったです。完成したPCBの期待通りの小ささに満足感高いです。
従来のテストワイヤ配線はPico〜SDカード間SPIボーレートを28MHzまでしか上げられませんでしたが、PCBにすることで48MHzまでいけるようになりました。1.7倍の高速化。
こういうモノの常で、発注した瞬間になぜだかミスに気がつくものですが、「フォームファクタ最小で安定したmicro SDカードSPI接続Picoを確保する」という自分の要件は満たせたのでOK。